東京大学 大学院情報学環 藤本研究室
投稿日時: 2023-10-20 投稿者: inuda
みなさん、こんにちは!M1の犬田です。
もうすっかり秋となり、寝るときには布団が恋しくなる季節になってきました。今年も大好きな厚手のパーカーを着ることができるようになり、テンションが上がるなーと思っているこの頃です。
今週のゼミ活動報告の内容は研究生活動計画発表(ジョナさん)と研究計画発表(濱田さん、犬田)、研究進捗発表(大空さん、春口さん)になります。
■研究生活動計画発表(ジョナさん)
ジョナさんは、モンゴル語学習を例に、小学生を対象とした少数言語・文化の学習を促すゲームの設計や開発、使用者調査を行い、デジタルゲームが少数言語・または文化の習得にどんな効果をもたらすかを明らかにする研究をされています。この研究を進めるにあたり、5つのことを計画されています。1つ目は、内モンゴルと日本のモンゴル語教室に訪問し、授業の相違点と共通点を見つけること。2つ目は、言語学習ゲームの事例研究。3つ目は、モンゴル語教師へのインタビュー。4つ目は、C#などゲーム開発に必要な能力を磨くこと。5つ目は、授業デザインについて学習することです。今後研究を進めるにあたって、必要なアクションがしっかりと計画されていて、自分も頑張らないとなと思いました。
研究計画発表(濱田さん)
濱田さんは、夏休みに運営として参加したワークショップを通じて得た気づきや学びをもとに、研究計画を考えられていました。「英語学習における言語不安と動機付け」を研究テーマに、日本人中学生の言語不安の要素を測定する計画を立てられていました。方法としては、マインクラフトを利用したPBLを行った中学生とマインクラフトを利用しないPBLを行った中学生とを比較検討する計画をされていました。今後の計画としては、渋谷区の学校に研究協力していただけないか交渉に行くことと、英語学習の評価法を調べることを挙げられていました。様々なアクションを積極的に起こされていて、見習わないとなと思いました。
研究計画発表(犬田)
犬田は、「ゲーム的手法を用いたデータ収集法の開発と評価」をテーマに研究を進めています。具体的には、WEB調査におけるSatisfice行動、質問内容を理解していない回答者の存在、動機づけの欠如という課題を解決できる、ゲーム手法を用いた新たな調査法を開発・検討しています。今後の計画としては、10月-11月で調査で扱うテーマを決定し、11月後半、12月からゲーム作成に取り掛かる計画を立てています。調査法の開発と並行してエンゲージメントやユーザー体験を測れる既存の尺度がないか調べようと思っています。
研究進捗発表(大空さん)
大空さんは、研究倫理教育のカードゲームの作成とそのカードゲームを用いたワークショップの開発を研究としてされています。ゲームもワークショップもほとんど完成されていて、今後はワークショップ形式の予備的実験と学会発表を重ね改良を重ねていく計画を立てられていました。具体的には11月にサイエンスアゴラでワークショップを行い、2-3月にDiGRAJでポスター発表、時間があればJSETで口頭発表もされるそうです。さらに、来年5月に科学技術IP養成プログラムへの出願、来年8月にDiGRAJで口頭発表とGENSEKIでピッチすることも計画されていました。かなり先まで綿密に計画されていて、本当にすごいなと思いました。
研究進捗発表(春口さん)
春口さんは、夏休み期間でプロトコルの階層化を学習することができる、トロッコで荷物を運ぶゲームを作成されました。今後は、知識テストの作成、評価の手続き、時間配分の決定、実験参加者の募集、ゲーム内部で取得する情報の決定をされる予定です。その後このゲームを用いて実験を行い、得られたデータを分析・評価されます。ゼミ生も今後実験参加者になるので、詳細については知ることができませんでした。実験に参加することが楽しみです。デジタルゲームを作成し切り、実験内容まで考えられていてさすがだなと思いました。
以上で、10月12日のゼミ活動報告は終了です。ぜひ来週のゼミ報告記事もお読みください。それでは!