【7月28日】ゼミ活動のご報告

こんにちは、大空です。
7月28日のゼミ活動報告をさせて頂きます。

春学期のゼミ活動は、今週のゼミで終了となるため、最後にそれぞれの夏休み期間中の研究計画について発表を行いました。以下では、学生の発表内容についてご紹介します。

叶さん
 叶さんは、修士論文のインタビュー調査に関する具体的なスケジュールをご紹介してくださいました。インタビューの実施〜分析は非常に時間を要する作業ですが、叶さんの場合、現段階でインタビューデータのサンプルから概念生成のモデル例を実際に作成されており、かなり研究がスムーズに進まれています。今後、その内容の厚さを出してくことに注力されていくようです。また、夏休みの間は中国に帰国されるようで、家族と一緒にゲームをされたいとも仰られていました。中国のゲーム事情には、あまり詳しくないので、夏休み明けのお話を楽しみにしています。

升井さん
 升井さんも叶さんと同様に、修士論文の進捗に関する計画を発表されました。具体的には、升井さんが制作されたオンライン動画学習システムのプロトタイプの実験に関する内容をご紹介してくださいました。特に、プロトタイプを使ってみての評価をヒアリングするための質問項目についてみんなで議論をしました。先行研究とのつながりも考えられていた内容で、実際にどんな学生にどのようにして実験を行うかの部分は明確に見えておられたので、秋学期初回のゼミでは、どのような結果が得られたのか、そして升井さんの考察がとても気になります。

春口さん
 春口さんは、前回のゼミ活動で発表されていた情報セキュリティに関するゲームレビューを中心に行っていくようです。個人的には、情報セキュリティの分野では、海外のゲームが多くあまり詳しくないため、実際にどのようなゲームであったか、春口さんの感想がとても楽しみです。また、就職活動のインターンシップや特任研究員の財津さんのワークショップアルバイトなど、ゲームに関わる面での活動も多様に行われる予定です。そして、週に1回は外に出かけるという目標もあり、実際にどこに行かれたかなど、夏休み明けの報告が色々と楽しみです。

大空
 私は、主に「先行研究のレビュー」「発表」「ゲーム制作」の3つを行っていく予定です。まず、先行研究のレビューに関しては、春学期のゼミの中で大体の方向性は見えてきたと思うので、読みきれなかった文献などを中心にレビューをしていきます。次に、発表に関しては、Replaying Japanでの学会発表や財津さんのワークショップなど、伝える立場も増えるので、物事を分かりやすく発表・コミュニケーションすることを目標にしています。最後に、ゲーム制作に関しては、研究テーマのキャリアのゲームはもちろん、研究外でもゲームを制作しているので、それを実際に形にして販売できるレベルにまで持っていければと思っています。やることがとても多いですが、それぞれの具体的な目標を決めてその達成に向けて取り組んでいく予定です。

楊さん
 楊さんは、夏休みの期間を使って海外の文献を中心にレビューを行っていかれるようです。春学期では、取り上げられなかった文献のため、自分自身もこの夏休みの時間を使って読んでおこうと思います。また、日本語の授業にも参加して語学力のブラッシュアップにも取り組まれます。実際に、どのような授業が学習に効果的だと思ったか、ゲーミフィケーションの要素はあったかなど、学んでいく中で得られたゲーム学習とのつながりについても、秋学期ではお伺いしたいです。

以上が7月28日のゼミ報告となります。

【7月21日】ゼミ活動のご報告

こんにちは、春口です。
7月21日のゼミ活動報告をさせて頂きます。

進捗報告 春口
 今回の進捗報告では、研究で作るゲームの内容を決めるためのフレームワークとしてCISSPを選定した事、夏休みでレビューするゲームについての2つを報告致しました。
 CISSPはアメリカのセキュリティ技術者認定資格です。CISSPそのものは資格ですが、セキュリティ関連の知識や技術が整理されており、研究がカバーする範囲を提示する時や関連研究の整理の時など様々な場面で役に立ちます。
 レビューするゲームは、CISA作成のゲームやトレンドマイクロ作成のゲームなどをピックアップしました。夏休みはこれらのゲームをレビューして傾向や課題を整理したいと思います。

進捗報告 大空さん
 今回の報告では、修士論文の目的を「狭義と広義のキャリアの融合を目指す」と整理されていました。狭義のキャリアは仕事のキャリア、広義のキャリアは人生全般のキャリアと位置づけ、どちらも内包したボードゲームの開発を行うとの事でした。
 質問の時間では、広義のキャリア、狭義のキャリアについて様々な意見がありました。就活生はハイになりワークライフバランスを軽視しがちという意見や、男性と女性のキャリア感の違いなど、一口にキャリアといっても様々な見方があるため、広義と狭義のキャリアがどのように融合したゲームになるのかが楽しみです。

研究方針報告 楊さん
 今回の報告では、「教育用ゲームにおける代替現実ゲーム(ARG)の構造と設計応用」という研究方針を発表されました。具体的な内容としては
・ARGを教師が設計できるようにゲームデザインの難しさを最小限に抑え学習者にとって    
 どれだけ効率的な学習を行えるようにするか
・ARGの構造と応用のデザインパターンから一般的なパターンを整理できるか
・教師自身が自由にARGゲームをデザインすることは可能か
などを考えているとのことで、ARGと学校での教育に視点がおかれた研究内容です。
 ARGについて知識の無かった私としてはとても興味深い研究内容であると感じました。ARGの詳しい内容を知る機会になれば嬉しいです。

プレイセッション 叶さん
 A DARK ROOM(日本語では暗い部屋)というゲームをプレイヤーと観察者の2人一組になってプレイするという内容でした。2人の役割は以下の通りです。
 ・観察者の役割は、デフォルトが英語のA DARK ROOMをプレイヤーが英語でどこまで  
  ゲームをプレイするか、どのタイミングで日本語に切り替えるかといった所に注目し
  て英語学習と関連しそうな行為を見つけ出す事
 ・プレイヤーの役割は事前知識が無い状態かつ英語表記のA DARK ROOMをプレイする事
 
 私の役割はプレイヤーでした。ただ、プレイセッションの趣旨が途中でどこかに飛んで行き開始5分くらいで日本語にしてプレイしました…。終わってから気が付いたため、観察者の木村さんにはとても申し訳ない事をしたと感じます…。
 A DARK ROOMは(プレイセッションの趣旨が飛んでいくほど)面白いゲームでした。簡素な画面が徐々に賑わっていく様はある種の達成感を感じさせてくれます。一度プレイしてみてください。

以上が7月21日のゼミ報告となります。

【7月14日】ゼミ活動のご報告

お世話になります。M2の升井です。

Sセメスターのゼミもあと僅かになり、私の修士研究もこれから山場に差し掛かります。今日はM2の叶さん、升井の研究進捗発表、研究員の木村さんのプレイセッションの2本立てでした。

■研究進捗発表

叶さんの発表はM-GTAのインビュー、概念生成の進捗報告でした。インタビュー時間が長く、一人一人に相当の時間がかかる研究手法ですが、大分インタビューや文字起こしが進んでいる様子でした。文字起こしのツールの話になり、中国語対応のものやAIで精度の高いものなど、色々と知れて勉強になりました。大変な研究だとは思いますが、叶さんのバイタリティならしっかりとやり切って、よい修士論文が完成するのではないかと思います。

升井の発表では、中間発表に向けてリハーサル的なものを行いました。発表の機会があると、自分の研究を人に伝えるために振り返ったり、構造をシンプルにしたり、得られるものが大きいです。最近の感触では、自身の研究がクロージングする段階に迫ってきたように思います。20日の中間発表では優秀な先生方や学生から自分の研究内容やプロトタイプに対しての貴重な意見がもらえるので、楽しみでなりません。

■プレイセッション

研究員の木村さんプレゼンツのプレイセッションは

「いつもお空のどこかで誰かを助ける ―主人公たちの向社会的行動を探し出せ―」

というタイトルで、「グランブルーファンタジー」というCygamesのソシャゲーを活用した、2チームの対戦型のプレイセッションをしました。

※ルール

個人のスコア=向社会的行動(prosocial behavior)の回数+上昇したRank数 のチーム合計で勝敗がつく

向社会的行動とは、他者や社会の利益になる行動のことで、ストーリー中の主人公たちの向社会的行動を見つけ出し、それを示す台詞をスクリーンショットで記録することでポイントになります。

戦術的には、ランクの上げと向社会的行動のスクショのバランスを考えながら効率的にポイントを獲得していくことが求められます。

私のいたAチームでは、M1の春口さんが達人レベルでグラブルをやりこんでいたので、自動的にリーダー役割を担って即効性のある作戦を指揮してくれました(仕事ができる!)おかげで、効率的にランクを上げるタスクをこなすことで、見事相手チームに5ポイントの差を付けて勝利をつかめました。

プレイセッションでは戦略性があると、両チームが燃えるように思います。普段のゲームを違った切り口で観察したり、スクショしたり、交渉したり、マルチな活動で非常に楽しかったです。

(熱中するゼミメンバー↓)

【7月7日】ゼミ活動のご報告

こんにちは、M2のイェです。
今週のゼミ活動を報告させていただきます。

研究テーマ関連論文紹介 升井さん
升井さんがゲーミフィケーションのパーソナリティに関する以下の2本の論文を取り上げられました。

  1. User types HEXAD (Marczewski, A. 2015)
  2. The Gamification User Types Hexad Scale (Tondello, G. et al.,2016)

1本目の論文は、ゲーミフィケーションのパーソナリテイ分類の基礎となった文献です。バートルをはじめ、様々なゲームプレイヤーのタイプ分類がなされてきましたたが、ゲーミフィケーションに特化したものはこれまでなかったです。そこで、この論文は、ゲーミフィケーションを使用する際には、ターゲットの属性に適したゲーム要素を取り入れてデザインすることが大切だと主張しています。

2本目の論文は、Marczewski の提唱したHexad user types の測定方法(テスト)を考案した研究です。Marczewskiの提唱したHexadモデルは、①Hexadユーザーの嗜好を測定する標準化されたプロトコルがない、②実験的な実証がされていない、という問題点が存在しています。本研究はその二つのギャップを埋め、テストの妥当性が担保され、ゲーミフィケーションのデザインに有用なことが示されました。

関連論文概要紹介 春口さん
発表のキーワードは「産業界の実践」とされ、日本とイタリアの情報セキュリティを学ぶ大学院のカリキュラムコンセプトから、情報セキュリティ教育の要点とシリアスゲームが有効である切り口などについて検討しました。具体的には、日本の情報セキュリティ大学院大学の実践と、バーリ大学(University of Bari) の修士課程である「The Hack-Space」のコンセプトが取り上げられました。

調査結果における注目点は二つあります。まず、①理論の構造や抽象的な概念ではなく、産業界の実践をもとにカリキュラムが構成されている点という点です。例えば、情報セキュリティ大学院大学は、「技術」「管理運営」「法制度」「情報倫理」という概念によってカリキュラムが作られています。

また、②SOU、CSIRT、SUの3つに業務を整理することに知識の有用性に説得力があるという点です。例えば、情報セキュリティ大学院大学はコースの内容を技術系とマネージメント系の2 つに分けています。

今回の報告は以上になります。

M2の皆さん、再来週の中間発表会に向かって頑張りましょう!

参考文献

  • Marczewski, A. (2015) User types HEXAD. Even Ninja Monkeys Like to Play: Gamification, GameThinking &Motivational Design. CreateSpace Independent Publishing Platform, pp.69–84.2.
  • Tondello, G. F., Wehbe, R. R., Diamond, L., Busch, M., Marczewski, A., and Nacke, L. E. (2016). The Gamification User Types Hexad Scale. In Proceedings of the 2016 Annual Symposium on Computer-HumanInteraction in Play , pp.229-243.
  • Teaching Cyber Security: The Hack-Space Integrated Model Maria Teresa Baldassarre, Vita Santa Barletta, Danilo Caivano,Domenico Raguseo , Michele Scalera

【6月30日】ゼミ活動のご報告

こんにちは、大空です。

今週はゼミ活動とは別で、ゼミのメンバーで東京大学制作展(主催:情報学環・学際情報学府)にも足を運んできました。作品の鑑賞だけでなく、制作された学生本人から企画の背景や意図を直接お伺いできたので、通常の展示会では得られないような刺激を得られました。今後の自分の研究にも、今回得られたパワーを還元していきたいです。

それでは、6月30日のゼミ活動報告を致します。

研究テーマ関連論文概要紹介 叶さん
 今回叶さんが、研究テーマ関連論文として取り上げられてくださったのは、「教室外活動と日本語学習意欲に関する考察 ー台湾における学習者に着目してー」という論文です。

 この論文では、「どのような教室外活動が日本語学習意欲にどのように影響を与えるのか」をテーマに、①日本語学習者はどのような教室外活動に取り組んでいるのか、②学習意欲の高い学習者と低い学習者の教室外活動においてどのような違いがあるのか、③それぞれの教室外活動と学習者の意欲はどのような関係があるのかを明らかにすることを目的としています。

 調査結果では、「日本語の音楽を聴く」や「日本の映画やドラマを見る」が授業外の日本語学習活動として多く取り組まれているようでした。そして、そこから得られた考察として、学習者が興味を持つメディアコンテンツ、リアルタイムフィードバック、言語を使用する機会、異文化間コミュニケーションのある学習が好まれる傾向にあるとまとめられています。

 今回の論文を受けてのディスカッションポイントとして、日本で日本語を学ぶのか、海外で日本語を学ぶのかで学習者の用いるメディアも変わってくるのではないかという点が挙げられました。日本で日本語を学んでいる学習者の方が、日本のアニメやゲームなどの文化に親しみを持っている人が多く、実際に叶さんの周りでもアニメやゲームを授業外活動として行う第二言語習得者は多いようです。

 叶さんの研究では、本論文で語られていなかった、物語中心ゲームのプレイ活動と日本語学習経験との関連を探索的に探究するため、改めてどのような示唆が得られるかが楽しみです。

研究テーマ関連論文概要紹介 大空

 今回、自分は研究テーマ関連論文として、①「女性役員の「一皮むける経験」 ―幹部候補女性を育てる企業のための一考察―」と②「潜在的強みの測定とその活用: ポジティブ心理学の更なる発展に向けて」という2つの論文を紹介しました。

 自分は、「ビジネスパーソンのキャリアデザイン開発に資するゲーム型研修の開発」をテーマにしているのですが、ゲームそのものにもっと現実と対応する意味づけが行えないかと思い、これらの論文をご紹介しました。

 具体的には、現在制作しているゲームが、ワークライフバランスを基盤にした人生全体としての意味合い(広義)のキャリアデザインを行うものなのですが、そこに加えて職業的側面に沿った意味合い(狭義)のキャリアデザインも大きな軸として伸ばすことができないか模索しています。

 そこで、①の論文からは、一皮むける経験(多くのリーダーが歩んできた経験)をゲーム中のイベントに盛り込むことで、企業活動におけるリーダーシップ開発にもつながるのではないかと考え、②の論文では、強みそのものを測る尺度が紹介されており、ゲーム中で「自分のできることカード」というものを作成するのですが、その作成時の観点として利用できないかと構想を立てました。

 実際に、ゲームに実装してみるところまでを行い、論文で語られていた効果も実証できそうな兆しが得られたので、今後さらにそれをブラッシュアップしていきたいです。

研究員発表 財津さん
 研究員発表では、財津さんからゲーム障害についてご紹介していただきました。

 これまでのゲームが及ぼすネガティブな影響に関する研究を複数見ていくなかで、「ゲーム脳」の研究に代表されるような、果たしてそれは本当に実証的なのか、解釈を拡大していないかという点が見受けられました。

 ゲーム障害に限った話ではなく、論文を見る際には、可能な限り原典にも目を通し、著者のニュアンス部分までを汲み取る必要があるように思えました。

 (あくまで個人的な意見ですが、)ゲームはもちろん万能ではないものの、その可能性をゼロにしてしまうのはやはりもったいないように感じてしまいます。ゲームが悪い影響を与えるのではないかというイメージがあることはたしかで、こうした中でいかにその可能性を広げてあげられるかが自分自身の研究を超えた人生的なテーマにもなってくるように思いました。

 ゲームと学習の結びつきを根本的なテーマにしている以上、やはりこの点に関しては自分自身知見や考えを深めておかなければいけない部分だったので、とても有意義な時間でした。

以上が6月30日のゼミ活動報告となります。

これからも暑さが続きますので、くれぐれもご自愛ください。 

【参加者募集】夏休み親子ゲームジャム2022@東京大学

※定員に達したため、受付を終了しました。ありがとうございました。(7/2追記)

当研究室所属の財津特任研究員が、小学校3年生〜中学生のお子様とその保護者の方を対象として、夏休み親子ゲームジャム2022を東京大学で開催します。
プロのゲームデザイナーの方々と一緒に、ボードゲームを制作してみませんか?初めての方も大歓迎です。

<開催概要>
☆2日間にわたるワークショップを開催します。
日時:8月6日(土)13:00-17:00、8月7日(日)9:00-18:00
会場:東京大学情報学環オープンスタジオ(〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学 本郷キャンパス 情報学環本館地下1階)
対象:小学3年生〜中学生と、その保護者
定員:12組 
 ※お申し込みの受付は、先着順となりますので定員になり次第締め切らせていただきます。
参加費:無料

<開催趣旨>
夏休み親子ゲームジャム2022は、親子がペアになって他の親子とチームを作り、テーマに応じたボードゲームを制作するワークショップです。
ボードゲーム制作を通して、子どもたちの日常生活において何かを良くするための新しいアイデアを考える創造性を育てることを目指します。創造性には、歴史的な大発見、社会を変えるような新製品、素晴らしい芸術作品などだけでなく、日常生活において、レシピを工夫してこれまでと違った美味しい料理を作ること、模様替えをして快適な部屋にすること、趣味として新しい素敵な音楽やダンスを作ること、学習のやり方を工夫することなども含まれます。特に後者のものを「日常生活における創造性」(mini-c)と呼びます。『日常生活における創造性』によって作り出されるものは、その本人にとって役に立つ新しいものであればよく、他の人にとって役に立つ新しいものであることもありますが、必ずしも他の人にとって役に立つもの、新しいものである必要はありません。こうした創造性は、その後に続く大きな創造性の端緒であるとされ、子どもたちの未来を拓く大切なものです。
今回のワークショップは、こうした考えに則り、成果物であるゲームの目新しさを問題にするのではなく、そのプロセスで子どもたちにモノゴトの新しい見方や関わり方を発見してもらうことを目的として開催するものです。

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2021年7,8月にもこのワークショップを福岡県福岡市で実施し、大変好評でした。
当研究室の院生の一部も運営として参加します。ふるってご応募ください!

お申し込みはこちら:https://forms.gle/AZ64R8Q9TYuyBP3T6 

6月23日 ゼミ活動報告

こんにちは、春口です。
6月23日のゼミ活動報告を致します。

事例研究 NFTゲームWalken 升井さん
 今回事例研究として取り上げられていたのはWalkenというゲームです。
 基本は歩く事で経験値などを手に入れてキャラクターを育てるゲームなのですが、一定までレベルを上げるとキャラクターをNFT化する事が出来ます。NFTになると換金することもできるそうで、歩くことでお金が稼げるというゲームになっています。最近流行りのNFTを用いたゲームということ、歩くだけでNFTを取得できるということ、などとても話題性の高いゲームです。
 本事例を通して、升井さんは自身の研究との関係として「獲得したアバター等をNFT化」するというアイディアを主張されていました。何かの大会で優勝者にNFTのアバターを授与するなど、現在の賞状をNFTのアバターに置き換えるというアイディアです。このアバターをZoomやYoutubeなど様々なプラットフォームで使用できるようにすることで、就職活動の会社説明会でアピールできたり、本選考で特別先行枠に応募できたりするシステムを構築することができます。
 説明の中ではレガシー入学の新しい形と説明されていましたが、現在の日本の学歴を重視する風潮に一石を投じられる良いアイディアであると感じました。

文献研究 ルールズ・オブ・プレイ 7章/10章 春口
 今回の文献研究も、前回の分研究に引き続いてルールズ・オブ・プレイから7章と10章を題材に発表しました。
 7章は「ゲームを定義する」です。ここでは遊びとゲームの差やゲームの定義について、先達の主張を参考にしながら本書の定義として、「ゲームとは、2人以上の意思決定者による活動であり、彼らがある限定された状況においてその目標を達成しようとすること」と主張しています。
 10章は「主要図式」です。ここでは、以降の章において寄って立つことになるゲームに対する3つの視点「形式の図式」「経験の図式」「文脈の図式」を整理しています。
 ゲームの定義についての話はとても盛り上がった話題でした。人それぞれ、本それぞれにゲームの定義があり、よく引用される定義からちょっと古くなった定義まで様々なゲームの定義を紹介頂きました。これらに対して、それぞれの定義が正しいか?という点にはあまり意味がなく、自身がどの定義によって立つのかを主張する点が重要だと研究員の木村さんがおっしゃっていました。自分の研究においてゲームをどう見るのかという点を明確にする事はよい議論に繋がると思うので、論文の中や普段の活動の中でも意識して明示して行きたいと思います

特別活動 夏休みゼミ合宿計画企画 ゼミに参加している皆様
 今回はプレイセッションや研究員発表枠はお休みで、代わりに夏休みに行うゼミ合宿の案を出し合う企画を行いました。2チームに分かれて、ゼミ合宿で行きたいところ、やりたい活動についてプレゼンし合い、藤本先生にジャッジしてもらうという内容です。
 Aチームは京都・大阪遠征案を提案されていました。立命館大学ゲーム研究センター、丸福樓、ボードゲームホテル、USJ、リアル脱出ゲーム京都館などゲーム研究に関連した様々な施設を回るという内容です。
 対してBチームは東大下暗しと題して、関東案を提案していました。主に東京とその近郊を回る内容で、ゲーム会社訪問やリアル脱出ゲーム、動物園、レトロゲームカフェ、ミニキャンプ、サバゲーなど、ゲーム関連の施設巡りからサバゲーなどアウトドアな活動まで東京の周りで出来る活動を主にしていました。
 気になる藤本先生のジャッジですが、どちらも良い内容だったとしてドローの判定(の直後に関西案が勝利する)という結果になりました。
 その後の経過ですが、形は違いますがどちらの活動も取り入れて下さとの事で、着々と計画が進行しています。また内容が詳しく決まり次第報告があるかもしれません。

以上が6月23日のゼミ活動報告となります。
 

【メディア掲載情報】エデュテイメントWebサイト「 あそび!? まなび!? 」

株式会社イオンファンタジーのエデュテイメントWebサイト「 あそび!? まなび!? 」において、今年2月17日の藤本研究室主催のオンラインセミナー「これからの子どもたちの遊びと学び」<第一部:ポケモンと子どもの遊び>の報告記事が2編に分けて公開されましたのでお知らせいたします。
ぜひご覧ください。

🔴ポケモンと子どもの遊び 株式会社ポケモン代表取締役社長 石原恒和氏講演ーポケモンがゲームにおいて大切にしていることー(前編)
https://www.fantasy.co.jp/edutainment/article/seminor_20220218_pokemon01

🟢「Pokémon GO」によって、人類は深宇宙に到達!?  株式会社ポケモン代表取締役社長 石原恒和氏講演ーポケモンがゲームにおいて大切にしていることー(後編)
https://www.fantasy.co.jp/edutainment/article/seminor_20220218_pokemon02

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さて、ここから雑談です。先日、日本橋のポケモンセンターに遊びに行ってきました。入口からさっそくポケモン達に出迎えてもらいテンションが上がります↑↑

中に入りるんるん気分でグッズを物色していると、マスク越しでも見覚えのあるお顔が。なんと4年前の同僚の先生にお会いしてしまったのでした。当時はお互いポケモンの話をしたことはなく、まさかの再会にびっくりでした。

その先生は、ご自身、奥さん、娘さん用に3台のNintendo Switchと『Pokémon LEGENDS アルセウス』をお持ちで、ご家族揃って楽しくプレイされているそうです。良いご家族ですね^ ^

「ポケモンがゲームにおいて大切にしていることは、人と人がポケモンを通じて繋がる仕組みです。」と、セミナーにおいて石原社長もおっしゃっていましたが、まさにポケモンの不思議なパワーを感じたひとときでした🌱☀️

【6月16日】ゼミ活動のご報告

お世話になります、M2の升井です。今回のゼミは、叶さんよる研究分野関連論文紹介、大空さんによる文献研究、木村さんによる研究員発表でした。

  • 研究分野関連論文紹介:M2叶さん

木下康仁 (2020) 定本 M-GTA :実践の理論化をめざす質的研究方法論. 医学書院

木下康仁 (2007)ライブ講義M-GTA : 実践的質的研究法 : 修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチのすべて. 弘文堂

叶さんが修論で用いているM-GTA (Modified Grounded Theory Approach)という質的研究法に関する文献の紹介でした。

元となるGTA(Grounded Theory Approach)との違いについてなど、難しいテーマを噛み砕きながら説明してくれました。

インタビューから得られたデータを定義づけし、理論的メモなどを加えながら質的に分析していくアプローチで、緻密な作業が求められ、かつ、研究者の言語化のセンスが試される研究手法だと思いました。

  • 文献研究:M1大空さん

Rey, G.D. (2012). How seductive are decorative elements in learning material?. Journal of Educational Multimedia and Hypermedia, 21(3), 257-283. Waynesville, NC USA: Association for the Advancement of Computing in Education (AACE). Retrieved September 27, 2021 from https://www.learntechlib.org/primary/p/39253/.

大空さんが選んだ文献はSeductive detailsに関する論文です。Seductive detailsとは翻訳すると誘引性付加物で、Reyの研究はマルチメディア教育メッセージの装飾要素が学習成果を改善するか損なうかを調査することを目的としています。

ディカッションでは、イラスト等の装飾物を使うことに対して、効果のある学習者とそうではない学習者がいるのではないかという話になり、内的動機付けのされている学習者にとってはかえって邪魔になるという考察をしたりしました。

  • 研究員発表:特任研究員木村さん

ビデオゲームが脳活動に与える影響に関する研究の紹介―「ゲーム学習」と「悪影響」の視点から―

というテーマで、様々な論文や書籍の紹介をしてくれました。木村さんの研究領域は脳科学とゲームで、脳科学的にゲームの作用を測定している点が興味深いです。発表を聞いて、我々の研究室はゲームと教育をテーマにしているので、ゲームの良い所を探るということにフォーカスされやすいのですが、悪影響に関するデメリットの側面もバランスよく考慮していくことが大事だと再認識しました。

また、ゲームを研究材料として扱うときに、複雑なゲームシステムのものは測定しにくく、比較実験をするためにはゲームデザインの簡素化が必要になり、これが市場の複雑なゲームとの中身の乖離を生んでいるという課題があることが話題になりました。

今回のゼミ全体を通して、ゲームや教材が時代とともに高度化していく中、それに応じた研究手法なりの発展も必要になってくるのだと感じました。そして、教育工学やゲーム学習の研究の重要度は増々高まり、この藤本研究室のようなところの意義が大きくなるのだろうと思います。

最後になりますが、夏の院試に向かって準備を進めている皆さん、体に気を付けて頑張ってください。

【6月9日】ゼミ活動のご報告

皆さんこんにちは。M2の叶です。

最近は紫陽花の季節になり、本郷三丁目駅から本郷キャンパスまでの景色は最高ですね。ゼミ活動も、対面で行うことになっており、ゼミに行くたびに花見ができて幸せです。

早速、先週のゼミ活動について報告させていただきます。 先週はまず、M1の二人の研究進捗発表の回とでした。 それぞれの発表についてご紹介します。

研究テーマ:初学者のための情報セキュリティ教育ゲームの開発(春口さん)

春口さんは今回、二つのキーワードを取り上げて先行研究の調査結果を報告しました。

一つ目のキーワードは情報セキュリティ分野においての専門用語「CTF(Capture The Flag)」です。CTFは、実践型の情報セキュリティ学習システムでもあり、提示された情報やお題から特定の文字列(Flag)を見つけ出し、フォームに入力する事が目的となり、クイズ形式と攻防戦形式があります。取り扱う分野の種類は、リバースエンジニアリング、エクスプロイト、WEB、フォレンジックスなどがあります。

二つ目のキーワードは「成人学習理論*1」です。その紹介を踏まえて春口さんはアンドラゴジー(Andoragogy)とペダゴジー(Pedagogy)の比較をしました。情報セキュリティの学習がアンドラゴジー的だという結論に至りました。その後のディスカッションの中では、学習者の年齢にこだわらず「経験学習モデル」なども先行理論として適用できるのではないかというゼミメンバーの意見もありました。

以上の調査した結果に基づいて、春口さんの研究テーマの中の「初学者」の定義がさらに明らかになってきました。また、今後のゲーム開発においては、特に初学者のモチベーションを高めるためにCTFを扱う可能性も検討されました。」


研究テーマ:企業の人的資本経営に資するゲーム型研修プログラムの開発・検討(大空さん)

大空さんは、学部時代に制作したキャリアデザイン研修「CAREER MAKER」とこれから作成する新作ゲームを一つのプログラムとして、同一の被験者に対して実施し、その評価を行うという研究の構想を今回のゼミで発表しました。

調査対象者に関しては大手企業の新入社員層、20名程度(社会人1年目〜3年目)に特定されました。調査項目は、職業的側面に限った狭義の意味の「キャリア観」の変化とプログラム自体の満足度と設定されました。

大空さんが制作予定の『企業内人材育成ゲーム』は、仕事人生の設計について考察の機会を与えるという新入社員のニーズだけでなく、会社のニーズ、例えば会社の構造・システムの理解・早期離職の予防・就業へのモチベーション向上などにも対応しています。今回は、『ビールゲーム』というMITの教授が考案したビジネスゲームの影響を受け、大空さん自作したプロトタイプを紹介しました。ゲームのイメージとしては、各プレイヤーは別々の企業の人事になり、次世代リーダーの育成を担当し、各年ごとのKPIを達成することを目標としている。勝利条件としては、多くの次世代リーダーを輩出できた人が勝つ、という設定になっています。


M1の二人は入学2ヶ月ばかりですが、先行分野の調査は既に進まれ、既にできたプロトタイプの発表まで行われ、毎回のゼミはとても刺激的で、毎回もとても勉強になりました。

最後にはプレイセッションで、今回は大空さんが取り上げたのは『合意形成ゲーム』です。プレイヤーが街の代表者になり、街全体と各個人が作りたい街を相談しながら作っていく全員協力型ゲームです。ゲームの流れは以下のようになっています。

このゲームは、今後公開にリリースする予定がありますので、詳しいことは引き続き大空さんの報告をお待ち下さい!

では、今回の記事は以上になります。長くなりましたが、最後に本郷キャンパスの近くの白山神社の紫陽花一枚で終わらせていただきます。お読みいただきありがとうございました!

参考文献

*1 M. ノールズの成人教育理論に関する考察―理想的な成人教育者像に焦点をあてて― 島 美佐子