東京大学 大学院情報学環 藤本研究室
投稿日時: 2022-06-30 投稿者: haruguchi
こんにちは、春口です。
6月23日のゼミ活動報告を致します。
事例研究 NFTゲームWalken 升井さん
今回事例研究として取り上げられていたのはWalkenというゲームです。
基本は歩く事で経験値などを手に入れてキャラクターを育てるゲームなのですが、一定までレベルを上げるとキャラクターをNFT化する事が出来ます。NFTになると換金することもできるそうで、歩くことでお金が稼げるというゲームになっています。最近流行りのNFTを用いたゲームということ、歩くだけでNFTを取得できるということ、などとても話題性の高いゲームです。
本事例を通して、升井さんは自身の研究との関係として「獲得したアバター等をNFT化」するというアイディアを主張されていました。何かの大会で優勝者にNFTのアバターを授与するなど、現在の賞状をNFTのアバターに置き換えるというアイディアです。このアバターをZoomやYoutubeなど様々なプラットフォームで使用できるようにすることで、就職活動の会社説明会でアピールできたり、本選考で特別先行枠に応募できたりするシステムを構築することができます。
説明の中ではレガシー入学の新しい形と説明されていましたが、現在の日本の学歴を重視する風潮に一石を投じられる良いアイディアであると感じました。
文献研究 ルールズ・オブ・プレイ 7章/10章 春口
今回の文献研究も、前回の分研究に引き続いてルールズ・オブ・プレイから7章と10章を題材に発表しました。
7章は「ゲームを定義する」です。ここでは遊びとゲームの差やゲームの定義について、先達の主張を参考にしながら本書の定義として、「ゲームとは、2人以上の意思決定者による活動であり、彼らがある限定された状況においてその目標を達成しようとすること」と主張しています。
10章は「主要図式」です。ここでは、以降の章において寄って立つことになるゲームに対する3つの視点「形式の図式」「経験の図式」「文脈の図式」を整理しています。
ゲームの定義についての話はとても盛り上がった話題でした。人それぞれ、本それぞれにゲームの定義があり、よく引用される定義からちょっと古くなった定義まで様々なゲームの定義を紹介頂きました。これらに対して、それぞれの定義が正しいか?という点にはあまり意味がなく、自身がどの定義によって立つのかを主張する点が重要だと研究員の木村さんがおっしゃっていました。自分の研究においてゲームをどう見るのかという点を明確にする事はよい議論に繋がると思うので、論文の中や普段の活動の中でも意識して明示して行きたいと思います
特別活動 夏休みゼミ合宿計画企画 ゼミに参加している皆様
今回はプレイセッションや研究員発表枠はお休みで、代わりに夏休みに行うゼミ合宿の案を出し合う企画を行いました。2チームに分かれて、ゼミ合宿で行きたいところ、やりたい活動についてプレゼンし合い、藤本先生にジャッジしてもらうという内容です。
Aチームは京都・大阪遠征案を提案されていました。立命館大学ゲーム研究センター、丸福樓、ボードゲームホテル、USJ、リアル脱出ゲーム京都館などゲーム研究に関連した様々な施設を回るという内容です。
対してBチームは東大下暗しと題して、関東案を提案していました。主に東京とその近郊を回る内容で、ゲーム会社訪問やリアル脱出ゲーム、動物園、レトロゲームカフェ、ミニキャンプ、サバゲーなど、ゲーム関連の施設巡りからサバゲーなどアウトドアな活動まで東京の周りで出来る活動を主にしていました。
気になる藤本先生のジャッジですが、どちらも良い内容だったとしてドローの判定(の直後に関西案が勝利する)という結果になりました。
その後の経過ですが、形は違いますがどちらの活動も取り入れて下さとの事で、着々と計画が進行しています。また内容が詳しく決まり次第報告があるかもしれません。
以上が6月23日のゼミ活動報告となります。