東京大学 大学院情報学環 藤本研究室
月別アーカイブ: 2024年1月
投稿日時: 2024-01-26 投稿者: snii
昨年度の藤本研修了生の升井友貴さんが、日本旅行様のツアー『ムンディ先生と行く!加賀百万石ゲーミフィケーションツアー』発案~準備~運営を一気通貫でご支援され、成功裏に終えたそうです🧳✨
升井さんが執筆された、株式会社セガエックスディー公式noteの記事を共有しますので、ぜひお読みいただければ幸いです。
歴史色の高いツアーにゲーミフィケーションを組み込むことで、学びにつながる旅行をエンタテインメント化することができたとのこと、素晴らしいご活躍ですね!
今後も藤本研では社会で活躍する修了生を輩出していきます🌸
投稿日時: 2024-01-26 投稿者: hamada
みなさん、こんにちは。M1の濱田です。
1月18日に行われたゼミの活動の報告です。
今回のゼミは、以下の3本立てでした。
・春口さんによる修士研究発表
・ジョナさんによる研究生活動成果報告
・大空さん、犬田さん、濱田による春季研究活動計画
春口さんは、修士論文口述試験の練習も兼ねて、2年間の研究成果をまとめた発表を行ってくださいました。先行研究からゲーム開発、分析に至るまで丁寧にまとめられており、これまで春口さんが積み重ねてこられた研究成果が伺える発表でした。修士研究お疲れさまでした。ジョナさんは、研究テーマをより具体的にし、継承語に焦点を当ててモンゴル語学習のためのゲームを作られるとのことでした。プロトタイプも作られていて、モンゴル語とモンゴルの文化が同時に学べるように上手く設計されていました。完成がとても楽しみです。大空さん、犬田さん、濱田は、研究に加えて、仕事や就活、学会発表など、それぞれ春休みみの活動計画を発表しました。各自やりたいことが明確にあって、それに向かって着実に進む姿は勉強になる部分が多くあります。
さて、今回が今年度最後のゼミとなりました。時間が過ぎるのはあっという間ですね。
ふり返るとこの1年は、大学院入学もさることながら、Minecraftカップでインターンをさせていただくなど、自分の研究を大きく進める年になったと思います。その一方で、新たな環境に慣れつつ、次々と目の前に現れてくる経験や情報を処理するというのは、なかなか大変な面もありました。新しい世界が見えるにつれて当然疑問も増えていくもので、常に頭の中が?だらけだったような気がします。
ただ、この自分が持っている疑問に対して真剣に考える時間があるということ、そして一緒に考えてくださる方々がいるというのは、非常にありがたいことだと思っています。研究などなど、悩みつつとりあえずの答えを出しつつで来年度も頑張っていきたいと思います。
以上が今回の活動報告です。また次回!
投稿日時: 2024-01-26 投稿者: hamada
みなさん、こんにちは。M1の濱田です。
1月11日に行われたゼミの活動の報告です。
今回は、大空さん、犬田さん、濱田による研究進捗発表と、犬田さんによるプレイセッションでした。
研究進捗発表では、各自が今学期行ってきた研究の成果を発表しました。修士研究に関しては、それぞれ紆余曲折ありながらも研究手法が具体的に固まってきた印象です。その他、研究に関するワークショップの開催や学会発表の準備など、これまで行ってきた活動についても報告しました。来年度も頑張りたいです。
プレイセッションでは、犬田さんが制作したゲーム「Shall we dance? 一緒に踊らないかい?」をプレイしました。このゲームはその名の通り、英語で口説き文句を作るゲームです。ルールは、口説かれる1人が場面設定のカードを引き、それに対して他のプレイヤーは英語の助動詞や主語、動詞などが書かれたカードを組み合わせ、英語とその日本語訳を言いながら口説きます。そして、その中でNo.1口説き文句に認定された人が勝ちというゲームです。カードはランダムなので、どのような文章になるのかわからないという運の要素もあります。
作った口説き文句は、例えば、交差点で信号待ちの人に対して「車でカフェにいきませんか?」という少し怪しげなものから「猫と一緒に宇宙に行きませんか?」といった突拍子のないものまであり、どれもおもしろいものばかりで、いちばん良い口説き文句を選ぶのが大変でした。
そして、今回のゲームは、ゴールが「助動詞を学ぶ」ではなく「口説き文句を作る」という、学習とは少し離れた位置に置かれており、楽しみながら意識せず助動詞の疑問文を学べるゲームでした。機会があればまたプレイしたいです。
以上が今回の活動報告になります。また次回!
投稿日時: 2024-01-18 投稿者: snii
※定員に達したため、受付を終了しました。ありがとうございました。(1/19 9:15追記)
東京大学大学院情報学環 藤本徹研究室は『貿易ゲーム体験ワークショップ2024 at 東京大学』を開催いたします。
「貿易ゲーム」とは、「貿易」を中心に、世界経済の動きを擬似体験することによって、そこに存在するさまざまな問題について学び、その解決の道について考えることを目的としたシミュレーションゲームです。
未経験の方も大歓迎ですので、ご参加をお待ちしております。
<開催概要>
日時:2024年3月3日(日)14:00〜16:30
開催場所:東京大学情報学環オープンスタジオ(〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学 本郷キャンパス 情報学環本館地下1階)
アクセスはこちら https://openstudio-utokyo.com/access/
集合場所:東京大学 本郷キャンパス正門
※各開催時間の20分前集合
対象:小学校4年生〜中学生のお子様。
※お子様1名に保護者様1名の同伴が必要です。
定員:16名
応募期間:1月18日(木)〜2月7日(水)
お申し込みの受付は先着順とし、定員になり次第終了となります。
参加費:無料
参加申込:https://forms.gle/QEH5LP3Bb2ZwYx1u9
主催:東京大学大学院情報学環 藤本徹研究室
問い合わせ先:東京大学大学院情報学環 藤本徹研究室 特任助教 財津康輔 ludix-contact@ludixlab.net
<ワークショップの特徴>
①体験を通した学びの機会
「貿易」というテーマを軸に、頭と身体をどちらも動かして目標達成を目指します。アクティブラーニングを取り入れた学びです。
②グループで協力
ゲーム中は、グループを作って仲間と協力します。お互いに意見を交わし、コミュニケーションを取りながら進めます。
<こんなお子様におすすめ>
・世界の問題をちょっと身近に感じたい・考えてみたい
・面白いゲームをやってみたい
・論理的思考、コミュニケーション力、創造性を試したい、高めたい
・日常では得られない学び・体験をしたい
<講師紹介>
財津 康輔
東京大学大学院情報学環 特任助教。ボードゲームを用いた学びの研究を行っている。
坪内 康将
愛知県豊田市でボードゲーム教室1098を開校。貿易ゲーム講師として小学校などでも多数開催。日本ボードゲーム教育協会理事。
<実施補助>
鈴木 弘太
愛知教育大学教育学部1年次学生。貿易ゲーム講師経験多数。
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ここ最近ではイベントの募集開始早々に定員が埋まっていますので、ご興味をお持ちいただきましたらぜひお早めにお申込みいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
投稿日時: 2024-01-15 投稿者: inuda
みなさん、あけましておめでとうございます!M1の犬田です。
みなさんは年末年始をどのように過ごされたでしょうか。私は、ボードゲーム制作をしたり、論文を整理したりと中々手を付けられていなかったことに取り組んでいました。年末年始感は全然感じられなかったのですが、実家でのんびりと過ごして英気を養っていました。今年も楽しく充実した1年にしたいなと思います。
今年もみなさんどうぞよろしくお願いいたします。
さて、1月4日に行われたゼミ活動の報告をします。発表内容は、大空さんの事例研究と濱田さんの研究関連論文紹介です。
【大空さん】事例研究
大空さんは、食肉倫理をテーマにしたシリアスカードゲーム『マナーな食卓』について紹介されました。『マナーな食卓』とは、異なる種族が互いを食べ合いながらも共存する世界で、他種族に配慮した食事マナーを考えるカードゲームです。このゲームは、食材となった命にどのように敬意を払うかを考えることで、プレイヤーに命をいただくという行為について再考してもらうことを目的としています。
大空さんは、感想として、テーマ「食肉倫理」とゲームメカニクス「大喜利」の相性があまり良くない点を指摘されていました。一方で、今回の事例研究を通じて、役割カードの重要性と専門家レビューの大切さについて学習されていました。
私はこの発表を聞き、シリアスゲーム開発において、表現したいシリアスさとメカニクスによって起こされる感情が上手く嚙み合わないと、込められたメッセージが十分にプレイヤーに伝わらないのだなと思いました。この点については、自分がボードゲームを制作するときも意識したいと思います。
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【濱田さん】研究関連論文紹介
濱田さんは、以下の2つの論文を紹介されました。その後、その2つの論文を受けての、研究計画についても発表されました。
①Macintyre, P. D. (2012). The Idiodynamic Method: A CloserLook at the Dynamics of Communication Traits. Communication Research Reports, 29(4), 361–367.
この論文では、研究方法に焦点を当てて紹介されました。この研究では、 “Idiodynamic Method”という、コミュニケーションにおける情意の変動を学習者自らに評価してもらう方法が取られています。具体的には、会話を録音・録画し、それを視聴してもらいながら自己評価してもらう。そして、インタビューを行い、それを解説してもらうという方法が取られています。
②Pawlak, M., & Mystkowska-Wiertelak, A. (2015). Investigating the dynamic nature of L2 willingness to communicate. System, 50, 1-9.
この論文の目的は、コミュニケーション意欲(WTC)の変動のパターンとその要因を分析することです。研究方法では、「参加者にペアで即興の対話をしてもらい、その様子を録音する。そして、その対話のなかで30秒ごとに、WTCの自己評価を行ってもらう。その後、その変化の要因を質問紙で回答してもらう。さらに、録音を聞きながらその変化の詳細な説明を参加者に説明してもらう。」という手法が取られています。結果としては、WTCは話を聞いているときは低下し、意見を述べるときには増加するなどが分かっています。
濱田さんは、この2つの先行研究を受けて、Minecraftを複数人でプレイしながら英語でコミュニケーションをとったときのWTCの変化とその要因を研究していきたいと発表されていました。
以上が、1月4日のゼミ活動報告です。ぜひ来週のゼミ報告記事もお読みください。
それでは!
投稿日時: 2024-01-04 投稿者: jona
皆さん、こんにちは。研究生のジョナです。
12月21日に行われたゼミ活動のご報告をさせていただきます。
今回は犬田さんの事例研究と春口さんの修論チェック大会でした。
事例研究(犬田さん)
犬田さんはGamified Surveyを開発するに必要な参考事例として、プレイヤーのデータを収集し分析するゲームを2つ紹介しました。
1.Refind Self: 性格診断ゲーム
このゲームでプレイヤーは感情を持つロボットとなり、自分を作った博士との思い出の場所をたどりながら、ストーリーを進めていきます。プレイヤーのゲーム内での行為は主人公の性格要素と対応しているので、合計された性格要素で性格診断をすることができます。
また、ゲームを繰り返しプレイすることで秘めた性格や遠い性格がわかり、性格診断結果を他者と比較することもできるなど、独特な要素が含まれていました。
2.The Trolley Game
このゲームはトロッコ問題(Trolley Problem)をシミュレーションしたものです。トロッコ問題は「ある人を犠牲にして、より多くの人を救うのは許されるか」という論理学の思考実験であり、この問題には様々なバリエーションもあります。プレイヤーはレバーを引くかを判断し、自分の選択結果が反映されるのを、ゲームによってリアルに感じることができます。
以上のゲームはプレイヤーのデータをゲーム内で活かしています。特にRefind Selfは質問回答にかかった時間のログデータや他人との即時的比較データなど、とても細かいデータを利用し、プレイヤーの分析をしていました。また発表後には、データが何を反映しているのか、またその背景に科学的根拠をどう設置するかについて討論も行われました。
修論チェック大会(春口さん)
春口さんから修士論文のドラフトをGoogle Driveでゼミメンバーに共有し、ゼミの残りの時間を利用して、みんなでコメントや考えを書き込みました。修論チェック大会は論文の構成、フォーマットなど注意すべき点を身近で学ぶ貴重な機会にもなると考えました。
今回のゼミ活動報告は以上になります。
2024年も、どうぞよろしくお願いします!