投稿日時:   2024-10-03   投稿者:   ziminmo

【9月18日】「ゲームの遊びと学びの未来シンポジウム in 大阪」活動のご報告

皆さんお久しぶりです!M1の莫です。
夏休みの間、皆さんはいかがお過ごしでしたか。
先月の9月18日、関西学院大学梅田キャンパスで「ゲームの遊びと学びの未来シンポジウム in 大阪」が無事に開催されました。
それでは、記者としてこのイベントの様子を紹介させていただきます。

初めのセッションは「ゲームを作る&遊ぶ」から広がる学びの企画セッションでした。

岸本先生が、ゲームを遊ぶことをきっかけにした学びについて紹介しました。学びで得られる能力を自我コントロール力・ゲーム制作力・人生神ゲーム化力の三点に分けて様々な学生に対する授業と人材育成の事例を紹介しました。

小野先生は、現在の教育システムにおける傾向から、ゲーム制作教育の重要性と利点を指摘しました。ゲーム開発教育の高等教育機関における応用と、ゲームデザインの「遊ぶ→作る→他者に体験させる」という三段階モデルを紹介しました。また、ゲームデザインのコースが入院患者の心理状態を改善する事例や、ユーザーの反応を観察してゲームデザインを向上させる大学実習プロジェクトなどを挙げました。
先生たちの企画セッションに通じて、私はゲーム制作が子供向けの教育ツールだけでなく、全年齢層に学習の興味や主体性を引き出せるものだと深く感銘を受けました。また、ゲームは特定のグループの生活の質を改善するためにも活用できる可能性も感じました。

続いて、藤本先生、池尻先生、福山先生、小野先生の「新刊『シリアスゲーム』著者陣が語るシリアスゲームの現状と未来」のセッションが行われました。

このセッションでは、「シリアスゲーム」の構成や内容を紹介し、シリアスゲームが教育や社会問題解決における多重な可能性をどのように引き出すか、特にゲームデザインを通じて複雑な社会現象に対する理解を深める方法について深く議論をしました。
さらに、先生方はシリアスゲーム研究の展望を共有し、様々な技術の応用と伝統的なゲーム形式の活用についても触れました。シリアスゲームの要素は、観光業の促進や学校教育におけるインタラクションと参加の増加など、様々な分野に拡張可能です。これらの展望は、未来のゲームデザインが異なる分野のニーズに応じて不断に革新を求める必要があることを認識させてくれました。
私が特に感銘を受けたのは、シリアスゲームの開発・研究が政府や企業と連携し、社会問題に対応するためのシリアスゲームの活用について言及されたことです。これにより、ゲームは単なる娯楽ツールではなく、効果的な公共教育手段にもなり得ることに気づきました。また、産学連携を通じてシリアスゲーム効果を最大化できることも感じました。将来のゲームデザイン研究において、社会のニーズや教育目標をより良く結びつけ、実際に影響力のあるゲーム作品を作ろうと思います。

次に、莫と木村先生の研究発表でした。

私はマーダーミステリーゲーム(MMG)に関する文献レビューを紹介しました。発表では、MMGの定義・歴史・特徴・教育分野での応用について説明しました。1930年代からデザインされたMMGが、2016年に中国ゲーム市場で再流行した原因への分析により、教育における潜在能力が見えてきました。MMGは教育分野で大きな応用価値を示しているものの、その開発コストや時間の投資が高いため、今後は技術的手段を通じてシナリオ生成を最適化し、操作性をさらに向上させることが期待されています。

その次に、木村先生は未確立の分野である「ゲーム心理学」について紹介しました。この発表では、先生はゲーム心理学の定義や扱う範囲、確立するための要件について説明し、この分野が心理学だけでなく、人文学的なゲームスタディーズ、シリアスゲーム・ゲーミフィケーションなどをテーマとした研究との接点があるということを述べていました。
その後の質疑応答では、参加者から「ゲーム心理学とスポーツ心理学・ギャンブルの研究との違いは何ですか?」という興味深い質問がありました。先生はスポーツ心理学がフローやゾーン、ギャンブル研究がゲーム依存(ICDなど)といった用語の点でテーマが関連することを述べ、ゲーム心理学はそれらを包括する分野であると説明しました。このディスカッションを通じて、ゲーム心理学がゲームデザインと密接に関連しているだけでなく、他の研究分野に新たな視点を提供できることに気づきました。このことが、私の将来の研究方向に対する期待を抱かせ、ゲーム心理学の重要性を深く感じさせました。

また、隣の会場では大空さんさんと犬田さんがそれぞれワークショップも開催しました。自分の発表時間がワークショップと重なったため、参加できなかったのが本当に残念でしたが、ワークショップを皆さんと是非共有したいと思っています!雰囲気がとても良い感じです。次回はぜひ試してみたいと思います。

最後に、桃太郎電鉄教育版の事例研究シンポジウムが行われました。

まず、藤本先生がシンポジウムの概要と桃太郎電鉄教育版の利用状況調査結果について紹介しました。この結果は、教育におけるこのゲームの応用効果に対する興味を引き起こし、ゲームが単なる娯楽ツールではなく、学びを促進する重要なメディアであることを実感させました。
続いて、正頭先生による特別講演がありました。先生は、学校でゲームと教育が結びつく生き生きとした事例を挙げ、教育とゲームの繋がりの可能性を示しました。講演は、ゲームを効果的に授業に取り入れる方法についての思考を刺激し、新しい教育方法への期待を抱かせました。

最後に、藤井先生たちから授業実践事例の共有でした。実際の例を通じて、桃太郎電鉄教育版の多様性を実感し、このゲームが異なる科目や年齢層の学生に活用できることに目を見張りました。ゲームを活用することで、子供たちが遊びながら「学び」を試し、学びへの挑戦を通じて知識への態度が「嫌い」から「すき」になることができ、本当に「遊びながら学ぶ」ことを実現できるのです。

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カテゴリー:   Lab news     作成者:   ziminmo   パーマリンク