月別アーカイブ: 2023年9月

夏季休業の活動報告 9月版 春口拓人

投稿日時:   2023-09-30   投稿者:   haruguchi

こんにちは、春口です。
夏休み活動報告の9月版をご報告致します。

活動報告と言っても夏休みで行った事の大半は研究で作成しているゲームの改修作業でした。
ですので、ここでは私がゲーム制作で使用しているUniRxとObserverパターンの簡単な紹介をしたいと思います。

UniRxは、リアクティブプログラミングというプログラミングの手法をUnityで利用するために使用するライブラリです。リアクティブプログラミングがゲームプログラミングと相性が良いため、Unityで使用できるようにライブラリとして開発されました。
リアクティブプログラミングは、「データを通知すること」と「データを受け取って処理すること」を扱ってプログラミングを行う手法です。「キャラクターが敵の攻撃に当たりHPバーが減少する」という処理を実装する場面を例に取ると、攻撃に当たったという事が「データを通知すること」HPバーが減少する事が「データを受け取って処理すること」に相当します。

UniRxではリアクティブプログラミングの実装のためにObserverパターンを導入しています。Observerパターンでは、SubjectとObserverという2つの概念を取り扱います。Subjectは何か通知したいデータ(あるいは通知したいイベントなど)を持っている側が作成します。Subjectは自身に登録したObserverに対してイベントメッセージを発行できます。先ほどの例だと、攻撃に当たったというイベント(データ)をキャラクターはSubjectを通して通知します。Observerは登録されたSubjectからのイベントを受信できます。HPバーはキャラクターのSubjectからの通知をObserverを使って受信し、受けたダメージによってHPバーを減らすという処理を行います。UniRxではSubjectのイベント通知にSubject.OnNext();、SubjectへのObserverの登録にIObservable.Subscribe()を使用するようになっています。

こうした機能を使用する事で、イベント通知が必要な様々な場面でスマートな実装を行う事ができます。また、インゲームの実装だけでなくMVRPというデザインパターンを利用してUIの実装も行う事ができます。このようにObserverパターン及びUniRxは使い方を覚えると色々な場面で助けてくれる頼もしい存在です。是非Unityを使ってゲーム開発をされる際は勉強してみてください。

夏季休業の活動報告 8月版 春口拓人

投稿日時:   2023-08-02   投稿者:   haruguchi

修士2年の春口拓人です。
夏季休業中の活動報告について、まだ8月が始まったばかりですが行わせて頂きます。

昨日の8月1日に、研究員の財津さんとUnityの勉強会を行いました。
財津さんから、Unityを使ったゲームの製作について教えて欲しいと要望を頂いたため開催した勉強家になります。内容はごく一般的なブロック崩しの制作を通してUnityの使い方を学んでいくというものです。参加者は私と財津さんの2人でした。

基本的に私の作った資料を使って要件定義から完成までを一緒に行っていくという形で進めましたが、以下のようなチャレンジ課題をいくつか用意して要所の部分で財津さんご自身で考えて頂く場面を作りました。

写真を撮り忘れたため、使用した資料のキャプチャです

内容そのものは基礎的なものですが、C#やUnityが初めての経験だった事やプログラミングも現在勉強途中との事でしたので、チャレンジ課題はほど良い難易度のものになっていたかと思います。
ご自身で考えて実装したものがきちんと動くかを祈るように確認し、上手くいって喜んだり、上手く行かなくて考え直したりする場面も度々有り、まさにゲーム作りの楽しさを一緒に感じられたのではないかと思います。

実に6時間にも及ぶ長丁場となりましたが、財津さんには集中を切らす事無く気になった所を適宜質問して頂きながらお付き合い頂きました。大変お疲れさまでした。
実際の開発ではUnityに元からある機能だけでなく外部のアセットやライブラリを使いながらより複雑な機能の実装を行いますが、そこまでの内容を入れる事が出来なかったため今後はそうした部分にも触れて行けると良いなと考えています。

以上が春口の8月の生存報告になります。

6月1日 ゼミ活動報告

投稿日時:   2023-06-08   投稿者:   haruguchi

こんにちは、春口です。
6月1日のゼミ活動報告を致します。今回は犬田さん、濱田さん、坂井先生の3名の発表でした。

犬田さん:進捗報告
 データの評価とデータの収集についての、2つに分けて報告されました。
 データの評価については、「ゲーミフェイケーションによって収集したデータに誤差が生じる」という批判を取りあげ、むしろ深層心理に近いデータが取れるのではないかという考えを示され、同時に、ゲームによって没入・集中している状態であるフロー状態に入る事ができるため余計な思考が消えるため、という点を根拠として取り上げられました。ただ、この点については質疑の時間で研究員の木村さんから、「フロー状態はあまり特殊な状態で無く、質問紙を書いている時もフロー状態にあると言ってよいと思う。そのため、フロー状態を以て深層心理に近いデータが取れるという考えは当たらないのではないか」という意見があったため再度考察してみる必要がありそうです。
 データの収集についてはあまり進んでいないとの事でした。行動経済学の本を読んで、ちょっと思っていたのと違ったため社会心理学の方面で探してみるそうです。質疑の時間で、社会心理学の本を読むよりは質問紙法自体の課題に関する論文を読むと良いという意見も合ったため、様々な方面からアプローチを取る事になりそうです。

濱田さん:進捗報告
 現在はMinecraftを使った学習の論文を読み漁っている所との事でした。主にSTEAM教育や英語教育がテーマのものを当たっているそうです。
 研究に関する活動として、本校の渡辺研究室主催の平和学習ワークショップやマイクラカップWSに参加しているそうで、ワークショップの設計や運営から論文執筆までの流れが学べる良い機会になりそうです。広島にも行けるとの事でとても羨ましいです。

坂井先生:研究員発表
 坂井先生の発表は現在執筆されている博士論文の研究内容についてのお話でした。ノベルゲームを使った死生観教育について実施した研究の結果について説明を頂きました。このゲームについては授業の方で触れさせて頂く機会があったため、その時の経験と照らして聞いたため理解しやすかったです。授業で触れた部分は研究の一部分だけであったため、その前後に何を行ったのかや回答した質問紙がどのような背景で作成されたかを聞く事で研究としての全体の流れを学ぶ事ができ、自分の研究でも真似できる部分は取り入れようと思いました。

以上が6月1日のゼミ報告です。

[4月27日] ゼミ活動報告

投稿日時:   2023-05-11   投稿者:   haruguchi

こんにちは、修士2年の春口です。
4月27日のゼミ活動報告をさせて頂きます。
今回は、犬田さん、濱田さん、財津さんの発表でした。

濱田さんの発表は事例研究で、「マグナと不思議の少女」についてでした。
英語しか分からない少女と日本語しかわからない少年と英語・日本語両方分かるスライムをメインキャラクターにしたRPGのようなゲームです。
特徴的なのが、ゲーム内で英語の発声を求められその発音をAIが評価してくれるという点です。
例えば敵に攻撃する時は「Attack」の発声が求められ、その発音の良さによって攻撃の威力が変わる等です。
この機能によって一人でも英語のスピーキングの練習ができるゲームになっています。
濱田さんは、本ゲームの学習要素の部分について「学習要素を細かく分解して、一つのステージにある学習要素を少なくしている」といった点を挙げられ、ご自身の研究でも先に学びの部分を細かく分割して後で遊びに対応させていくといった手法を取りたいといった分析をされていました。
また本ゲームの長所と短所について、フィードバックがすぐに来る所が長所でプレイヤーの自由意志で会話できない点が短所だと分析されていました。

犬田さんの発表も事例研究で、色々なノベルゲームを遊んだ結果を報告されました。
送電灯のミメイ、ありすえすけーぷ、きみの偽物に恋をする等のノベルゲームを紹介され、ノベルゲームの分類軸として「分岐があるかどうか」「プレイヤーのインタラクションがあるかどうか」の2つの軸を提案されました。
またこの軸を前提とした上でご自身の研究では、選択肢を増やして結果を複数用意するとデータ収集が大変になる事ため選択肢を複数用意しても結論は同じになるようにするといった点や、ゲームそのものの面白さはインタラクションの量で変わってくるといった点の分析を活かしたいとの事でした。
Q&Aでは、インタラクションの種類も分類できるのではという指摘や、分岐したという事実があればプレイヤーは遊んだ気持ちになるため、どの選択肢でも同じ結論に至るというアプローチは良いと思うという指摘、研究を方法論として位置付けるかどうかで研究内容が大きく変わるといった指摘がありました。

財津さんの発表は東京大学で主催されたマインクラフトを用いたワークショップの分析についてでした。
ワークショップの始まる前と終わった後に取ったアンケート内容を分析し、相関の有無等を見つけるという内容でした。
今回のアプローチは、事前に仮説を立ててワークショップで検証するという形ではなくワークショップという実践を先に行いそこから意義のある結果を見つけ出すという形のアプローチでした。このため、結果を見つけ出すのに大変な努力が必要との事で、結論を見つけ出すのに苦労されているというお話でした。
研究は仮説を最初に建てるモノという先入観があったため、実践が先にあるという今回のような研究方法はとても新鮮に思えました。

以上が前回のゼミの活動報告です。

1月5日 ゼミ報告

投稿日時:   2023-01-17   投稿者:   haruguchi

こんにちは。春口です。
新年一回目、1月5日のゼミ報告を致します。

大空さん 事例研究 DilemmaGame
 今回の大空さんの事例研究発表は、エラスムス・ロッテルダム大学が開発した研究倫理を学習するゲーム「DilemmaGame」についてでした。
 DilemmaGameは研究倫理の授業で使われる事を念頭にしたゲームです。ゲームの内容は、様々な研究倫理に関する問題に対して、4択で提示される行動を参加者が選び一定時間後にそれぞれの選択肢の投票率が開示されるという内容です。勝ち、負けの要素が無く議論を活発に行う事が目指されています。
 大空さんはこの事例に対して、倫理問題に対する選択を学習の対象とするのではなく、問題そのものを倫理的にどう評価するのかという点に着目するとして独自性を確立されていました。
 質疑の時間では、勝ち負けの要素がないなどゲームというよりはゲーミフィケーションに近いとしてゲームでは無いといった意見やゲームではないが授業で使う教材としては完成度が高く議論の活発化には有用だといった意見がありました。

春口 研究関連論文紹介
 今回私が紹介した論文は情報通信についてロールプレイを通して学習させる教授法の実験と評価についての論文と、コンピュータサイエンスアンプラグド(CSアンプラグド)についての論文についてでした。
 ロールプレイを通した教授法の論文では、私の研究でも既存の問題集等のテストを用いてゲームの有効性の評価を行おうと考えていたため、特に評価の方法が参考になりました。
 CSアンプラグドについての論文では、特にCSアンプラグドの主要原則として規定されている項目が参考になりました。遊びを通して情報技術を学ぶ際の原則として「学ぶ事が目的ではなく、概念で遊ぶ事が重要」「男女ともに魅力的な遊びであること」などはこれからゲームを作成する上で常に頭の隅に置いておこうと思います。

春口 プレイセッション 新春!ポケモン書き初めゲーム
 今回のプレイセッションではポケモン書き初めゲームを行いました。書き初めと付いていますが字を書く事は無く、シルエットと名前が提示されたポケモンを手元の画用紙に書いてもらうというゲームです。書かれた内容が正解のポケモンのモチーフにどれだけ近いか、一緒に提示された色が正解のポケモンに使われているかを採点基準として3問行った結果を競いました。3問それぞれのお題は、「ドオー」「ガーメイル」「ネオラント」でした。
 優勝は全3問すべて満点を獲得しての勝利で大空さん、楊さんチームでした。ポケモンの種類は1008種類との事で流石に全部を覚えている人は居ないだろうと考えていましたが、大空さん、楊さん共に覚えていたようで驚きました。優勝したお二人にはOIOIで買ったチョコレート、ほかの皆さんにはブラックサンダーが送られました。
 今回のプレイセッションを通してポケモンの名前の奥深さを改めて感じました。とても簡単に見える名前でも、2重にも3重にも意味を重ねて考えられており、ポケモンのネーミングセンスの凄さを感じます。

以上が1月5日のゼミ活動報告になります。

10月13日 ゼミ活動報告

投稿日時:   2022-10-20   投稿者:   haruguchi

こんにちは、春口です。
10月13日のゼミ活動報告をさせて頂きます。

今回のゼミでは、M1:研究計画発表、M2:研究進捗発表の形で行われました。
以下がそれぞれの発表内容についてです。

M1:研究計画発表 春口
 今回報告したのは2点です。
 1点目は、作成するシリアスゲームテーマとして、情報通信分野の通信プロトコルを題材としたいということ。2点目は研究としてどういった測定を行うのかを模索しているということです。
 通信プロトコルはゲームにしやすいテーマであることや、様々な特徴を持ったプロトコルの理解が初学者には難しいといった点からゲームテーマとして選びました。しかし、そこから研究として何を測定するのかという点で行き詰ってしまったといった報告でした。
この報告に対して、研究員の財津さんからの「ゲームにしやすいから選んだ、ではなくほかに何か課題を感じるから選んだのだろう」という指摘や藤本先生からの「なぜゲームにするのか一度立ち返って考えてみるとよい」といった助言などを頂きましたので、今一度学習という観点から通信プロトコルを考え直す事としました。3歩進んでは2歩下がるような事ですが、研究においてもっとも重要な部分ですのでじっくり考えていきたいと思います。

M1:研究計画発表 大空さん
 大空さんが報告された内容としては4点です。
 1点目は、研究背景となる文献調査について。2点目は、ゲーム内容のブラッシュアップについて。3点目は、オンライン版への展開について。4点目は、研究テーマについての報告でした。
 オンライン版の報告内で、当初はWebなどの形式を考えていたが企業の方からセキュリティの都合でGoogleスプレッドシートかExcelが望ましいと言われたためそちらで作成する事となった、という経緯が話されておりゲーム制作の隠れた壁を感じました。また研究テーマについての報告では、夏休み中に参加されたボードゲームジャムで経験や授業での経験などから研究テーマとしての方向性を見出されていて、ボードゲーム制作者としての大空さんの能力の高さが垣間見えました。私も見習っていきたいです。

M2:研究進捗報告 升井さん
 升井さんの進捗報告は大きく分けて2点です。
 1点目は論文の章立てについて、2点目は夏休み中に行った研究の結果についてです。
 1点目は論文の章立てについて、全6章として整えたとの報告でした。いよいよ修士論文作成の話題が上がってきました。後輩として来年のためにも参考にさせて頂きます。
 2点目では、夏休みに行った研究結果の集計結果を報告されました。研究で作成したシステムの有効性や各機能と個人の特徴との関連性など、おもしろい結果が多数報告されていました。どのように論文としてまとめられるのかがとても楽しみです。

M2:研究進捗報告 叶さん
 叶さんの進捗報告は3点でした。
 1点目がインタビュー内容の報告、2点目が概念分析の結果報告、3点目がこれからの予定についてです。
 インタビューについては、最終的には18人まで対象が増えたとの事で素人目からはとても多い人数だと感じました。インタビューだけでなく概念分析もそれぞれに行うためとても体力の使う活動だったかと思います、お疲れさまでした。
 概念分析からカテゴリーの試作や結果図の作成などを行われていましたが、結果図が少しシンプルすぎるとのことで、これから詰めていく事になりそうでした。私はシンプルで分かりやすくて良いなと感じていただけに、思わぬ所で自分の勉強不足を感じました。

以上が13日のゼミ内容の報告です。
皆様お疲れさまでした。

夏休みの近況報告(M1 春口)

投稿日時:   2022-08-30   投稿者:   haruguchi

こんにちは、春口です。
夏休み近況報告ですが、今回はゼミのイベントとして先週行われました「東京国立博物館でのリアル脱出ゲーム」と「ボードゲーム大会」について書かせて頂きます。

リアル脱出ゲーム
 現在東京国立博物館で行われている脱出ゲーム「東京国立博物館からの脱出」に参加してきました。スマホのアプリと配布されたリーフレットなどを使って、博物館内を歩き回りながら謎解きをするエンタテイメントです。
 博物館に行くという事に対する好きな人が行う趣味といったイメージに脱出ゲームの要素を加える事で、より広い層の人たちに博物館の展示や博物館そのものを知ってもらうという意図で作られているゲームでした。同ゲームを行っている周りの人たちも、カップルから家族、ご年配の方など層が幅広くゲームとしての強みが遺憾なく発揮されていたと思います。謎解きの内容も展示物と上手く絡めて作られていたため、ゲームをしながら展示物に触れるという体験がうまく作られていました。
 以上がゲーム内容についてのお話で、当日の様子についても少し書かせて頂きます。
 当日参加したメンバーは私を含め院生、教職員併せて8名。集合してリーフレットを貰ったらあとは各自でゲームに取り掛かるという流れでスタート(13時)して、閉館(17時)まで粘ってクリアしたのは3~4名でした。
 私はタイムアップでクリアできませんでした。謎解きの内容も中々の量あったのと難易度も結構難しく、時間が掛かったのが原因です。周りの皆さんも想定よりもボリュームのある内容と捻られた問題に圧倒されていたと思います。
 あと結構歩くため体力の方もジワジワと削られました。いい運動になったとも捉えられます。質、量、時間、総じてボリュームの大きい謎解きゲームでした。

ボードゲーム大会
 そうした感じの謎解きゲームを体験した後は秋葉原に移動してボードゲームで22時くらいまで遊びました。「L.A.M.A」「適当なカンケイ」「Camel Up」「テレストレーション」などで遊びました。
 日中とは正反対の脳を酷使する時間です。日中で体力はゴリゴリ削られているはずでしたが、そうした雰囲気も薄くみんなで和気あいあいと遊んでいました。
 私自身は、これまであまり多くのボードゲームに触れてこなかったため、今回触れた様々なボードゲームは新鮮でとても楽しくプレイしました。練られたルールも去ることながら、魅力的なカード・ボードのデザイン、遊びんでいる場所のデザインなどボードゲームの魅力を沢山感じる時間でした。月1くらいでまた遊びたいです。
 余談ですが、デザインで言えば「ゲット★スイートラブ」というゲームがとても気になりました。パッケージはキャッチーでシンプルな雰囲気なのですが、良い彼女をつくる事を目指して様々な策略を目指すゲームでかなり黒い内容らしいです。公式の略称は「ゲスラブ」とゲーム名、ゲーム内容、略称、パッケージ、それぞれにシニカルなユーモアを感じます。今度来たときはぜひプレイしてみたいです。

以上が春口の近況報告となります。
夏休みも折り返しですので、できるだけのことを今のうちにやっておきたいですね。

【7月21日】ゼミ活動のご報告

投稿日時:   2022-07-27   投稿者:   haruguchi

こんにちは、春口です。
7月21日のゼミ活動報告をさせて頂きます。

進捗報告 春口
 今回の進捗報告では、研究で作るゲームの内容を決めるためのフレームワークとしてCISSPを選定した事、夏休みでレビューするゲームについての2つを報告致しました。
 CISSPはアメリカのセキュリティ技術者認定資格です。CISSPそのものは資格ですが、セキュリティ関連の知識や技術が整理されており、研究がカバーする範囲を提示する時や関連研究の整理の時など様々な場面で役に立ちます。
 レビューするゲームは、CISA作成のゲームやトレンドマイクロ作成のゲームなどをピックアップしました。夏休みはこれらのゲームをレビューして傾向や課題を整理したいと思います。

進捗報告 大空さん
 今回の報告では、修士論文の目的を「狭義と広義のキャリアの融合を目指す」と整理されていました。狭義のキャリアは仕事のキャリア、広義のキャリアは人生全般のキャリアと位置づけ、どちらも内包したボードゲームの開発を行うとの事でした。
 質問の時間では、広義のキャリア、狭義のキャリアについて様々な意見がありました。就活生はハイになりワークライフバランスを軽視しがちという意見や、男性と女性のキャリア感の違いなど、一口にキャリアといっても様々な見方があるため、広義と狭義のキャリアがどのように融合したゲームになるのかが楽しみです。

研究方針報告 楊さん
 今回の報告では、「教育用ゲームにおける代替現実ゲーム(ARG)の構造と設計応用」という研究方針を発表されました。具体的な内容としては
・ARGを教師が設計できるようにゲームデザインの難しさを最小限に抑え学習者にとって    
 どれだけ効率的な学習を行えるようにするか
・ARGの構造と応用のデザインパターンから一般的なパターンを整理できるか
・教師自身が自由にARGゲームをデザインすることは可能か
などを考えているとのことで、ARGと学校での教育に視点がおかれた研究内容です。
 ARGについて知識の無かった私としてはとても興味深い研究内容であると感じました。ARGの詳しい内容を知る機会になれば嬉しいです。

プレイセッション 叶さん
 A DARK ROOM(日本語では暗い部屋)というゲームをプレイヤーと観察者の2人一組になってプレイするという内容でした。2人の役割は以下の通りです。
 ・観察者の役割は、デフォルトが英語のA DARK ROOMをプレイヤーが英語でどこまで  
  ゲームをプレイするか、どのタイミングで日本語に切り替えるかといった所に注目し
  て英語学習と関連しそうな行為を見つけ出す事
 ・プレイヤーの役割は事前知識が無い状態かつ英語表記のA DARK ROOMをプレイする事
 
 私の役割はプレイヤーでした。ただ、プレイセッションの趣旨が途中でどこかに飛んで行き開始5分くらいで日本語にしてプレイしました…。終わってから気が付いたため、観察者の木村さんにはとても申し訳ない事をしたと感じます…。
 A DARK ROOMは(プレイセッションの趣旨が飛んでいくほど)面白いゲームでした。簡素な画面が徐々に賑わっていく様はある種の達成感を感じさせてくれます。一度プレイしてみてください。

以上が7月21日のゼミ報告となります。

6月23日 ゼミ活動報告

投稿日時:   2022-06-30   投稿者:   haruguchi

こんにちは、春口です。
6月23日のゼミ活動報告を致します。

事例研究 NFTゲームWalken 升井さん
 今回事例研究として取り上げられていたのはWalkenというゲームです。
 基本は歩く事で経験値などを手に入れてキャラクターを育てるゲームなのですが、一定までレベルを上げるとキャラクターをNFT化する事が出来ます。NFTになると換金することもできるそうで、歩くことでお金が稼げるというゲームになっています。最近流行りのNFTを用いたゲームということ、歩くだけでNFTを取得できるということ、などとても話題性の高いゲームです。
 本事例を通して、升井さんは自身の研究との関係として「獲得したアバター等をNFT化」するというアイディアを主張されていました。何かの大会で優勝者にNFTのアバターを授与するなど、現在の賞状をNFTのアバターに置き換えるというアイディアです。このアバターをZoomやYoutubeなど様々なプラットフォームで使用できるようにすることで、就職活動の会社説明会でアピールできたり、本選考で特別先行枠に応募できたりするシステムを構築することができます。
 説明の中ではレガシー入学の新しい形と説明されていましたが、現在の日本の学歴を重視する風潮に一石を投じられる良いアイディアであると感じました。

文献研究 ルールズ・オブ・プレイ 7章/10章 春口
 今回の文献研究も、前回の分研究に引き続いてルールズ・オブ・プレイから7章と10章を題材に発表しました。
 7章は「ゲームを定義する」です。ここでは遊びとゲームの差やゲームの定義について、先達の主張を参考にしながら本書の定義として、「ゲームとは、2人以上の意思決定者による活動であり、彼らがある限定された状況においてその目標を達成しようとすること」と主張しています。
 10章は「主要図式」です。ここでは、以降の章において寄って立つことになるゲームに対する3つの視点「形式の図式」「経験の図式」「文脈の図式」を整理しています。
 ゲームの定義についての話はとても盛り上がった話題でした。人それぞれ、本それぞれにゲームの定義があり、よく引用される定義からちょっと古くなった定義まで様々なゲームの定義を紹介頂きました。これらに対して、それぞれの定義が正しいか?という点にはあまり意味がなく、自身がどの定義によって立つのかを主張する点が重要だと研究員の木村さんがおっしゃっていました。自分の研究においてゲームをどう見るのかという点を明確にする事はよい議論に繋がると思うので、論文の中や普段の活動の中でも意識して明示して行きたいと思います

特別活動 夏休みゼミ合宿計画企画 ゼミに参加している皆様
 今回はプレイセッションや研究員発表枠はお休みで、代わりに夏休みに行うゼミ合宿の案を出し合う企画を行いました。2チームに分かれて、ゼミ合宿で行きたいところ、やりたい活動についてプレゼンし合い、藤本先生にジャッジしてもらうという内容です。
 Aチームは京都・大阪遠征案を提案されていました。立命館大学ゲーム研究センター、丸福樓、ボードゲームホテル、USJ、リアル脱出ゲーム京都館などゲーム研究に関連した様々な施設を回るという内容です。
 対してBチームは東大下暗しと題して、関東案を提案していました。主に東京とその近郊を回る内容で、ゲーム会社訪問やリアル脱出ゲーム、動物園、レトロゲームカフェ、ミニキャンプ、サバゲーなど、ゲーム関連の施設巡りからサバゲーなどアウトドアな活動まで東京の周りで出来る活動を主にしていました。
 気になる藤本先生のジャッジですが、どちらも良い内容だったとしてドローの判定(の直後に関西案が勝利する)という結果になりました。
 その後の経過ですが、形は違いますがどちらの活動も取り入れて下さとの事で、着々と計画が進行しています。また内容が詳しく決まり次第報告があるかもしれません。

以上が6月23日のゼミ活動報告となります。
 

【5月26日】 ゼミ活動のご報告

投稿日時:   2022-05-29   投稿者:   haruguchi

こんにちは。M1の春口です。
先日行われたゼミ活動のご報告を致します。

事例紹介 大空さん
 今回は「人事制度ゲーム」というボードゲームを紹介されました。
 「人事制度ゲーム」は、企業の人事、人材育成担当者を対象として、チームに分かれてそれぞれのチームで社員の育成をしながら企業の利益を上げていくことを目指すゲームです。チームごとに企業の規模を変えることができ、大企業・中堅企業・ベンチャー企業の3つから選ぶことができます。人事制度を自分たちで作ることができるのが特徴で、ゲームを通して人材育成や人事制度について学ぶことができます。
 今回の事例は、大空さんの研究計画に影響を与えたようで、研究対象者を学生として企業の人事制度などを学生のうちから理解することを目的としたゲームの作成という方向性も新たに視野に入ってきたようでした。先行研究から様々な気づきを得られていて、とても意義深い事例紹介となりました。

文献研究 叶さん
 今回は「Gee, J. (2005). Semiotic social spaces and affinity spaces: From The Age of Mythology to today’s schools.」についての紹介でした。
 内容はAffinity Spaceについて論じるものでした。Community of practiceという考え方を人のグループではなく、人が集まる空間から再考したものをSemiotic Social Spaces(記号的社会空間)(以下SSS) と定義し、SSSの特別な例がAffinity Spaceであるそうです。
 SSSでは、その空間の中で人々が記号を得たり意味を与えたりします。論文ではそのための要素として、Generator(意味・記号を生成するもの)・Portal(記号へアクセスするための窓口)・Internal Grammar(記号のデザイン)・External Grammar(SSSと人のインタラクション)の4つが定義されています。
 Affinity Spaceでは上記の4つに合わせて、メンバーがある共通のゴールに対して熱意を持っていることや暗黙知の利用が推奨されること、地位を獲得する方法が多岐にわたることなど11種類の条件が成立するそうです。少し難しい概念ですが、実世界で考えるとゲームの攻略WikiなどがAffinity Spaceの要素を強く持っています。
 Wikiの参加者はあるゲームの攻略という共通のゴールに対して熱意をもっていますし、ゲーム内でしか通用しない言葉をよく用いるでしょうし、Wiki内で有名になる方法はレベルアップに必要な経験値量の整理や隠しアイテムの発見など多岐に渡るでしょう。ゲームのWikiという空間はまさにAffinity Spaceです。逆くにあまりAffinity Spaceの要素を持っていないのが学校であると叶さんは主張されていました。
 少し難しい概念の内容でしたがとても分かりやすくまとめられていて、今後の研究に活かせそうな概念を1つ知ることができました。

研究員発表 財津さん
 今回は財津さんの進められている研究のうち、「子供たちのルールに対する態度に関する探索的研究」と「ボードゲームの学びに関する評価」の2つの研究内容のご紹介でした。
 「子供たちのルールに対する態度に関する探索的研究」は、創造性に関する理論である4c理論を背景に、mini-cからlittle-cやpro-cへの変容をルールに対する態度から捉えられないか?という仮説から、ボードゲームを遊ぶ・作る活動をビデオで記録して、ビデオ録画から典型的な場面を抽出してルールに対する態度を特定するという方法で創造性の変化を捉えるという研究内容でした。
 「ボードゲームの学びに関する評価」は、各ボードゲームがどんな学びを含んでいるかを明らかにするという内容で、ボードゲームをすることの良さの証明という関心から行われている研究です。この良さとは、個別具体的なボードゲームが持つ固有の学びの証明ではなく、ルールへの態度の獲得・変容という形で表現される良さのことであると説明されていました。
 2つの研究とも、研究結果がとても大きな意味を生み出しそうであると予感される研究内容でした。扱われている理論もとても興味深く、特に前者の研究の4c理論は自分の研究にも活かせそうな内容であったためこれから自分でも詳しく調べてみようと思います。

以上が5月26日のゼミ内容の報告です。