東京大学 大学院情報学環 藤本研究室
Monthly archive: September 2021
post date and time: 2021-09-28 contributor: masui
M1の升井です。
今日は、文献紹介と先週見た夢について書きます。
夏休み中に本郷キャンパスの総合図書館へ足を運び、本棚を探索していたところ面白い本を見つけました。
鈴木克明監修 市川尚・根本淳子編著(2016)
『インストラクショナルデザインの道具箱101』北大路書房
101は「ワンオーワン」と読むみたいです。
インストラクショナルデザイン(ID)の定義は、「教育活動の効果と効率と魅力を高めるための手法を集大成したモデルや研究分野、またはそれらを応用して学習支援環境を実現するプロセス」です。
鈴木克明(2005)「〔総説〕e-Learning 実践のためのインストラクショナル・デザイン」『日本教育工学会誌』29(3),197-205
この本の面白いところは「レイヤーレベル-1:いらつきのなさ~レベル3:学びたさ」の5つの段階に分けて101個のデザインの要素(道具)を紹介しているところです。ARCSモデルやGBS理論など、IDに関連する多くの知見が網羅されています。
私は、この手の〇○○個系の本が好きです。なぜかというと、区切りのいいところまで分割して読みやすいからです。ゼミの文献購読で指定されているJesse Schell『ゲームデザインバイブル[第2版]おもしろさを飛躍的に向上させる113の「レンズ」』も〇〇〇個系の本ですね。
そして、〇○○個系の本はアイデアの発想法にも役立つと考えています。アイデアを生み出すときの基本戦術として「掛け合わせ」というものがあります。例えば、新しい料理を考案するときに「カレー」×「うどん」=「カレーうどん」のように発想するイメージです。ネタとなるたくさんのキーワードをエクセルにまとめておいて、random関数で2個をピックアップすれば、思いもよらない組み合わせが提示され、そこから新しいアイデアがひらめくこともあります。
〇○○個系の本でキーワードをたくさん吸収することで、掛け合わせで生まれるアウトプットの可能性がどんどん広がっていくことを実感できる点も、この手の本が好きな理由です。
ここからは雑談になりますが、先週とあるZOOMコミュニティの話題で「山口県の家の瓦は赤い」とか、「ポッキーとトッポのどっちが好きか?」とかいう話をしていて、その後、無性にトッポが食べたくなってコンビニダッシュを決めてトッポを食べた夜に変な夢を見ました。
夢の中では、とある学校の先生(ZOOMのメンバー)が「チョコレートでできた家を建てたい」と言い出して、私が「食べられる素材で、何十年も住める家は建てられないですよ」と力説しているところで目が覚めました。(夜中の3時)
なぜこのような夢を見たのか分析すると、直前で意識していた赤い瓦と口にほのかに残るチョコの味が無意識の中で組み合わさった結果、チョコレートでできた家が出てきたと考えられます。
寝る前に〇○○個系の本を読むことで、夢の中で新しいアイデアが思い浮かびやすいのではないか?
残りの夏休みに自分を使って実験してみます。