東京大学 大学院情報学環 藤本研究室
post date and time: 2021-12-06 contributor: masui
お世話になります。修士1年の升井友貴です。
本郷キャンパスではイチョウの葉がすっかり黄色く染まり、銀杏があちらこちらに落ちています。人は臭いの記憶が深く残るそうなので、きっと今後の人生で茶碗蒸しを食べるたびにキャンパスライフを思い出すことになるでしょう。
本日のゼミは、「研究関連論文の紹介」「文献研究」「プレイセッション」の3本立てでした。
張さんはオノマトペに関するゲーム型教材の研究をしていて、今回の発表はオノマトペに関するものを3本選んでくれました。ざっくりまとめると、日本語学習のオノマトペの分析について様々な側面からアプローチしている論文でした。張さんは今の時期は修士論文の執筆をがんがん進めていると思いますので、紹介してくれた論文もしっかり位置づけが明確化されていたと思います。論文を書くためには文献研究をこつこつ積み上げていくことが必要で、この研究関連論文の紹介も張さんの修論にめちゃくちゃ役立っているのだろうと思いました。
Jesse Schell(2019)「ゲームデザインバイブル(第2版)」オライリー・ジャパン
2章:ゲームデザイナーは体験を創り出す
3章:体験はプレイ環境で起こる
4章:体験はゲームから生まれる
ゲームデザイナーは心理学、人類学、デザインの3つのアプローチや内観(自分自身の体験の観察)を使いこなすことが大切ということでした。特に印象に残ったことは、ゲームデザイナーは玄人好みのものを作ってしまうという戒めでした。これは、自分にも当てはまって、自分がそのジャンルに精通しすぎているとマニアックなものを好むようになり、結果としてユーザーとの距離感が掴めなくなるように思います。ライトユーザーの気持ちをメタ的に理解するには、開発者だけのコミュニティ以外にも属しておくことが大切なのではないかと考えました。
叶さんのプレイセッションは「チョンマゲ・オン・ザ・ヘッド」という日本語を英語だけで説明するコミュニケーションパーティーゲームをしました。
まず、ゼミのメンバー全員が英語で自己紹介しました。(私はこのところずっと英語を喋っていなかったので、とても焦りました。)
さて、ゲーム開始です。初めに一人一人がお題とNGワードを考えました。(例:お題=さくら、NGワード=cherry blossom、pink)
次に、説明担当者は他の人が考えたお題を英語だけで説明します。このとき、NGワードを使うとは禁止で、自分の持っている英語力で一生懸命伝えます。そして、回答者がお題を当てられれば説明担当と正解者が1ポイント獲得という流れです。ゲーム中は全員が質問等含めて英語になります。
このようにゲームを用いることで、ゲームに勝つために恥ずかしがらずに英語を話すことが可能になります。最近は、デジタルゲームを使った英会話教室なども出現していて、ゲームの持つ人を夢中にさせる力は語学学習に有用だと実感できました。
最後に…
気づけばもう12月で、M2のお二人は追い込みの時期だと思います。自分も修論をチェックする機会があるようなので、論文が読めるのを楽しみにしています。頑張ってください!