Monthly archive: August 2021

【8月29日】藤本研でゲーム会を実施しました

post date and time:   2021-08-31   contributor:   snii

8月29日(日)に藤本研究室の夏休みお楽しみ企画として、研究室に所属するスタッフ・学生とその友人ら計9名でゲーム会を実施しましたので、その様子をご報告します。

まずは、4対4の2チームに分かれてNintendo Switchでポケモンユナイトの対戦を行いました。
私のチームにはMOBA(英: Multiplayer online battle arena)の強者がいたので、気持ちよく勝てましたhahaha(笑)負けたチームから即座に「悔しいからもう一回やろう」との声があったのが印象的です。レベルを上げるために一人でプレイするのも大事ですが、チームで戦略を立てたり仲間のサポートをしながら自分の点を決めていったり、状況に応じて仲間とコミュニケーションを取りながら進めていくMOBAの楽しさを存分に味わえました。

次に、ボードゲームのプロフェッショナルである財津特任研究員の進行で、前期ゼミのプレイセッションでも遊んだ「コードネーム」というボードゲームをプレイしました。(ルール等、詳しくはこちらのブログ記事をご覧ください)
お題を出すリーダー役が一番頭を使うのでスパイ達はリーダーに感謝&労いつつ、敵チームのターンの時は精一杯野次を飛ばすなどして撹乱しながら、いい感じに盛り上がりました。

その後、事前にアカウントを作成いただいていたboardgame arenaというボードゲームをプレイするプラットフォームにて、財津特任研究員おすすめのイラストリー(illustori)というゲームをプレイしました。ルールは、簡単に言えば日本語しりとりです。自分のカードに描かれたイラストの内容に合った文章を作る必要があり、他のプレイヤーの厳しいジャッジによって弾かれてしまうことも何度かありました。
ゲームの前半では、期せずして複数のプレーヤーの連携でしりとりの内容が「軽犯罪を犯した男が逃走する」というストーリー仕立てになっていったのがLive感と一体感があり、とても良かったです(ゲームの勝敗には関係ないのですが笑)。

そして中締め後、希望者のみで再度ポケモンユナイトの対戦&5名でチームを組んでオンラインの大海に旅に出ました。マッチングした韓国チームの強敵に泣かされたり、仲間に命を救われたり、草むらに隠れた敵に奇襲されたりして一喜一憂しながら経験値を積んでいきました。
何度か負けが続き、もうそろそろお開きの時間かな…と時計を気にしつつも、「勝つまでは終われない」「勝って気持ちよく終わりたい」というゲーマー魂により、最終的に勝って有終の美を飾るまで3時間ほどプレイしていたのは秘密です。

参加者の方々より、「楽しかった」「またやりたい」という感想をいただけたので、また折を見て第二回ゲーム会を開催できればと思います。


そして、藤本研究室ではもう一つの夏休み企画を予定しています。こちらはもう少し真面目な、研究に関する内容です。準備が出来次第ブログでご案内しますので、藤本研究室への出願を予定している方も、そうでない方も、楽しみにお待ちください。

【実施報告】夏休み親子ボードゲームジャム2021in福岡

post date and time:   2021-08-31   contributor:   snii

当研究室所属の財津特任研究員が研究の一環として小学校4年生〜中学生のお子様とその保護者の方を対象に夏休み親子ゲームジャム2021を福岡県福岡市で開催し、成功裏に終了いたしました。
その様子をnoteにまとめておりますので、ぜひご覧ください。

1日目(7月25日)
https://note.com/saikorojuku/n/na5b969b62a23…
2日目(8月9日)
https://note.com/saikorojuku/n/na552f06825ba…
制作物について
https://note.com/saikorojuku/n/n78feccfbf3ad

※このワークショップは公益財団法人 科学技術融合振興財団 (FOST)の助成を受けて実施しました。

【8月27日】近況報告

post date and time:   2021-08-27   contributor:   zhang

ご無沙汰しております!M2の張です。

夏休みはいかがお過ごしでしょうか。

夏もそろそろ終わるところですが、今年夏の1番の思い出は何でしょうか。私の場合はやはりオリンピックでしたかな!いろいろな制限のある中、オリンピックが無事に開催されたことだけで感動しました。観戦する試合は絶対負けるという謎の体質の持ち主なので、家族や友達に「お前は絶対見るな!」って強く言われまくってました。はい、大人しくツイッタのリポを見ながらオリンピックをこっそりと楽しみます…あ!そうだ!開会式で選手が入場している時のBGMは全部ゲームのテーマソングということに気づきましたでしょうか?自分に全然関係なかったのですが、なんかうれしかったです!

ここからはちょっと暗い話(笑)ーー研究の進捗になります。夏に入ってからは6月の実験で取れたデータのデジタル化と今まで読んできた修論に使えそうな文献の整理作業をしております(マイペースでこつこつと少しずつ!)本格的に整理し出してから初めて気づきましたが、文献整理って、1ヶ月ほど部屋掃除していないのにもうすぐお客さんに来られるほど絶望的に焦りますね。「文献整理は大事!」「早めに始めといたほうがいいよ」と先輩方にあれだけ言われましたのに、成長につながりませんでした…ここまで見ていた後輩くんや修士課程を考えているあなた、ダメダメ先輩からの教訓です:「文献整理は最初からしっかりしたほうがいいです!」夏休みの残りの時間は文献整理を続けるほか、修論を書けるところから書き始めようと考えております。10月の学会発表ポスターのドラフトも終わらせないと!

話変わりますが、ゲームはますます熱い話題になってきているとつくづくと感じています。ゲーム業界自体以外に、ゲームをテーマにしたドラマも流行っているようです。最近中国で話題になったゲームドラマの主人公たちがやっているゲーム『王者栄耀(おうじゃえいよう)」』は次の話につながりがありますので、簡単にご紹介させていただきます。

王者栄耀(おうじゃえいよう)』はTiMi Studiosが開発し、テンセントゲームズが中国で配信している基本プレイ無料のマルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ(MOBA)になります。2015年11月26日に配信が開始され、ユーザー登録数は2億人を突破しています。2018年11月にDeNAが本作のグローバル版『Arena of Valor』の日本語版『伝説対決ーArena of Valorー』を配信しました。ゲームではヒーローを選んで敵と戦ったり、目標をクリアして楽しむというこれまでと特に変わらないゲームのように見えますが、ヒーローがご5人でチームを組んで対戦でき、ソーシャル要素も強いです。ヒーローは、法師、戦士、戦車、暗殺者、射手、補助の6つのタイプに分かれ、中国の歴史上の人物が中心ですが、宮本武蔵や、日本の人気ゲーム「サムライスピリッツ」 のキャラクター「橘右京」など日本人もいます。

私は配信された当時試しにやってみた以来に触ったことがないですが、周りにこのゲームの中毒者が結構の数います。自分のちょっとだけの経験で言いますと、爽快感、攻略、ソーシャル性など隅から隅までよく洗練されたゲームです。チーム戦が好きな(かつ時間のある)方にぜひお勧めしたいです。

話戻りますが、なぜ『王者栄耀(おうじゃえいよう)』をご紹介したかといいますと、

藤本研!今週日曜日!初のオンラインゲーム会を開催することになりました!

やるゲームですが、「ポケモンユナイト」になります!任天堂とTiMi Studios、テンセントゲームズのコラボで5Vs5に分かれてチームバトルゲームで、わりと「王者栄耀」と似ているゲームではないかと思われます。

ゲーム会でチームメンバーの足を引っ張らないように今のうちに練習しようと!

だらだらと喋ったら長文になってしまって申し訳ございません。

世の中コロナでまた大変な日々が続きますかと思いますが、皆様どうか体調にお気をつけてください!

では!~

【8月25日】『Her Story』のゲームプレイにおける英語学習に関する検討

post date and time:   2021-08-25   contributor:   Ye Zhiqing

皆さんお久しぶりです!M1の叶です。
夏休み(?)はどうお過ごしているのでしょうか。 

自分は春学期に色々講義を取ってゲームプレイ時間がなかなかできませんが、夏休みに入るとようやく積みゲーをいじはじめました。自分の研究で扱うゲームジャンルは主に「物語中心のゲーム(Narrative-based Game)」で、修士研究で既に行ったインタビューの中ではいくつかの有名かつ自分が遊んだことないゲーム名が登場し、その中の一つ、夏休みにようやくクリアした『Her Story』というゲームを今回の記事のテーマとして扱いたいと思います。

6時間をかけて13の実績をすべて解除しました!!(実はかなり遅いです…)

フォーマルの研究においては、主観的なバイアスが生じる恐れがあるので研究者自身のゲーム体験の分析はなかなかできないのですが、実は研究者目線で自分のゲーム経験を振り返ることは、実際の研究で研究対象になるゲームプレイヤーとの共感に役立ちますし、プレイヤーの行動に対する解釈などにもとても重要です。まさに4月のゼミで紹介したReinhardtらの論文で書かれているように、

“…We should heed the fact that the number of well intentioned educational games that have failed is enormous as well, and that L2 education professionals have not always been the most informed of digital game consumers. The solution is for researchers and practitioners to learn to evaluate, and eventually speak to the design of, game-mediated instruction, both game-enhanced and game-based. The first step is simple—interested researchers and practitioners should play digital games themselves, keeping an open mind and analytical disposition towards insights into language use and learning.”

Reinhardt, J., & Sykes, J. M. (2012). Conceptualizing Digital Game-mediated L2 Learning And Pedagogy: Game-enhanced And Game-based Research And Practice

ゲームを媒介とした言語学習の研究者はまずゲームプレイヤーになり、常に身近なゲームプレイを分析していくべきだということです。

そのため、今回は第二言語習得の視点から自分の『Her Story』のゲームプレイを検討したいと思います。また、同じくゲームクリアした友人のRさんとのディスカッションも踏まえて、さらにMAXQDAという質的分析ツールを使って、STEAMというゲームプラットフォームでのゲームレビューに対して簡単な分析も行いました。今回はあくまでもインフォーマルなリサーチなので、考慮に欠けるところも色々あると思いますが、研究メモ(ゲームレビュー)として自分の所感を共有したいと思います。これからは、箇条書きの形で簡潔にまとめます。

テーマ:『Her Story』のゲームプレイにおける英語学習に関する検討

〜『Her Story』に関して〜

  • ゲーム情報:『Her Story』とは、サイレントヒル シャッタードメモリーズのクリエイターでもあるサム・バーロー(Sam Barlow)が作り上げたアドベンチャーゲームです。2016年のGDC Awardsでは5部門を受賞した。物語はゲームの中心要素になる。
  • ゲーム言語:英語(字幕付き)(日本語にも翻訳されたようですが、今回のゲームプレイは英語で行いました)
  • ゲーム紹介:事件に関わった主人公に対する取り調べ録画を調査することによって事件の真相を突き止める。
  • 遊び方(ネタバレあり)取り調べ録画のデータベースが検索システムがあり、キーワードを入力することによって、キーワードが含まれた動画を見て事件の全貌を推測しつつ、真相を解明する。
  • ゲーム特色:ナレーションにおける非線形の語り口

〜ゲームプレイにおける第二言語習得の分析〜

  • 調査対象:英語で『Her Story』を遊んだ中国人ゲームプレイヤー (主に自分、友人Rさん)
  • 分析内容:自分とRさんのゲームプレイ、STEAMで690件中国語のゲームレビュー(中国語版がないので中国人プレイヤーはみんな英語でプレイされたと考えられる)
  • 分析手順:
    1. ゲームを終えた後自分のゲームプレイで行った英語習得に関わる行動を振り返る。
    2. 遊びにおける英語習得に関して、ゲームクリアしたRさんに簡単なインフォーマルなインタビューを行う。
    3. STEAMで『Her Story』の690件中国語のレビューを質的データ分析ツールMAXQDAに導入し、「英語」「英文」「発音」「読解」などのキーワードで検索し、英語学習と関わるテキストをオーペンコーディングをして簡単な分析を行う。
  • 分析結果:
  • オーペンコーディングの項目とその数
ゲームレビューに対するテーマ関連のオーペンコーディング
  • 『Her Story』の遊びで起こりうる英語習得に関わる行為
    • 文脈に応じて知らない英単語の意味を推測する
    • 知らない単語を自発的に辞書で調べる
    • 英単語を入力することが求められるので、自発的にスペルチェックを行う
      (例えば、自分がずっと「License」を「Lisence 」に間違って今回のプレイでその錯誤に気づいた)
    • 英語の聴解と読解を繰り返す
    • *直接習得するより、練習と復習とみなれる行為が多く見られる
  • 『Her Story』の遊びに起こりうる英語の獲得(気づき)
    • 類義語、同義語に対する気づき(習得した知識を振り返る)
    • ミステリーに関する英単語の獲得
    • 自分の英語能力に対する自信が高まる
    • イギリスアクセント、イギリスの慣用語に対する気づき
    • *直接な獲得より、知識の統合と省察のほうが多く見られる
  • ゲーム要素と第二言語習得
    1. 音声:ゲームでのテキストはすべて音声がついているため、レビューで「英語聴力」の学習材料として言及した回数が一番多い。今までのインタビューでもわかってきたように、物語中心のゲームにおいて、音声付きということは、ゲームプレイヤーの注意力をゲームテキストに払わせ、第二言語の環境を作り、プレイヤーが断れない第二言語の「インプット」を提供する。(プレイヤーがそれをスキップできない、あるいは音声があるからこそスキップたくなくなるのだ)
    2. 字幕:コメントの中で「音声を聞きながら字幕を活用することによってゲームを理解することのハードル下がった」のようコメントも散見する。字幕がゲームの進行を促進する他、英語インプットのチャンネルを増やす(聴解+視覚)ことにより学習が促進される(マルチメディアの認知理論?)。また、いくつかのコメントによると、ゲーム進行において音声より字幕が「補助的」な役割を務める、ということにも注目したい。

〜検討は以上です〜

まだまだ浅い分析なのですが、今回の分析はここまでにしたいと思います。もちろん、6時間をかけて英単語を暗記するのがより効率的だと思われますが、『Her Story』をプレイすることは、英語小説、ドラマや映画などを活用した学習と同様な(それよりいい効果、動機づけと獲得の維持率が高いかもしれない)魅力的なインフォーマル学習(復習)法の一つだと考えられます。

また、英語で遊ぶことに最適なのはこのようなプレイヤーだと思います:
・中級以上の英語学習者(目安として4000以上の語彙力が必須で、5000+が望ましい)
・ミステリーや推理物語に対して興味を持つ人
・特に、以上の2つを満たしているのに英語が嫌いとか、自分の英語語力に対して自信を持っていない方におすすめです。一度遊んでみたら、「自分が英語学習でゲームができるんだ」という気持ちが味わえるので、ぜひぜひ、夏休みにお時間があったら、『Her Story』の物語を通じて英語力を磨きましょう。

**ゲーム攻略としては、データベースの75%以上を見終わってから、オンラインの攻略を調べるのがおすすめです。

以上、今回の長い記事を終わらせたいと思います!
ここまで読んでくれてありがとうございました!

【8月24日】近況報告とシリアスゲーム紹介

post date and time:   2021-08-24   contributor:   masui

M1の升井です。お世話になります。

現在、夏季休暇期間ということで簡単に近況報告させていただきます。

世の中はコロナで大変なことになっていますが、私は特に変わりなく元気に夏休みを過ごしております。セブンイレブンの冷凍したメロンを食べてお腹が痛くなったくらいで、今年の夏は比較的体調良好と言えます。

研究の進捗については、この夏でリサーチクエッションを固めようと考えていて、色々と模索している現状です。本郷キャンパスの三四郎池で、鯉やカメ(稀にスッポン)に見守られながら悩んでいる学生がいたら、たぶん自分です。研究の方向性として①博士課程につながるような研究②自分が得意なジャンルの研究③世の中の役に立つような研究など、どういう基準で方向性を決めるか、難易度や研究室のカラーなども総合的に踏まえて結論を出そうとしています。

最近アマプラで「シン・エヴァンゲリオン劇場版」を見て、14年間のケジメ的なことを考えさせられたので、昔話がてらにシリアスゲームの紹介をします。

突然ですが、皆さんはパチンコやスロットを打ちますか?実は私はプレイヤーというか、社会人時代にパチンコの開発者をしていました。

教育とゲームは対極のように思われたりしますが、パチンコだともっと離れていると思われると推察します。しかし、世の中には勉強と遊技を融合した?一風変わったパチスロが存在しました。

その名は学習パチスロ「算数」「国語」「理科」です。

→https://www.p-world.co.jp/machine/database/4827

遊人というメーカーから2007年にリリースされています。(残念ながら、パチンコホールではもう設置していません)

このパチスロは、スロットをしながら勉強をするというコンセプトで、当時の脳トレブームにあやかって企画されたものだと考察されます。

算数というタイトル名が示すように、簡単な計算問題など小学生レベルの問題が繰り出される機種となっています。

気になるのは、問題に正解すれば出玉に影響があるのか?ということですが、残念ながら出玉とリンクはしていないので、完全に勉強部分はおまけになります。もしも、勉強ができれば勝てる機種だったら、世の東大生はパチンコホールに通っていたかもしれません。笑

詳しくは、YouTubeの令和ベストテンさんが動画で紹介しているので、こちらをご覧ください

→https://www.youtube.com/watch?v=NweynC6DxdY

私自身はパチンコ開発者としてシリアスゲームパチンコの開発にチャレンジしてみたいという想いはあったものの、結局叶えることはできずに業界を去ったのが心残りです。

パチンコ開発の経験を何かしら自身の研究に役立てていこうと決意した、今日この頃です。

【メディア掲載情報】花まる子育てカレッジ

post date and time:   2021-08-16   contributor:   snii

子育てや教育に関する講演会動画配信サイト「花まる子育てカレッジ」に、藤本准教授の対談動画が公開されましたのでお知らせします。

加藤 紀子氏 × 藤本 徹氏
「子育てベスト100対談第3回 ゲーム×教育研究のスペシャリストに聞く!ゲームとのつきあい方の極意」

なお、動画を全てご覧になるためには有料会員登録が必要ですのでご留意ください。