【6月9日】ゼミ活動のご報告

皆さんこんにちは。M2の叶です。

最近は紫陽花の季節になり、本郷三丁目駅から本郷キャンパスまでの景色は最高ですね。ゼミ活動も、対面で行うことになっており、ゼミに行くたびに花見ができて幸せです。

早速、先週のゼミ活動について報告させていただきます。 先週はまず、M1の二人の研究進捗発表の回とでした。 それぞれの発表についてご紹介します。

研究テーマ:初学者のための情報セキュリティ教育ゲームの開発(春口さん)

春口さんは今回、二つのキーワードを取り上げて先行研究の調査結果を報告しました。

一つ目のキーワードは情報セキュリティ分野においての専門用語「CTF(Capture The Flag)」です。CTFは、実践型の情報セキュリティ学習システムでもあり、提示された情報やお題から特定の文字列(Flag)を見つけ出し、フォームに入力する事が目的となり、クイズ形式と攻防戦形式があります。取り扱う分野の種類は、リバースエンジニアリング、エクスプロイト、WEB、フォレンジックスなどがあります。

二つ目のキーワードは「成人学習理論*1」です。その紹介を踏まえて春口さんはアンドラゴジー(Andoragogy)とペダゴジー(Pedagogy)の比較をしました。情報セキュリティの学習がアンドラゴジー的だという結論に至りました。その後のディスカッションの中では、学習者の年齢にこだわらず「経験学習モデル」なども先行理論として適用できるのではないかというゼミメンバーの意見もありました。

以上の調査した結果に基づいて、春口さんの研究テーマの中の「初学者」の定義がさらに明らかになってきました。また、今後のゲーム開発においては、特に初学者のモチベーションを高めるためにCTFを扱う可能性も検討されました。」


研究テーマ:企業の人的資本経営に資するゲーム型研修プログラムの開発・検討(大空さん)

大空さんは、学部時代に制作したキャリアデザイン研修「CAREER MAKER」とこれから作成する新作ゲームを一つのプログラムとして、同一の被験者に対して実施し、その評価を行うという研究の構想を今回のゼミで発表しました。

調査対象者に関しては大手企業の新入社員層、20名程度(社会人1年目〜3年目)に特定されました。調査項目は、職業的側面に限った狭義の意味の「キャリア観」の変化とプログラム自体の満足度と設定されました。

大空さんが制作予定の『企業内人材育成ゲーム』は、仕事人生の設計について考察の機会を与えるという新入社員のニーズだけでなく、会社のニーズ、例えば会社の構造・システムの理解・早期離職の予防・就業へのモチベーション向上などにも対応しています。今回は、『ビールゲーム』というMITの教授が考案したビジネスゲームの影響を受け、大空さん自作したプロトタイプを紹介しました。ゲームのイメージとしては、各プレイヤーは別々の企業の人事になり、次世代リーダーの育成を担当し、各年ごとのKPIを達成することを目標としている。勝利条件としては、多くの次世代リーダーを輩出できた人が勝つ、という設定になっています。


M1の二人は入学2ヶ月ばかりですが、先行分野の調査は既に進まれ、既にできたプロトタイプの発表まで行われ、毎回のゼミはとても刺激的で、毎回もとても勉強になりました。

最後にはプレイセッションで、今回は大空さんが取り上げたのは『合意形成ゲーム』です。プレイヤーが街の代表者になり、街全体と各個人が作りたい街を相談しながら作っていく全員協力型ゲームです。ゲームの流れは以下のようになっています。

このゲームは、今後公開にリリースする予定がありますので、詳しいことは引き続き大空さんの報告をお待ち下さい!

では、今回の記事は以上になります。長くなりましたが、最後に本郷キャンパスの近くの白山神社の紫陽花一枚で終わらせていただきます。お読みいただきありがとうございました!

参考文献

*1 M. ノールズの成人教育理論に関する考察―理想的な成人教育者像に焦点をあてて― 島 美佐子

【7月8日】ゼミ活動のご報告

皆さんこんにちは。M1の叶です。
梅雨期のムシムシする東京から今週のゼミを報告します。
今回はM1の研究進捗報告とプレイセッションの会でした。発表順で紹介します。

進捗報告:叶
研究テーマ(仮):「ゲーム活動における第二言語学習に関する探索的研究 ー物語中心のゲームをする中国人プレイヤーに着目してー 」

今学期の主な進捗は研究方法の定着です。Sセメスターにはエスノグラフィーの授業を履修して、研究手法について色々考えることができて、修士研究ではエスノグラフィーの研究方法を用いて、具体的にはゲームプレイヤーに対するインタビュー、オンラインゲーム関連サイトにおける調査など手法をとると決めました。

進捗報告:升井さん
研究テーマ(仮):「ゲーミフィケーションを用いた授業動画システムの開発と評価」

升井さんは自分の広い研究ビジョン、修論の全体的イメージ、問題意識と目的、プロトタイプと評価方法のイメージ、研究上の課題分析、今後三ヶ月間の計画について詳しく説明してくれました。

その後、M1の二人の研究計画をめぐって、藤本先生とゼミの皆さんに貴重なフィードバックをいただきました。

プレイセッション(財津さん)

ボードゲームベテランの財津さんが「コードネーム」というゲームを紹介し、ゼミの皆がその公式Web実装サイトでプレイしました。

ルールを簡単に説明すると、
・まず赤⻘のスパイ2チームに分かれ、各チームはリーダー1名を決める(リーダーの他はスパイ役になる)。
・各リーダーが、分布図に基いて場の25語内の自チームのスパイ達を一度により多くチームメイトに当てさせるように、連想ヒント1語を捻り出して伝える。
・自チームの全ての正解カードが当てられた状態になったら、その時点でそのチームの勝ちとなる。

今回の対戦で出てきた語を例とすると、
分布図での単語(左)とリーダーが捻り出した1語(右)は以下のようになります。
「キング」、「ジャック」→ 「トランプ」 
「ホテル」、「ヘリコプター」、「壁」→ 「たかい」 

財津さんが捻り出した「たかい」はさすがに一語多義で難しく、無事に正解ができた張さん、升井さんに拍手します。ちなみに、カタカナ苦手な私はゲーム中ずっとグーグル画像を辞書として単語を調べていましたが、「トランプ」を検索するとアメリカ大統領が出てきて、コンセプトの罠に陥て「なぜジャックなんだ???」と混乱してしまいました。

プレイした後の振り返りで、創造的思考としての「発散的思考」「収束的思考」の概念が触れられ、普段創造力といえば「発散的思考」がよく強調されているものの、「与えられた条件から正解を導き出す思考」を意味している「収束的思考」は、まさに今回の「コードネーム」のようなゲームプレイに求められている思考法だと考えられる。

ちなみに、今回利用したコードネームのオンラインプラットホームでは英語などの言語でも遊べます。自分のプレイ経験から見ると、わりとカタカナの勉強になったので、プレイ言語を切り替えることによって外国語の勉強にもなりそうでしょうね。

ちなみに、財津さんはこれからの夏休みに東京と福岡で「夏休み親子ゲームジャム2021」を開催する予定で、興味ある片ぜひチェックしてみてください!!!

ではまた来週!!