東京大学 大学院情報学環 藤本研究室
月別アーカイブ: 2022年11月
投稿日時: 2022-11-27 投稿者: caijinwei
皆さんこんにちは。外国人研究生の蔡です。
今週のゼミ記事も私によりご報告させていただきます。
よろしくお願いいたします。
今回は研究進捗(叶さんと升井さん)と研究員発表(財津さん)でした。
・研究進捗 「進捗報告」 叶さん
叶さんは、現時点での研究進捗と成果などをご紹介してくださいました。
①洗練された概念、カテゴリーと結果図
②考察
③論文のアウトラインと進捗
叶さんは、ゲームプレイヤーの第二言語学習の過程での概念をより深く洗練することを通じて、統計の数に合う合理的な概念で、ゲームプレイヤーの学習過程のフローチャートが出来上がりました。その図を見ると、ゲームプレイヤーがゲームをするとき、面白さと効率の重視の差ため、心理的な変化と行動の変化になるということをよく納得できました。
そして、叶さんは、研究の過程で考えた面白いアイデアなどをご紹介してくださいました。例えば、
①図の違う点いて、異なるプロセスを経る
②一般化しきれない部分がある
最後に、叶さんは、現時点での論文のアウトラインと進捗をご紹介してくださいました。
叶さんの今後の研究成果を期待しています。
・研究進捗 「進捗報告」 升井さん
升井さんは、研究のテーマと内容、そして、現時点での進捗と今後のスケジュールをご紹介してくださいました。筆者が新入生のため、升井さんは特に研究のテーマと内容をご紹介してくれまして、感激します。
①章立て
②執筆方内容の修正
③今後のスケジュール
升井さんは論文の構成、もらったアドバイスによる修正した執筆方内容などを紹介してくれまして、升井さんの進捗をわかりました。そして、升井さんの今後の論文スケジュールを見ると、升井さんが順調に論文の作成を進めていることをわかりました。升井さんの今後の研究成果を期待しています。
・研究員発表 「小学校高学年向けのゲームジャム型ワークショップの実践とその教育的効果に関する研究ー創造性に着目して」 財津さん
財津さんは、ずっと行われている研究の成果をご紹介してくださいました。
財津さんは、ゲームジャムに関する教育的効果の測定は少ないことがきっかけを紹介して、「ゲームジャム型ワークショップの参加者の創造性への影響」と「小学校高学年の子どもたちを対象にゲームジャム型ワークショップを開発・実施する」を注目し、「新しい家事」という子供向けの親子ゲームジャムを設計しました。
ゲームジャムの時間設定は二日間の12時間です。実施した場所は第一回の福岡県福岡と第二回の東京都文京です。具体的な内容を以下のリンクをご参照ください。
夏休み親子ボードゲームジャム2021in福岡(2日目)を実施しました!https://note.com/saikorojuku/n/n78feccfbf3ad
【制作ゲーム公開】夏休み親子ゲームジャム2022
そして、財津さんは、実施されたゲームジャムから様々な面白いデータを収集していたので、それをよく分析し、紹介してくださいました。
まず、財津さんは、ワークショップ実施前、実施直後、実施1ヶ月後の三つの時期に分けて、評価のプロトコルと測定指標を設定し、主要な従属変数「子どもの創造的自己効力感」、「行動変容ステージ尺度」を決めました。
次に、結果として、行動変容ステージの変化は「ステージ移行(-)」予想以外の結果が出てきました。そのほかには、「家事」より、「ゲームを作ること」に対するmini-cがたくさんあったので、最初に設定された目的とちょっと違い、今後の研究の方向性になりました。
最後に、結論は、統計的有意差が見られなかったため、教育的効果があったとは言えないということです。
そして、みんなさんはなぜ予想通りのデータが出ていないかと今後の研究の方向などディスカッションを行うことができました。財津さん今後の研究を期待しています。
今回の報告は以上になりました。
最後までお読みいただきありがとうございます。それでは、また来週!
投稿日時: 2022-11-24 投稿者: caijinwei
皆さんこんにちは。外国人研究生の蔡です。
最近、寒いですが、いよいよ秋の感じが強くなりますよね。
東京大学本郷キャンパスの正門に入って、銀杏並木の黄葉は綺麗です。
葉を散らしている
さて、今週のゼミ報告に移りたいと思います。今回は文献研究(升井さん)と事例研究(春口さん)とプレイセッション(木村さん)でした。
・文献研究 「研究テーマ関連論文の概要紹介」 升井さん
升井さんは、研究テーマ関連論文2つをご紹介してくださいました。
一つは、英語文献「Toward Truly Accessible MOOCs For Persons With Cognitive Impairments A Field Study」です。障碍者と非障碍者の離脱率の違いを測定することで、ビデオ学習においてユーザーにカスタマイズの権利があることが大切だということをわかりました。これも、升井さんの修論と同じ主張をしています。
そして、論文の実験結果から見ると、障碍者と非障碍者による履修の脱落率の違いはなかったという結果をわかりました。
もう一つは、「日本における自己調整学習とその関連領域における研究の動向と展望」です。この論文を通じて、自己調整学習という今後の研究の方向性を明らかにする概念をわかりました。
自己調整学習とは、
①メタ認知:獲得したカスタマイズアイテムを俯瞰して学習履歴を認知
②動機づけ:自己決定理論にもとづくモチベーションの維持
③学習方略:自分に適したシステムデザインで自らの学びに責任を持つ
それで、今後の自己調整学習研究の方向性は以下の2つが有力である。
①理論をもとに実践を創る研究
②理論をもとに実践を切り取る研究
最後に、升井さんは、「Readable」というpdf翻訳工具をご紹介してくださいました。とても便利なので、助かりました。
・事例研究 「ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング」 春口さん
春口さんは、任天堂より製作された『ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング』という言語を使わずにゲームプログラミングのゲームをご紹介してくださいました。
このゲームに対して、学習の観点から見ると、良いところは、
①言語感の無いシステム
②アイデアを思いつくから完成までのプロセスが早い
一方で、悪いところは、
①ゲーム作成に必要なテクニックは学べない
②ゲームの規模に制限がある
以上のようにまとめると、みなさんがよく注目のポイントは、ゲーム自体で自己完結しているのでその後への繋がりをどうするかが学習ゲームとしての課題である。
・プレイセッション 「手続き記憶としてのコマンド入力」 木村さん
木村さんは、記憶の種類の中で、非宣言的記憶の一種としての手続き記憶をテーマにして、今回のプレイセッション「格ゲーのコマンド入力の習得に挑戦!」をいただきました。
手続き記憶とは、自転車の乗り方、キーボードの入力、ビデオゲームの操作など繰り返し訓練することによって自動化や無自覚化が進んで、いったん十分な水準で獲得されると長期間にわたって忘却されにくいということです。
これによって、今回のプレイセッションで、『ソウルキャリバー V』という格闘ゲームの中で、みなさんは「波動拳!」(↓↘→+ボタン)というスキルの入力を一緒に挑戦してみるという感じになりました。
プレーするルールは、「波動拳!」の練習と挑戦を10回ずつで、可能な限り技を繰り出します。そして、皆さんは二つのチームに分けて、達成数が多いチームは勝利になります。
プレーする時間は早いですけど、非常に楽しかったです。
このように、結果を見ると、やったことがある人とやったことがない人も、コマンド入力は意外と難しいです。そして、操作の方法の説明も伝わりにくいということを感じました。最後に、「↓↘→+○ボタン」を手続き的記憶として定着させたプレイヤーは「↓↘→↓↘→+○ボタン」などのより複雑なコマンド入力をより早く習得すること、つまり、正の転移があるということをわかりました。
今回の報告は以上になりました。
最後までお読みいただきありがとうございます。それでは、また来週!
投稿日時: 2022-11-22 投稿者: snii
藤本研究室は株式会社イオンファンタジーとの共催で“親子でマイクラチャレンジ2022 at 東京大学”というワークショップを10月22日(土)、23日(日)の2日間で開催しました。その報告レポートを東京大学情報学環オープンスタジオのWebサイトに掲載いただきましたので、ぜひご覧ください🏠⚔️💰✨
レポートはこちら▶️https://openstudio-utokyo.com/archive/20221116-1876/
投稿日時: 2022-11-17 投稿者: yangxiao
皆さんこんにちは。研究生ヨウです。
11月10日ゼミ活動の報告をさせていただきたいと思います。
今回のゼミ発表では、イェさんの文献研究と大空さんの「遊びの教授手段としてのロールプレイ」に関連した論文の研究&紹介とヨウの進捗報告でした。
Ⅰ 文献研究 M-GTA「質の研究への誘い」(15章、17-19章)(イェさん)
イェさんの文献研究は、木下先生の著書の十五、十七、十八、十九章に基づいて、以下の①②③④の四つの部分を中心に詳しく、明らかに紹介していただきました。また、文献を読むため作ってくれたマインドマップのおかげで、読みにくい本がわかりやすくなりまして、大変勉強になりました。
① 分析ワークシートの完成と概念の精緻化
② カテゴリーの生成
③ 結果図とストーリーラインの作成(分析のまとめ方)
④ 論文執筆前と執筆中の要点
Ⅱ 文献研究 理科教育へのロールプレイに関して取り扱う論文(大空さん)
大空さんは、理科学習におけるロールプレイの導入の可能性と効果を中心に、三つの論文(「理科教育におけるロールプレイとその可能性」、「理科学習へのロールプレイの導入とその教育的効果」、「ルールプレイによる知識の定着と保持に関する一考察 ――小学校第6学年『人の体のつくりと働き』における実践から――」を通して、以下の三点によって、理論と実践面の両方面からご紹介くださいました。
① ロールプレイとは(理科教育における)
② ロールプレイの分類(ゲーム;プレゼンテーション;メタファー的ロールプレイ;アナロジーロールプレイ;シミュレーション;劇場ロールプレイ)と具体例
③ ロールプレイによる教育的効果(理科学習への理論上と実践上)
結論としてのまとめは、
ⅰ. ロールプレイは学習手段として有効、
ⅱ. アナロジーロールプレイは高い記憶定着率誇る、
ⅲ. その背景には当事者意識の醸成構造的理解の把握がある、となります。
理科学習へのロールプレイの導入、非常に興味深い研究論文と思います。興味をそそられただけでなく、自分の研究の方向性を考える上でもとても役に立ちました。
Ⅲ 研究方向についての進捗報告 (ヨウ)
前学期のゼミ発表で、教育用ARGの構造と応用は、デザインパターンから一般的なパターンを抽出できるかどうか、またすべでの教師が自分のARGゲームをデザインすることは可能なのか、という問題提起の部分を中心に、以下の三点の通して、今後の研究方向についてご報告いたしました。
① 教育用における代替現実ゲーム研究の目的・意義、
② サポーターとしての代替現実ゲームの実現の可能性、
③ 教育用の代替現実ゲームへのAI技術導入の可能性とそのデザイン・制作
ゼミで、先生と皆さんに貴重なご指導ご意見をたくさんくださいまして、自分の未来の勉強にも研究にもたいへん役立つになります。本当にありがとうごさいます。
今回の報告は以上の通りです。最後までお読みいただきありがとうございます。また来週!
投稿日時: 2022-11-17 投稿者: snii
藤本准教授の報道番組への取材協力がここ最近2件ありましたのでご紹介します。ぜひご覧ください🌰🍁
・読売テレビ「かんさい情報ネットten.」
エデュテインメントの特集コーナーでコメントが紹介されました。
放送日時:11月3日(木) 15:50-19:00
・KTSライブニュース 11/2(水)18:09~ 特集コーナーでオンラインインタビューに協力しました。
下記動画の記事です。
漁協組合長が教える「eスポーツ」 ゲームを通した学びとは【鹿児島発】|FNNプライムオンライン
私も上記リンクの記事を読みましたが、以下のコメントに完全同意です。
岩元良祐さん:
1人でインターネットサーフやゲームをしても、見つけられる発見は1人分。共同スペースにいると、たくさんの友達から情報や新しい発見が生まれることもある。
1人でポケモンユナイトをプレイしていても上手くなるのには限界がありますが、上手い人にプレイを見ていただいてコーチングいただくと、自分のプレイのどこが悪いのか指摘をいただけたり、表には出てこない情報(仲間にゴールを踏んでもらうとゴール時間が早くなる、など)が発見されて驚いたりした記憶があります。
ポケモンの新作が明日発売されるので、楽しみです🔥💧🌱✨
投稿日時: 2022-11-15 投稿者: snii
起業に興味のある全国の学生を対象にした「超起業学校スタートアッププログラム(IESSP)」の成果発表となる最終ピッチイベントが10/1(土)に開催されました。当研究室M2の升井友貴さんが所属するチームが、自己研鑽×ギャンブルという新発想の目標達成アプリ「がんばろっと」をプレゼンし、最優秀賞である超教育賞を受賞しました🙌㊗️🎉✨
詳細は以下の情報学環のWebサイトに掲載いただきましたので、ぜひご覧ください。
投稿日時: 2022-11-08 投稿者: osora
皆さんこんにちは。M1の大空です。
先日、ゲームマーケットというアナログゲームイベントに参加してきました。開催されるたびに足を運ぶようにしているのですが、年々イベントの規模や出店しているジャンルの多様さも増しているように思え、ボードゲーム業界の盛り上がりを感じました。また一方で、会場で偶然、特任研究員の財津さんにお会いして、世間の狭さも感じました笑
さて、それでは今週のゼミ報告に移りたいと思います。今回は文献研究(春口さん)と事例報告&プレイセッション(大空)という内容でした。
■文献研究「ルールズ・オブ・プレイ 第12章/第14章」(春口さん)
春口さんは、2つのトピックについてご紹介してくださいました。
一つは、「3つの水準のルール」についてです。ゲームのルールは3つの水準に分けられ、ゲームの同一性は①と②の関係から生じ、ルールの特異性は①と②と③の関係から生じるということを端的にまとめていただきました。
①操作のルール:説明書に書いてあるルール
②構成のルール:定石や数学的な正しさ
③暗黙のルール:空気を読むという事、マナー
もう一つは、「創発システムとしてのゲーム」です。創発システムとは少数の限られたルールから複雑性を生み出すシステムを指すのですが、ゲームが創発システムであるとプレイヤーの遊びの幅が大きく広がるといわれています。ゲームやシステムをデザイン・理解する上で必要となる知識であるとともに、本当にそうなのか?と改めて問い直すいいディスカッションを行うことができました。
■事例報告「ひみつの研究道具箱」(大空)
大空は、科学技術表現論という授業の中でプレイした、東大の生産技術研究所が開発したカードゲームを事例として紹介しました。
本ゲームは、「キャット&チョコレート」のような、いわゆる大喜利ゲームのようなゲームシステムですが、自由な回答をしていいからこそ、参加者の心理的なハードルが下がってラフに科学技術に触れられる点がポイントです。
サイエンスコミュニケーションにおいて、科学者と市民の認識のギャップを埋めること、科学をわかりやすく伝えることが課題として挙げられますが、本ゲームはそのギャップを埋めるためのハブとしてとても有効であると感じました。言い換えると、コミュニケーションツール、メディアとしてのカードゲームであると表現できます。
また、HP(http://cardgame.iis.u-tokyo.ac.jp/)を見ると、回答のアーカイブ化も行われているようで、ゲームをプレイするだけで完結しない取り組みも行われています。これにより、科学者に市民の声が届くというゲームを超えたコミュニケーションが生まれているようです。
こうしたゲーム内だけのコミュニケーションで完結しない、コミュニケーションツールとしてのメディアとしてのゲーム制作を自分も目指したいと思います。
■プレイセッション「研究倫理ゲーム」(大空)
プレイセッションでは、新たに開発した研究倫理ゲームを皆さんにプレイしていただきました。今回が、本ゲームの初のテストプレイだったので、若干不安があったのですが、無事楽しんでいただけてよかったです。
本ゲームは、現在自分が履修している「研究倫理」の授業において、もっと課題を自分事にできるツールを開発したいと思ったことがきっかけで制作しました。基本的に研究倫理では講義が中心であり、アクティブラーニングの観点で見ても、ワークシートやシミュレーション型の動画教材が多いため、新たな学習手法として提案できるのではないかと思っています。
ゲームでは、課題に対するそれぞれの価値観が鮮明になるように、ゲーム内 / 外で話し合いができるようにデザインしました。テストプレイをして、自分が思っていた以上に、そこが大きく浮き彫りになったので、個人的に嬉しかったです。今後、改善を重ねて世に出せるように進めていこうと思います。
今回の報告は以上でした。最後までお読みいただきありがとうございます。それでは、また来週!
投稿日時: 2022-11-01 投稿者: osora
皆さんこんにちは。M1の大空です。
今回は、先日開催された『親子でマイクラチャレンジ2022 at 東京大学』についてご報告します。当日は、自分もスタッフとして一部参加したのですが、大盛況で親子揃ってマイクラを楽しみつつ、学びを得られている姿を見れたので、その様子をたっぷりとお伝えいたします!
そもそも『親子で楽しむマイクラチャレンジ2022 at 東京大学』とは
株式会社イオンファンタジーとの共催で開催された本イベントは、同社運営のオンラインスクール「ゲームカレッジLv.99(レベルキュウキュウ)」の講師陣によるリアル参加型ワークショップです。同社と当研究室が行っている共同研究プロジェクト「多様なデジタルゲームの遊びを学びに接続する支援プログラムの開発」の研究成果として、多くのお子さまに大人気の「マインクラフトの教育版」を使用して実施するものでした。
本ワークショップの特徴は以下の2点です。
①デジタルゲームの学び体験
教育版マインクラフトの特徴を活かした学習プログラムを体験できます。東京大学の会場とオンラインの講師を接続して、ゲーム空間での遊びから楽しく学ぶ力を育みます。
②多人数でのマルチプレイ
チーム対抗チャレンジを取り入れたレッスンです。チームメンバーで助け合いながら、オリジナルの建築物などをマイクラワールド内で制作します!
今回は10月22日(土)〜23日(日)にかけて全4回の開催でしたが、とても好評だったので、早速第2弾も近々発表されるとか…!応募枠の関係で、今回参加できなかった方々も、ぜひ第2弾にご期待ください。
さて、概要をお伝えできたところで、当日の様子についてご報告いたします。
まず、会場は以下のような形式となっていました。子どもたちはPCの前に座って実際にマイクラをプレイするのですが、親御さんもその隣でタブレット端末から接続し、お子さんと同じ世界で同じものを見れる工夫がなされていました。
ただ、こうして見ると、コミュニケーションの時間はしっかりあるのか疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。ですが、安心してください。本ワークショップでは、しっかりとその点もフォローされています。具体的には、以下の3点がなされていました。
①2種類のチームワーキング
先程の画像ではわからないのですが、実は子どもたちは2つのチームに分かれています。そして、ゲームでは、相手チームが隠した宝石を探して見つけ出すチーム対抗戦の宝探しを行います。ただし、ただの宝探しをするのではなく、その過程において通常とは異なるポイントがありました。一つが、マインクラフトと聞いてまず想像する、協力して建物をつくる要素です。もう一つが、いきなりゲームスタートするのではなく建物を立てたら、どこに宝石を隠すのか、どのようにして勝つか戦略を考える要素です。
それぞれのチームで、この協力して建物をつくる+協力して勝利のための戦略を考える時間がしっかりと設けられていることで、コミュニケーションの時間が取れ、子どもー親の間のコミュニケーションだけではなく、子どもー子ども間も自然と発生する仕組みができていました。
②Zoom接続&アバター
では、写真を見る限り、子ども達はPCの前にいるので / ヘッドフォンをしているので、子どもー子ども間 / 子どもー親のコミュニケーションは本当にできるの?と疑問に思った方もいるのではないでしょうか。その解決策として、皆さん現地にはいるのですが、PC上でオンラインWeb会議ツール(Zoom)にも接続して、お互いの声をクリアに聞くことができるようになっておりました。
また、先程2つのチームに分かれていることをお伝えしましたが、それぞれのチームには専用のアバターが用意されていました。一つはアニメ『鬼滅の刃』で、もう一つもアニメ『呪術廻戦』のキャラクターのオリジナルアバターだったのですが、これにより、初めましてでお互いの名前が明確にわかっていない状況でも、例えば「炭治郎(鬼滅の刃のキャラクター)の子」のような形でお互いを認識、呼び合うことができていました。
③オンライン&現地のファシリテーター
本ワークショップでは、ゲームの進行役兼、学習のサポート役として、Zoom・現地両方にファシリテーターがいらっしゃいました。もちろん、はじめてPC版マイクラに触れるお子さんやそもそもPC操作に不安があるお子さんでも、プログラムの進行上でフォローは行われるのですが、ファシリテーターによる個別の丁寧なサポートもあるため、最初はちょっと動かし方がわからない!というお子さんでも、30分もすれば完全にマスターできるようになっていました。
では、最後に当日スタッフとして参加した自分の感想をお伝えしようと思います。
まず驚いたのは、子ども達の吸収力の高さです。前述したとおり、PCに不慣れなお子さんでもプログラムやスタッフのサポートがあるので安心だったのですが、それ以上に一人ひとりのお子さんのスキルの習得の早さによるものが大きいと感じました。
私もそもそもマイクラが初だったので、軽くプレイさせていただいたのですが、正直自分よりもお子さん達の方がマスターするまでのスピードは早かったと思います。
また、これは自分の性格的なところなのかもしれませんが、プレイのスタイルとして、マニュアルをまずは見ながら建物を立てていったのですが、一方で、子ども達は大体の感覚が掴めたら、自分が頭の中で思い描いているものをアウトプットする形で自由に建物を作っていっていたのも印象的でした。
論理的思考力やコミュニケーション力以外で、こうした子ども達の創造性を肌で感じることができました。それもやはり、マインクラフトというゲームシステムの強さだと思います。当日は、親御さん達も夢中になっていらっしゃったので、お家でもマイクラを楽しんでいただきたいです。
さて、最後にはなりますが、また第2弾の企画も進められているということで、この記事をご覧になった方は、ぜひ次回ご参加いただきたいです。スタッフとして、皆様とお会いできることを自分自身、楽しみにしております。それでは、また来週!