Monthly archive: January 2023

【1月19日】ゼミ活動のご報告

post date and time:   2023-01-25   contributor:   masui

お世話になります。M2の升井です。

早いもので本日が2022年度秋学期の最終ゼミとなりました。

私の方は、修士論文の提出が完了し、論文審査を残すのみとなります。この2年間はあっという間に過ぎましたが、藤本ゼミのおかげで充実した院生生活が送れたように思います。ゼミの皆さんには本当に感謝です。

さて、本日は

  • 研究生、M1からの進捗報告
  • 叶さんのプレイセッション

以上の2本立てでした。

研究生、M1からの進捗報告では、それぞれが日々積み重ねてきた成果を発表してくれました。研究生のヨウさん、サイさんは自身がこれからやっていく研究の方向性を固め、先行研究を深めたりプロトタイプを製作したりと、しっかり前に進んでいる印象です。M1の大空さんと春口さんは、A2セメスターの授業のレポートや学校外の活動など、とても忙しいとは思いますが、春以降の研究について色々と動いているようで感心します。

プレイセッションでは、叶さんが「Goose goose duck」という人狼パーティーゲームを扱ってくれました。「Goose goose duck」は私が昨年度の秋学期に事例紹介で取り上げた「Among Us」のようなオンラインゲームで、「Among Us」より複雑な役割があったりと、+αされています。私は速攻で〇されて、皆が楽しんでいる姿を眺めていました。人狼要素があるので、頭を使って推理力やコミュニケーション能力が育成されそうなゲームです。「Among Us」は低予算のゲームですが、「Goose goose duck」は思い切り予算をかけてスピード開発したと思われます。市場で勝つためには、こんな開発方法も正解なんだとじみじみ思いました。

2年間を振り返って、自分は何がしたくてこのゼミで学んだのかを再確認しました。多分、自分は「面白いものをもっと面白くする」ということよりも「面白くないものを面白くする」ということに興味があるのだろうなと思います。だからこそ、ゲーミフィケーションをテーマに選んだのだと。正直、他のゼミ生は自分でゲームを作ったり、市場にあるゲームを分析したり、どちらかというとゲームゲームしていて羨ましいと思ったこともあります。でも、地味だけどゲーミフィケーションはこれからの世の中にきっと役に立つ、そう信じてこれからの自分の人生を送っていこうと思います。

1月12日 ゼミ報告

post date and time:   2023-01-18   contributor:   osora

皆さんこんにちは。

HPデザインがアップデートされてテンションの上がっている大空です。
1月12日のゼミの活動報告をします。

今回は、修士2年のお二人による修士研究成果発表と、サブゼミで学生メンバー全員が参加して作成したゲームをプレイするプレイセッションを行いました。

升井さん 「修士研究成果発表
 升井さんの研究テーマは「ゲーミフィケーションを取り入れたカスタマイズ型オンライン動画学習システムの開発」です。研究の背景〜結論と考察まで一連の流れを15分間で発表いただき、升井さんのビジュアルを用いながら構造的に伝えるスキルが光った発表でした。今回の修士研究成果発表は、後日、学際情報学府内で行われる修士論文の口頭諮問の練習としての意味合いもあります。自分の研究をいかに分かりやすく伝えるかという点でもとても参考になりました。

叶さん修士研究成果発表
 叶さんの研究テーマは「ゲームプレイヤーの第二言語学習のプロセスに関する探索的研究ー物語中心のゲームをする中国人プレイヤーに着目してー」です。叶さんの研究では、エスノグラフィーによって収集されたデータをM-GTAという質的手法を用いて分析する内容なのですが、そこで生成された概念を丁寧にご説明いただきました。質的調査においては、記述の厚さや丁寧な分析が求められますが、これらが叶さんの研究で十分に行われたことが伝わる内容でした。来年は、自分も研究発表をゼミ以外の場で積極的に行っていく必要があるため、研究のまとめ方については非常に勉強になりました。

ゼミメンバー全員「プレイセッション」
 今回のプレイセッションでは、ゼミに所属する修士学生と研究生が参加するサブゼミ(担当指導員:財津さん)で作成したシリアスゲームのテストプレイを行いました。シリアスゲームのテーマは、「SNSによる炎上問題」です。テーマ選定の理由としては、全員が身近に感じている問題であること、学際情報学府での必修講義で理論的に学んだ内容であることの2つの理由で決まりました。このゲームの目的は、情報リテラシーの授業で中高生が炎上の怖さを身をもって体感することです。その目的の達成に向けて、ゲームデザインをAタームから進めて、財津さんからのアドバイスをいただきつつ、藤本先生、木村さん、新居さんに今回プレイしていただきました。

 結果としては、目的をある程度達成することはできたかたちとなりました。今回は限られた時間の中で作成したプロトタイプということもあり、着手できていなかったゲームデザインの部分もあるので、いただいたフィードバックを元に改善し、最終的に綺麗な形でまとめることができればと思います。また、サブゼミを通してゲームデザインのプロセスで得られる気づきや発見もあったので、それは言語化して、今後のそれぞれの研究活動にも反映していければと考えています。

以上が1月12日のゼミ活動報告になります。

1月5日 ゼミ報告

post date and time:   2023-01-17   contributor:   haruguchi

こんにちは。春口です。
新年一回目、1月5日のゼミ報告を致します。

大空さん 事例研究 DilemmaGame
 今回の大空さんの事例研究発表は、エラスムス・ロッテルダム大学が開発した研究倫理を学習するゲーム「DilemmaGame」についてでした。
 DilemmaGameは研究倫理の授業で使われる事を念頭にしたゲームです。ゲームの内容は、様々な研究倫理に関する問題に対して、4択で提示される行動を参加者が選び一定時間後にそれぞれの選択肢の投票率が開示されるという内容です。勝ち、負けの要素が無く議論を活発に行う事が目指されています。
 大空さんはこの事例に対して、倫理問題に対する選択を学習の対象とするのではなく、問題そのものを倫理的にどう評価するのかという点に着目するとして独自性を確立されていました。
 質疑の時間では、勝ち負けの要素がないなどゲームというよりはゲーミフィケーションに近いとしてゲームでは無いといった意見やゲームではないが授業で使う教材としては完成度が高く議論の活発化には有用だといった意見がありました。

春口 研究関連論文紹介
 今回私が紹介した論文は情報通信についてロールプレイを通して学習させる教授法の実験と評価についての論文と、コンピュータサイエンスアンプラグド(CSアンプラグド)についての論文についてでした。
 ロールプレイを通した教授法の論文では、私の研究でも既存の問題集等のテストを用いてゲームの有効性の評価を行おうと考えていたため、特に評価の方法が参考になりました。
 CSアンプラグドについての論文では、特にCSアンプラグドの主要原則として規定されている項目が参考になりました。遊びを通して情報技術を学ぶ際の原則として「学ぶ事が目的ではなく、概念で遊ぶ事が重要」「男女ともに魅力的な遊びであること」などはこれからゲームを作成する上で常に頭の隅に置いておこうと思います。

春口 プレイセッション 新春!ポケモン書き初めゲーム
 今回のプレイセッションではポケモン書き初めゲームを行いました。書き初めと付いていますが字を書く事は無く、シルエットと名前が提示されたポケモンを手元の画用紙に書いてもらうというゲームです。書かれた内容が正解のポケモンのモチーフにどれだけ近いか、一緒に提示された色が正解のポケモンに使われているかを採点基準として3問行った結果を競いました。3問それぞれのお題は、「ドオー」「ガーメイル」「ネオラント」でした。
 優勝は全3問すべて満点を獲得しての勝利で大空さん、楊さんチームでした。ポケモンの種類は1008種類との事で流石に全部を覚えている人は居ないだろうと考えていましたが、大空さん、楊さん共に覚えていたようで驚きました。優勝したお二人にはOIOIで買ったチョコレート、ほかの皆さんにはブラックサンダーが送られました。
 今回のプレイセッションを通してポケモンの名前の奥深さを改めて感じました。とても簡単に見える名前でも、2重にも3重にも意味を重ねて考えられており、ポケモンのネーミングセンスの凄さを感じます。

以上が1月5日のゼミ活動報告になります。

研究室Webサイトがリニューアルしました

post date and time:   2023-01-16   contributor:   snii

ご覧の通り、藤本研究室のWebサイトがポップなテイストを基調としてリニューアルしました。とても素敵ですね〜!!!!!

まだ工事中や英訳が怪しい箇所がありますが、今年度中に公開できて良かったです。

今年も藤本研の活動にご期待ください。

Our Lab

post date and time:   2023-01-13   contributor:   admin

At Ludix Lab, we are deeply committed to developing “Ludic Experiences” that foster genuine human learning and growth. Grounded in the fundamentals of educational technology and instructional systems design theory, Our research thoroughly explores the field of game-based learning methodologies. We work collaboratively to create effective design techniques, explore supportive strategies for online education, and produce learning content that thoughtfully incorporates elements of game-based learning.Our aim is to enrich and enhance the educational journey for learners everywhere.

Educational institutions today offers a full range of options and learning opportunities. However, learning is different for each individual, as each has different aptitude and motivations toward learning. Traditional teaching methods are not effective for everyone.

Our laboratory’s mission is to foster a society where everyone can enhance their lives through meaningful learning experiences. We strive to create diverse learning opportunities, make conventional educational settings more engaging, promote learning outside traditional environments, and develop and implement teaching methodologies that address emerging societal needs. Our core research theme is: ‘Developing a New Learning Environment for the Future’.”

Research Themes:
Currently, we are developing research projects mainly on the following research themes.

  1. Game learning methodology
    Exploration of design methodologies that integrate “meaningful play” with “engaging learning.” This includes studies on gamification design methods within education, the creation of educational curricula incorporate game elements, and the development of tools to aid in the adoption of game-based learning. Development of educational programs for schools that harness gamification methods.

Examples of research results:
Fujimoto, T. (2015) Development and practice of a lesson design framework incorporating game elements. Transactions of the Japan Society for Educational Technology. Journal of Japan Society for Educational Technology. 38(4) 351-361.
Fujimoto, T. and Yamada, M. (2013) Current status and future development of evaluation on educational use of games in informal learning, Transactions of the Japan Society for Educational Technology. Journal of Japan Society for Educational Technology. 37(3). 343-351. Fujimoto, T. (2012) An introduction to game developer education using serious game development as a subject, Journal of Digital Game Studies, 5(2). pp. 53-58. 53-58.

  1. Game learning contents and technologies
    Design and creation of instructional materials and learning systems tailored for game-based learning methods. Production of various game-based learning materials, such as digital game applications for mastering subjects like English and math, as well as card games designed for career education.

Examples of research results:
Fujimoto, T., Fukuyama, Y., Azami, S. and Konno, S. (2017) JobStar Online: Game-Based Learning on Smartphones to Promote Youth Career Education. International Conference on Computers in Education (ICCE 2017), Christchurch, New Zealand. 765-773.
Fujimoto, T., Kishimoto, Y., Nishimura, K., Takahashi, K., Takahashi, J., Taniuchi, M., Yamauchi, Y. (2015) Game Developer Education Practice Using Learning Game Development Platform, Journal of Digital Game Studies, 7(2). 13-21.
Fujimoto, T., Misono, T., Takahashi, K., Otuji, Y., Suzuki, H., and Yamauchi, Y. (2012) Designing a Game-based Social Application for Mathematics Proceedings of Meaningful Play 2012. East Lancing, MI, USA.

  1. Learning Support Methods in Online Education
    Research focused on the creation of learning content, pedagogical techniques, course design, and support structures for online learning communities, notably in platforms like massive open online courses (MOOCs).

Examples of research achievements:
Fujimoto, T., Takahama, A., Ara, Y., Isshiki, Y., Nakaya, K., and Yamauchi, Y. (2018). Designing a MOOC as an Online Community to Encourage International Students to Study Abroad. educational Media International. 55(4). 333-346. doi: 10.1080/09523987.2018.1547545
Fujimoto T, Ara Y, Yamauchi Y (2018) Trends in Learning Analytics Research in Massive Open Online Courses (MOOCs). Journal of Japan Society for Educational Technology. 41(3), 305-313.

  1. incidental and contingent learning in play
    Analysis of learning experiences derived from entertainment activities. This encompasses studies on learning within online game player communities and in “affinity spaces” – venues where activities are shaped by a shared enthusiasm for games.

Examples of research results:
Fujimoto, T., and Yap, C. M. (2016). The Analysis of Incidental Learning in the Affinity Spaces of a Smartphone Game “Neko Atsume”. In the proceedings of the International Symposium on Emerging Technologies for Education (Roma, Italy), Springer, Cham. 3-13. https://doi.org/10. 1007/978-3-319-52836-6_1
Fujimoto, T. (2005). Social Interactions Experienced in the Massively Multiplayer Online Game Environment: Implications in the Design of Online Learning Courses. Presented at the AECT annual conference. Orlando, FL.

教育的観点からのゲームレビュー(2022年3月版)

post date and time:   2023-01-13   contributor:   snii

2月17日のオンラインセミナーで公表した「ゲーム学習の専門家が選ぶ 子どもにおすすめゲーム8選」の詳細版である、当研究室で執筆・編集した「教育的観点からのゲームレビュー(2022年3月版)」を公開します。

Pokémon UNITE(ポケモンユナイト)、あつまれどうぶつの森、MINECRAFTなど人気ゲームタイトルの遊びに含まれる学びを調査して、教育的観点からそのゲームの特徴や優れた点、プレイ時の留意点などを解説しました。ぜひご覧ください。

オンライン講座「ゲーム学習論入門 (1):ゲームの遊びの中の学び」

post date and time:   2023-01-13   contributor:   snii

このオンライン講座では、ゲームの遊びの中の学びについて理解を深めるための基礎的な知識を学びます。

ゲームの遊びを取り巻く学びの性質を概念的に理解して、ゲームの中の行動と学習の関連性について理解を深め、実際にレビューを行うことで、これまでよりもさらに安心してゲームを選んで、楽しめるようになることを目的としています。

修了要件を満たすとバッジが付与されます。
アカウントの登録方法は以下のマニュアルをご参照ください。