投稿日時:   2024-10-09   投稿者:   inuda

夏休みの活動報告【8月】犬田悠斗

みなさん、こんにちは!

修士2年の犬田です。今回は、夏休みの活動報告8月編です。

8月を一言で表すと、「やりたいこと・やらなければならないことに取り組み続けた1カ月」です。

学会発表の予稿提出や倫理審査の提出、大手芸能事務所とのボードゲーム制作など振り返ってみると、盛り沢山だったなと思います。今回は、その中でも印象に残っている、「第10回シリアスゲームジャム」と「ゲームの遊びと学びの未来シンポジウム in 長崎」について書こうと思います。

■第10回シリアスゲームジャム

8月27日(火)~8月29日(木)に「第10回シリアスゲームジャム」が開催されました。今回のテーマは、「ゲームで再定義する新しい防災訓練のカタチ」でした。

私たちのチームは、「わんにゃん避難訓練」というペットとの避難所生活を体験できるシミュレーションゲームを企画しました。結果としては、「The Serious Game Grand Prize(1位)」を受賞することができました。前回は同率2位だったので、嬉しかったです。

あわせて今回のシリアスゲームジャムの感想や考えたことについても書きたいと思います。

今回のゲームジャムの特徴は、「ペーパープロトタイプの制作」までをゴールに設定しているところです。これまで見聞きしたゲームジャムは、「(デジタル)ゲームの開発」までをゴールにしていることが多かったです。しかし、短期間で開発まで行うゲームジャムでは、「開発しきらなければならないこと」が足枷になり、十分に企画を深めることができません。

「開発すること」に重きを置いているゲームジャムではそこまで大きな課題ではないのですが、ことシリアスゲームジャムでは大きな課題だと思いました。なぜなら、シリアスゲームジャムは、「ゲーム開発」だけでなく、「ゲームの企画を構想する中で、社会課題について深く考えること」が重要だと考えているからです。

前提として「短期間で開発できるもの」という足枷があると、企画が小さくまとまってしまい、十分に社会課題についての深堀が行えません。しかし、「ペーパープロトタイプの作成」をゴールにすると、開発にかける時間が少なくてすみ、その分企画で社会課題について向き合うことができます。

シリアスゲームジャムを、社会課題について学ぶ1つのプログラムだと捉えると、ゴールを「ペーパープロトタイプの作成」にするのは、理にかなった良い取り組みだったと個人的に思いました。

■ゲームの遊びと学びの未来シンポジウム in 長崎

8月6日(火)と8月7日(水)に「ゲームの遊びと学びの未来シンポジウム in 長崎」が藤本研究室のイベントとして開催されました。私は、以下の5つの発表を行いました。「これもやりたい!あれもやりたい!」が積み重なって、いつのまにか5つ発表することになり、準備が大変でした、、、

①クラウドソーシングゲームー遊ぶことで社会貢献できるゲームの可能性ー(研究発表)
②SF作品を作ろう!「ゲームを基盤とした社会」を創造するワークショップ(ワークショップ)
③クラウドソーシングゲームのプラットフォーム『Meta Crowdsourcing Game』(デモ展示)
④実験哲学ゲーム『Free Will 自由意志と道徳的責任』(デモ展示)
⑤英語の勧誘表現を学習できるカードゲーム『Shall we dance? 一緒に踊らないかい』(デモ展示)

基本的には、遊ぶことで社会貢献できるゲームである「クラウドソーシングゲーム」とゲームを通じて多くの人が世の中の発展に寄与している社会である「ゲームを基盤とした社会」に関する発表を行いました。

今回のイベントを通じて、多くの人々に自分の研究を伝える中で、「興味をもってもらうこと」の難しさを改めて感じました。私は、「クラウドソーシングゲーム」や「ゲームを基盤とした社会」のような広く普及していない概念をテーマとして扱っています。これらの知らない概念については、多くの人は無関心です。なので、自分の研究をそのまま普通に紹介をしても興味は持ってもらえません。

そこで大事なのが、「分かりやすい表現で伝えること」と「知っている概念と繋げてあげること」だと思いました。興味を持ってもらえないからいいやではなく、相手の目線に立って分かりやすく伝え、興味を持ってもらうこと。この技術も、研究を続けていくためには重要なのだろうと思いました。

私は、どうしても自分が考えていることをすべて知ってほしいからと、世界観全開で分かる人だけに伝わればよいという発表をしがちです。もしくは、伝えることを諦めて、超絶簡単にしてしまいがちです。そうではなく、しっかりと向き合って、研究テーマを分かりやすく、身近に思ってもらえるように発表をする。その努力を忘れてはいけないなと思いました。これからはうまく使い分けられるように意識したいなと思います。

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以上が、犬田の8月の活動報告になります。また次回の記事もお読みいただけると嬉しいです。

それでは!!!

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カテゴリー:   Lab news     作成者:   inuda   パーマリンク