東京大学 大学院情報学環 藤本研究室
月別アーカイブ: 2023年12月
投稿日時: 2023-12-20 投稿者: osora
皆さんこんにちは、M2の大空です。
12月になって、本格的に寒くなってきましたね。特に朝は冷え込むので、布団から起き上がるのも一苦労です。皆さんは布団から出たくない時の解決法はありますか?
私はなかなか起き上がれないタイプなのですが、実は一発で布団から出る方法を隠し持っています。それが「Another Day of Sun」という曲をかけることです。これをかけると条件反射的に起き上がれます。皆さんの布団から出るための解決の一助になれば幸いです笑
さて、12月14日に行われたゼミ活動の報告をいたします。
発表内容は大空の研究関連論文紹介、濱田さんの文献研究、坂井先生のプレイセッションです。
【大空】研究関連論文紹介
大空は「研究者を目指さない学生に研究倫理は必要か」をテーマに、研究関連論文の紹介を行いました。
テーマの背景としては、自身の開発したゲーム/ワークショップのターゲットに「研究倫理を受講する学生」が含まれており、その中には当然研究者にならない方もいるということで、そうした学生に対してどういう意味付けができるのかということを探索するために設定しました。
関連論文から、大学生が結果を捏造する行為は悪いと認識していてもそれがなぜ悪いのかを理解していない可能性があると考えられること、社会人のコンプライアンス研修においても判断と行動は異なると言われていることが分かりました。
これらを踏まえ、今後、自身の研究倫理ゲーム/ワークショップの方向性として、市民や社会人としての基盤をつくるという視点を入れることにも取り組めればと考えました。一旦、それをゲームやファシリテーションに落とし込むことも行いつつ、さらなるバージョンアップデート進めていく予定です!
【濱田さん】文献研究
濱田さんは、文献『ルールズ・オブ・プレイ』を用いて、Minecraftをどのように定義するべきか(そもそも定義する必要はあるのか)について発表されました。
Minecraftは、一般的にゲームとして見られますが、ゲームの定義に沿うと、はたしてゲームと表現して良いのか?という疑問が生まれます。
ゲームの定義は、研究者によって様々な捉え方があります。濱田さんの発表では、それらの定義を紹介しつつ、どれに合いそうなのか/そもそも定義する必要はあるのかという観点から、研究室のメンバー含めてディスカッションを行いました。
Minecraftをどのように使うか、Minecraftの持つゲームとしての余白部分をどう捉えるかによって、その見方が異なるということが分かりました。また、文献『ハーフリアル』、ゲーム『Second Life』の時に起きた議論も参考になりそうとの声もありました。
いくらでも考えられるテーマですが、今後、濱田さんがどのようなポイントに着地してMinecraftを紹介していくか非常に興味深いです!
【坂井先生】プレイセッション
プレイセッションでは、坂井先生が開発に携わられたボードゲーム「Riskn * Taken(りすくんていくん)」をプレイしました。
“金融や投資を楽しく学ぶ”がテーマのボードゲームで、実際にプレイ中はとても盛り上がり、同時に個人のお金の捉え方や動かし方が見えて学びにもなりました。
こうした普段は学びづらいような内容をテーマにしたゲームは、学習の入り口にぴったりだなと改めて実感したとともに、ゲームをきっかけにその分野への興味の幅が広がっていけば良いなと思いました。
ゲームでは、私は犬田さんとチームを組んで、濱田さんとジョナさんを相手にプレイしたのですが、過激なお金の使い方をして無事負けてしまいました笑
ただ、このような失敗経験も現実ではできないことなので、貴重な学びになりました。またゼミの空いた時間等でプレイしたいです!
以上が12月14日のゼミ活動報告です。
それでは!
投稿日時: 2023-12-18 投稿者: snii
藤本研究室修士2年の大空 理人さんの調査研究課題「研究倫理教育に資するカードゲーム型学習プログラムの開発と評価」が公益財団法人科学技術融合振興財団の補助金助成事業に無事に採択されました。
おめでとうございます!🎉㊗️✨
採択された研究課題一覧はこちらからご覧いただけます。
http://www.fost.or.jp/images/pdf/subsidies/FOST-2023_hojo-kekka.pdf
投稿日時: 2023-12-14 投稿者: snii
本日、12月14日(木)20時00分より、TBSラジオ番組『荻上チキ・Session』の特集「社会をどう設計していくか?ゲーミフィケーションと社会課題解決」に坂井裕紀特任研究員が出演します!
ぜひお聞きください📻✨🎧🌟
https://www.tbsradio.jp/articles/78220/
(12月18日 追記)先週木曜日に坂井裕紀特任研究員が出演したTBSラジオ番組のアーカイブがYouTubeでお聴きいただけます🎶📻坂井&井上先生のお話が分かりやすく、これからの社会においてゲーミフィケーションが世の中に広まっていくのだという希望が見えて嬉しくなりました。必聴です🥳
投稿日時: 2023-12-13 投稿者: snii
藤本研究室は10月29日(日)に株式会社イオンファンタジー主催の「第1回 ゲームカレッジLv.99カレッジミーティング2023 at 東京大学」に協力し、藤本徹准教授と財津康輔特任研究員(※職名は当時)による、保護者様向けセッションを行いました。
本イベントは、同社と当研究室が行っている共同研究プロジェクト「多様なデジタルゲームの遊びを学びに接続する支援プログラムの開発」の一環として、同社運営のオンラインスクール「ゲームカレッジLv.99(レベルキュウキュウ)」に普段通う生徒に対象を限定したオフラインミーティングとして開催されました。
普段のレッスンで生徒が親しむ「マインクラフトの教育版」を使用してチーム対抗のバトル大会が行われ、いつもはオンラインでしか会えない講師の先生や他の生徒の仲間にオフラインで対面できたということもあり、コミュニケーションも活発に行われ、大いに盛り上がっていました。
保護者様向けセッションにおいては、財津特任研究員よりマインクラフトと創造性に関する研究の紹介を行った後、保護者の方々からゲームと教育に関する質問をいただく時間を設けました。
そこでは予定時間を超えるほど多くのご質問をいただき、これまで行われてきた研究・調査結果を踏まえて、財津特任研究員からは学童保育施設で実践活動を行うアナログゲーム分野について、藤本准教授からは専門のデジタルゲーム分野について回答しました。いただいた質問の一部を以下の通りご紹介します。
・子どもたちとゲームで遊ぶときにどんな指導をしているか?
・親子で一緒に遊ぶのにお勧めのゲームは?
・ゲームで遊ぶ時間はどの程度であれば大丈夫か?
ワークショップ後には子どもと保護者の方にそれぞれアンケートに回答していただきました。子どもたちに「今回のマイクラチャレンジは楽しかったですか」と尋ねる設問では、93.3%から「楽しかった」と回答がありました。また、保護者の方に「今回のワークショップの満足度を教えてください」と尋ねる設問では、“満足”または“やや満足”と回答した方が全体の100%を占めました。
自由記述のコメントでは子どもたちから
「めっちゃ楽しかった!」
「先生にあえてうれしかった。けど、ゲームはくやしかった」
「もう3時間くらいやりたい」
との声が聞かれるとともに、保護者の皆様からも
「我が子だけでなく、大勢でマイクラを楽しんでいて、いいなと思いました。」
「親に対しての説明もあり、子供も楽しんでおり、プレゼントもあったので、思い出に残る経験となると思います。また、一番は先生に会えたことかと思います。」
「ゲームを教育の一環として生かそう、使おうと思うのではなく、ただ楽しむ事が一番大事で意味があるとの研究結果は意外でした。少し考えを改めようと思いました。」
「ゲームをやらせるのに罪悪感があったのですが、先生のお話を伺い、ゲームの良い側面を認識することが出来た」などといった感想をいただきました。
子どもたちと保護者の方々ともに充実した時間を過ごしていただけたことが伺え、安堵しました。
ゲームカレッジLv.99のWebサイトでも当日の楽しそうな写真がたくさん掲載されていますので、ぜひご覧ください。
https://www.fantasy.co.jp/level99/collegemeeting2023
藤本研究室では、今後もゲームに関するワークショップやイベントを開催していきます。
引き続き当研究室の活動にぜひご注目ください!🎁🎄✨
投稿日時: 2023-12-11 投稿者: osora
皆さんこんにちは、M2の大空です。
皆さんはどのような趣味をお持ちですか?私は趣味というものがないのですが、最近は何か夢中になれそうなことを探そうと色々と考えています。
今のところは、趣味としてカメラが良いかなと思っているのですが、どんなカメラが良いのか全く知らないので、まずはカメラについて学ぶことから始めています。いつ購入できるかわかりませんが、こんな感じなので、今のところはカメラ探しを趣味にしようと思います。
さて、12月7日に行われたゼミ活動の報告をいたします。
発表内容は春口さん、犬田さんの研究関連論文紹介です。
【春口さん】研究関連論文紹介
春口さんは「歴史の因果関係を現代に応用する力を育成するカードゲーム教材のデザインと評価(著:池尻良平)」の紹介を行っていただきました。
論文の選定理由としては、春口さんの修士論文におけるデータ分析方法と結果の書き方の参考にするためということでした。本論文では、知識テスト、アンケート、感想・フィードバックのデータを取っており、春口さんも同様のデータ取得を行っていたため、修論執筆にダイレクトで参考となるものだなと感じました。
春口さんは、論文からデータごとに5つの観点(目的、テスト内容、目的の評価法、評価法の裏付け、結果)を抽出し、自身の研究と照らし合わせる形で整理されていました。
結果の書き方は、私自身もとても参考になることが多く、論文の書き方のお手本的に活かせそうだなと感じました。また、データ分析に関しては、著者のオリジナリティが出る部分であるため、池尻先生の論文をベースにしつつ、春口さんがどのような分析を行うか非常に楽しみです!
【犬田さん】研究関連論文紹介
犬田さんには、下記3つの論文を紹介いただきました。どれも犬田さんの研究が必要な理由を裏付けたり、研究をさらに進めていくための材料となっていたりする論文で、私もとても学びになりました!
①Gamification of Online Surveys: Design Process, Case Study, and Evaluation(著:Johannes Harms , Stefan Biegler, Christoph Wimmer, Karin Kappel, and Thomas Grechenig)
本論文では、10代と若年成人を対象にした既存の調査にゲーミフィケーションを適用し、ゲーミフィケーションの心理的および行動的結果に関して60人の参加者を対象に評価しています。結果として、ゲーミフィケーションがユーザーの楽しさの認識、平均滞在時間、そして調査の使用および推奨意欲を増加させたことを示した一方で、全体的な応答率は低下したということが明らかとなっています。犬田さんは、この研究から、研究方法としての活用や実験における技術的な部分の参考にされるとのことでした。
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②The rise of motivational information systems: A review of gamification research(著:Jonna Koivisto a, Juho Hamari)
ゲーミフィケーションの概念に関する既存の文献を包括的にレビューした論文になっています。本論文では、現代におけるゲーミフィケーションの特徴や課題が示されており、ゼミ生全員の参考文献としても活用できそうな内容でディスカッションも深まりました。こちらの文献は、犬田さんの研究の背景として大いに活用できそうだなと感じました。
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③実験哲学入門(編著:鈴木貴之)
こちらは「実験哲学」に関する内容整理を行ったものです。犬田さんの研究テーマは「ゲーム的手法を用いたデータ収集法の開発と評価」ですが、それを考える上で実験哲学の話は切り離せません。なぜ犬田さんがこの分野でゲームを用いる必要があるのかを説得する材料になるものだと感じました。今回の発表を聞いて、ゲームであるからこそできる、これまで実現できなかった結果が期待できそうだと思いました。
以上が12月7日のゼミ活動報告です。
それでは!
投稿日時: 2023-12-08 投稿者: snii
子どもたちに「英語・プログラミング・金融リテラシー」を総合的に学ぶ環境を提供するDr.Tech(ドクターテック)井川由紀様がインタビュアーを務められるYouTubeチャンネル「あなたの未来履歴書」に坂井裕紀特任研究員が出演しました。教育について、ゆるく&熱く語っておりますのでぜひご覧ください📢✨
波瀾万丈の中学・高校時代や富山で独立時にお世話になった方とのエピソードや、現在取り組んでおられる博士論文のテーマである死生観についても語っております。
藤本研究室随一の常軌を逸したコミュ力おばけ👻(褒めてます)、坂井裕紀特任研究員の今後の躍進にご期待ください!
投稿日時: 2023-12-06 投稿者: snii
昨年度の藤本研修了生の升井友貴さんが、埼玉県立大学にてゲスト講師として健康領域のゲーミフィケーションの授業を実施されたとのこと🧑🏫✨升井さんが執筆された、株式会社セガエックスディー公式noteの記事を共有しますので、ぜひお読みいただければ幸いです。
修了後も研究室の飲み会にほぼ毎回顔を出してくださるナイスガイです。
升井さんの益々のご活躍に乞うご期待🌈
投稿日時: 2023-12-01 投稿者: haruguchi
こんにちは。M2の春口拓人です。
11月30日に行われたゼミ活動の報告を致します。
発表内容は大空さんと濱田さんの研究進捗報告と大空さんのプレイセッションです。
大空さんの進捗報告では11月18日に開催されたサイエンスアゴラの出展内容とその際に行ったアンケートの集計結果についてでした。
12名の参加者がおり、それぞれの方からのゲーム内容のフィードバックについて発表されました。
特に印象的だったのが研究者や大学学部生とビジネスパーソンの間にある評価の違いです。
前者の方はゲームに好印象な意見が多いのに対して後者の方は批判的な意見が多く、研究が身近にある人ほど意欲的に取り組める内容である印象でした。この点を、学びを消化する場所が見つけられなかったからではないかと考察されており私も同様の考えでした。ほかにもゲームの進行時間が長く途中で飽きが来るため、対象によって事例をカスタマイズするべきという考察もあり、ゲームの面白さや有効性が確認できたのと同時に改善点も多く発見できていたと感じました。
浜田さんの進捗報告では前半がサイエンスアゴラの活動報告で、後半は研究内容についてのお話でした。
Minecrafと英語学習をテーマに関心のある分野が徐々に絞り込まれてきており、ワークショップの経験から研究の方向がしっかりと定まってきていると感じました。卒業後のキャリアについてのお話も少しされており、様々な方をロールモデルとしながら濱田さん自身のキャリアを決めていかれると良いのではないかと感じました。
プレイセッションでは大空さんが準備されたMOONSHOOTERという国の事業について告知を行いながら科学技術コミュニケーションを促進させる、科学技術と社会の接続に資するボードゲームのプロトタイプを遊びました。MOONSHOOTERに採択されている研究を知りながら様々な視点からその研究を考える事ができる良いゲームだと感じました。研究に対する市民の期待と不安を考えるというテーマにピッタリだと思います。
以上が11月30日のゼミ活動報告です。