東京大学 大学院情報学環 藤本研究室
カテゴリー: Lab news
投稿日時: 2023-01-25 投稿者: masui
お世話になります。M2の升井です。
早いもので本日が2022年度秋学期の最終ゼミとなりました。
私の方は、修士論文の提出が完了し、論文審査を残すのみとなります。この2年間はあっという間に過ぎましたが、藤本ゼミのおかげで充実した院生生活が送れたように思います。ゼミの皆さんには本当に感謝です。
さて、本日は
以上の2本立てでした。
研究生、M1からの進捗報告では、それぞれが日々積み重ねてきた成果を発表してくれました。研究生のヨウさん、サイさんは自身がこれからやっていく研究の方向性を固め、先行研究を深めたりプロトタイプを製作したりと、しっかり前に進んでいる印象です。M1の大空さんと春口さんは、A2セメスターの授業のレポートや学校外の活動など、とても忙しいとは思いますが、春以降の研究について色々と動いているようで感心します。
プレイセッションでは、叶さんが「Goose goose duck」という人狼パーティーゲームを扱ってくれました。「Goose goose duck」は私が昨年度の秋学期に事例紹介で取り上げた「Among Us」のようなオンラインゲームで、「Among Us」より複雑な役割があったりと、+αされています。私は速攻で〇されて、皆が楽しんでいる姿を眺めていました。人狼要素があるので、頭を使って推理力やコミュニケーション能力が育成されそうなゲームです。「Among Us」は低予算のゲームですが、「Goose goose duck」は思い切り予算をかけてスピード開発したと思われます。市場で勝つためには、こんな開発方法も正解なんだとじみじみ思いました。
2年間を振り返って、自分は何がしたくてこのゼミで学んだのかを再確認しました。多分、自分は「面白いものをもっと面白くする」ということよりも「面白くないものを面白くする」ということに興味があるのだろうなと思います。だからこそ、ゲーミフィケーションをテーマに選んだのだと。正直、他のゼミ生は自分でゲームを作ったり、市場にあるゲームを分析したり、どちらかというとゲームゲームしていて羨ましいと思ったこともあります。でも、地味だけどゲーミフィケーションはこれからの世の中にきっと役に立つ、そう信じてこれからの自分の人生を送っていこうと思います。
投稿日時: 2023-01-18 投稿者: osora
皆さんこんにちは。
HPデザインがアップデートされてテンションの上がっている大空です。
1月12日のゼミの活動報告をします。
今回は、修士2年のお二人による修士研究成果発表と、サブゼミで学生メンバー全員が参加して作成したゲームをプレイするプレイセッションを行いました。
升井さん 「修士研究成果発表」
升井さんの研究テーマは「ゲーミフィケーションを取り入れたカスタマイズ型オンライン動画学習システムの開発」です。研究の背景〜結論と考察まで一連の流れを15分間で発表いただき、升井さんのビジュアルを用いながら構造的に伝えるスキルが光った発表でした。今回の修士研究成果発表は、後日、学際情報学府内で行われる修士論文の口頭諮問の練習としての意味合いもあります。自分の研究をいかに分かりやすく伝えるかという点でもとても参考になりました。
叶さん 「修士研究成果発表」
叶さんの研究テーマは「ゲームプレイヤーの第二言語学習のプロセスに関する探索的研究ー物語中心のゲームをする中国人プレイヤーに着目してー」です。叶さんの研究では、エスノグラフィーによって収集されたデータをM-GTAという質的手法を用いて分析する内容なのですが、そこで生成された概念を丁寧にご説明いただきました。質的調査においては、記述の厚さや丁寧な分析が求められますが、これらが叶さんの研究で十分に行われたことが伝わる内容でした。来年は、自分も研究発表をゼミ以外の場で積極的に行っていく必要があるため、研究のまとめ方については非常に勉強になりました。
ゼミメンバー全員「プレイセッション」
今回のプレイセッションでは、ゼミに所属する修士学生と研究生が参加するサブゼミ(担当指導員:財津さん)で作成したシリアスゲームのテストプレイを行いました。シリアスゲームのテーマは、「SNSによる炎上問題」です。テーマ選定の理由としては、全員が身近に感じている問題であること、学際情報学府での必修講義で理論的に学んだ内容であることの2つの理由で決まりました。このゲームの目的は、情報リテラシーの授業で中高生が炎上の怖さを身をもって体感することです。その目的の達成に向けて、ゲームデザインをAタームから進めて、財津さんからのアドバイスをいただきつつ、藤本先生、木村さん、新居さんに今回プレイしていただきました。
結果としては、目的をある程度達成することはできたかたちとなりました。今回は限られた時間の中で作成したプロトタイプということもあり、着手できていなかったゲームデザインの部分もあるので、いただいたフィードバックを元に改善し、最終的に綺麗な形でまとめることができればと思います。また、サブゼミを通してゲームデザインのプロセスで得られる気づきや発見もあったので、それは言語化して、今後のそれぞれの研究活動にも反映していければと考えています。
以上が1月12日のゼミ活動報告になります。
投稿日時: 2023-01-17 投稿者: haruguchi
こんにちは。春口です。
新年一回目、1月5日のゼミ報告を致します。
大空さん 事例研究 DilemmaGame
今回の大空さんの事例研究発表は、エラスムス・ロッテルダム大学が開発した研究倫理を学習するゲーム「DilemmaGame」についてでした。
DilemmaGameは研究倫理の授業で使われる事を念頭にしたゲームです。ゲームの内容は、様々な研究倫理に関する問題に対して、4択で提示される行動を参加者が選び一定時間後にそれぞれの選択肢の投票率が開示されるという内容です。勝ち、負けの要素が無く議論を活発に行う事が目指されています。
大空さんはこの事例に対して、倫理問題に対する選択を学習の対象とするのではなく、問題そのものを倫理的にどう評価するのかという点に着目するとして独自性を確立されていました。
質疑の時間では、勝ち負けの要素がないなどゲームというよりはゲーミフィケーションに近いとしてゲームでは無いといった意見やゲームではないが授業で使う教材としては完成度が高く議論の活発化には有用だといった意見がありました。
春口 研究関連論文紹介
今回私が紹介した論文は情報通信についてロールプレイを通して学習させる教授法の実験と評価についての論文と、コンピュータサイエンスアンプラグド(CSアンプラグド)についての論文についてでした。
ロールプレイを通した教授法の論文では、私の研究でも既存の問題集等のテストを用いてゲームの有効性の評価を行おうと考えていたため、特に評価の方法が参考になりました。
CSアンプラグドについての論文では、特にCSアンプラグドの主要原則として規定されている項目が参考になりました。遊びを通して情報技術を学ぶ際の原則として「学ぶ事が目的ではなく、概念で遊ぶ事が重要」「男女ともに魅力的な遊びであること」などはこれからゲームを作成する上で常に頭の隅に置いておこうと思います。
春口 プレイセッション 新春!ポケモン書き初めゲーム
今回のプレイセッションではポケモン書き初めゲームを行いました。書き初めと付いていますが字を書く事は無く、シルエットと名前が提示されたポケモンを手元の画用紙に書いてもらうというゲームです。書かれた内容が正解のポケモンのモチーフにどれだけ近いか、一緒に提示された色が正解のポケモンに使われているかを採点基準として3問行った結果を競いました。3問それぞれのお題は、「ドオー」「ガーメイル」「ネオラント」でした。
優勝は全3問すべて満点を獲得しての勝利で大空さん、楊さんチームでした。ポケモンの種類は1008種類との事で流石に全部を覚えている人は居ないだろうと考えていましたが、大空さん、楊さん共に覚えていたようで驚きました。優勝したお二人にはOIOIで買ったチョコレート、ほかの皆さんにはブラックサンダーが送られました。
今回のプレイセッションを通してポケモンの名前の奥深さを改めて感じました。とても簡単に見える名前でも、2重にも3重にも意味を重ねて考えられており、ポケモンのネーミングセンスの凄さを感じます。
以上が1月5日のゼミ活動報告になります。
投稿日時: 2022-12-22 投稿者: yangxiao
みんなさん、こんにちは。研究生ヨウです。
天気がだんだん寒くなってきて、皆様はお元気でいらっしゃいましょうか。
さて、早速今週のゼミ内容を報告に移りたいと思います。よろしくお願いいたします。
今回は文献研究(升井さん)とプレイセッション(財津さん)という内容でした。
文献研究(升井さん)
著者の紹介と論文は下記をご覧ください
Richard N. Landers (John P Campbell Distinguished Professor of I-O Psychology, University of Minnesota)
Gamfication Science, Its History and Future: Definitions and a Research Agenda.
升井さんはRichard N. Landers 氏の研究文献に記載されている、①現代のゲーミフィケーション研究の哲学的基盤を説明し、②ゲームとゲーミフィケーションの関係を定義して、③ゲーム科学の下位分野としてゲーミフィケーション科学を定義して位置づけ、ゲーミフィケーション科学における主要な関心事項の六つ要素(予測因子構成、基準構成、メディエータ構成、モデレータ構成、設計過程、研究方法)の枠組みを目的提起として解説いただきました。
ご研究の結論は次の通りです。
①ゲーミフィケーション科学とは、ポスト実証主義の認識論の中で、ゲーミフィケーションデザインに関する理論の開発と実証的評価を行うことを指す。
②ゲーミフィケーション科学者・実践者の目標は、ゲーミフィケーションの介入策の設計を通じて、ゲーミフィケーション科学とゲーム研究の両方から得られた洞察を広く活用し、組織の目標を達成する最善の方法を理解することであるべきである。
ゲームとゲーミフィケーションの科学的な定義は、もっと深く追求されるべき問題ですが、こうした文献研究をきっかけに、私自身もゲーミフィケーションの科学の定義についてより深く考えるようになりました。
プレイセッション(財津さん)
今回のプレイセッションは研究室みんなが力を合わせて二つのボードゲームでした。一つは、「JUST ONE」、もう一つは「DIXIT」でした。
「JUST ONE」は、ひとりずつ交代で回答者となり、他の人が出したヒントをもとに、自分だけが見えない秘密の言葉を推理するゲームです。ただし、出したヒントが誰かと同じ内容だと、そのヒントを回答者が見ることはできなくなります。そして、今回はインターネットからランダムに単語を使用することで、より難易度を上げました。このゲームでは、なるべく他の人と同じヒントを出さないように、お互いに考えて協力し合う必要があり、たいへん楽しかったです。
次の「DIXIT」というゲームでは、ひとりずつ交代で語り部となり、自分の手札を一枚の絵柄から連想される言葉を言い、他のプレイヤーは自分の手札の中からその言葉に最も関連していると思うカードを一枚選びます。全員で選んだカードはシャッフルして展示し、語り部以外のプレイヤーは「語り部の出したカード」だと思うカードに投票し、全員当たり、または全員外れの場合は、語り部の得点はゼロ、それ以外は語り部と当たる人の得点となります。つまり、語り手は選んだカードを的外れたりバレたりしにくい曖昧な言葉で表現する必要があるのです。ルールは簡単ですが、ゲームのアイデアは天才的だと思います。
ボードゲームには、創造力・想像力、また魅力があふれています。お正月にみんな様のご家族と一緒にボードゲームをするのは、きっと楽しい時間になされると思っています。もちろんこの二つのゲームはどちらもおすすめします。
今回の報告は以上になります。最後にお読みいただきありがとうございます。
歳末寒気いよいよ厳しき折、皆様のご健康何よりですから、どうぞ、ご自愛ください。よき年を迎えられますことを心より祈念しております。
それでは、また来週!
投稿日時: 2022-12-15 投稿者: Ye Zhiqing
皆さんこんにちは、M2の叶です。
最近おすすめのスポットは三四郎池です。論文執筆期間の気晴らしの良い場所です。(雨天は足元を注意すべき)
早速今週のゼミ内容を共有します。今週は関連研究と文献輪読の回でした。発表者は叶、M1の大空さんと特任研究員の木村さんでした。
「Introduction」と「Literature Reivew」の書き方(叶)
自分は今回、少し変わったテーマではありますが、論文執筆時の「Introduction」と「Literature Reivew」の書き方について共有しました。最近は英語論文の書き方について色々調べた情報を整理しました。南カリフォルニア大学図書館の論文執筆ガイド(①)とユーチューブでの論文執筆に関する動画(②③)を参照して、この2章の書き方と構成などを以下の図にまとめました。
参考文献
インストラクショナルデザイン理論とモデル(①)(第1章&第8章)(大空さん)
第1章は「学習者中心の教育パラダイム」です。「学習者中心」とは、個々の学習者と学習そのものに焦点を当てる立場であり、「指導者中心」の反対とも言えます。その普遍的原理には、①達成基盤型のインストラクション、②課題中心型のインストラクション、③個人に合わせたインストラクション、④役割の変化、⑤カリキュラムの変化があります。
第8章は「学習のためのゲームのデザイン」です。ゲーム型基盤の教育アプローチは、豊かで没入型の経験を通した学習促進を目指しています。その普遍的原理には、①ゲームのビジョンを創造する、②ゲーム空間の設計、③教授空間の設計があります。
大空さんは、今回紹介した理論から自分の研究の気づきを得て、研究に「学習者中心」というキーワードを導入して説明し、また、ゲームのデザイン上はレベル分け、カードのカスタマイズ性の活用、ミルフィーユ型プログラムなど、デザイン上のアイデアを共有しました。今後の大空さんの研究のゲーム型ワークショップデザインのさらなる具体化を楽しみしています。
参考文献
ビデオゲームの活用と脳活動に関連する実証的研究の紹介(木村さん)
特任研究員の木村さんは、①医療のシリアスゲーム研究、②高齢者の認知制御トレーニングのシリアスゲーム研究、③ビデオゲームトレーニングと報酬系の研究という3本の論文を紹介しました。
その中で、自分が最も面白いと思ったのは②です。この研究は『ニューロレーサー(NeuroRacer)』という視覚運動追跡課題と同時に知覚弁別課題に取り組む型のシリアスゲームの実証実験です。この研究は、「ニューロレーサー」を60歳〜85歳までの高齢者46名を毎週3時間の頻度で、1か月の間にプレイしてもらいました。プレイしていない対照群と比較すると、実験群は1か月後でマルチタスクのパフォーマンスが有意に向上しました。しかも驚くことに、実験効果は6か月後も持続していました。簡単に言いますと、脳はマルチタスクのシリアスゲームのトレーニングにより活性化できることが証明されました。
最後に、木村さんはビデオゲーム研究の現状についての所見を述べました。
参考文献
今回の報告は以上になります。最後にお読みいただきありがとうございます。
投稿日時: 2022-12-08 投稿者: osora
皆さんこんにちは。M1の大空です。
気づけば12月で、急に冷え込んできたことに冬をひしひしと感じています。本郷キャンパスでは、いちょうの葉が落ちて一面黄色の風景が写真映えするのですが、毎回写真を取ろうか暖かい室内へ急ごうか悩んでしまいます。結局、自分はいつも暖かさを優先してまうので、いつか写真を取りたいと思っています笑
さて、それでは今週のゼミ報告に移りたいと思います。
今回は、研究進捗発表(春口さん&大空)とプレイセッション(升井さん)という内容でした。
■研究進捗発表(春口さん)
春口さんは、情報セキュリティをテーマにしたシリアスゲーム(デジタル)の開発と検証をテーマにこれまで研究をされてきました。
そして、今回はそのテーマがより具体化し、高校で学ぶ「情報 Ⅰ」の範囲である「情報通信ネットワークとデータの活用」の分野で活用できるゲームの開発を行われるとのことでした。
活用シーンとしては、学校以外のインフォーマルな場で使用されることを想定されており、実験の方向性も提示していただきました。
現状の課題としては、実験を行う際の対象者である高校生をどのように集めるかということで、その点はゼミでのディスカッションの中で協力してくれる、関心がありそうな関係者の方々のご紹介がありました。
自分自身、春口さんの研究テーマはとても興味深く、開発されるゲームも楽しみなので、今後の実験(ゲームプレイ)を通して、ゲームの有効性が証明される結果が出ることを期待しています!
■研究進捗発表(大空)
大空は、今回は2部構成で発表を行いました。
1部では、前回の進捗発表で、現在の研究テーマとは別で、他の研究テーマにも検討してみたいとゼミの皆さんにお伝えしており、そのテーマが具体的に4つできたので、まずはそれぞれの内容を発表しました。
その中で、最も自分が関心をひかれる研究テーマをあらかじめ決めており、そのテーマと、なぜそのテーマにしたのかという理由もあわせて、ゼミの皆さんへご共有しました。
そして、2部では、新たなテーマである「研究倫理教育に資するカードゲーム型学習プログラムの開発と検討」の紹介を行いました。
ゲームのプロトタイプ自体はできており、今後はそれを授業に組み込む際の学習設計や理論との紐付けを行い、ゲームプレイによる評価を行っていく予定です。
研究倫理の分野における学習手法の1つとなるよう、研究による効果の証明を行い実際の実装までを修士の間で行っていきます。
■プレイセッション「ソクラテスラ」(升井さん)
プレイセッションでは、「ソクラテスラ」というカードゲームをプレイしました。
この「ソクラテスラ」は、様々な偉人の身体のパーツを組み合わせ、最強の偉人を作り出して戦わせるゲームです。
エンターテインメント性の強いゲームではありますが、内容が日本史や世界史に関わることで、プレイする中で偉人の顔と名前が一致したり、分割された偉人の名前からどの人だろうと考える瞬間が多々ありました。
ゲームでは、偉人の名前を組み合わせることで、上記の画像のような新たな偉人を作り出すのですが、この語感の面白さのようなものは留学生の方にも伝わるのかということもテーマに話し合いました。
結論としては、留学生の場合、偉人の名前を知っていることが面白さにつながっているのではないかという話になりました。
全国の書店などで販売されているゲームのため、また別の機会で遊んでみようと思います!
今回の報告は以上でした。最後までお読みいただきありがとうございます。それでは、また来週!
投稿日時: 2022-11-27 投稿者: caijinwei
皆さんこんにちは。外国人研究生の蔡です。
今週のゼミ記事も私によりご報告させていただきます。
よろしくお願いいたします。
今回は研究進捗(叶さんと升井さん)と研究員発表(財津さん)でした。
・研究進捗 「進捗報告」 叶さん
叶さんは、現時点での研究進捗と成果などをご紹介してくださいました。
①洗練された概念、カテゴリーと結果図
②考察
③論文のアウトラインと進捗
叶さんは、ゲームプレイヤーの第二言語学習の過程での概念をより深く洗練することを通じて、統計の数に合う合理的な概念で、ゲームプレイヤーの学習過程のフローチャートが出来上がりました。その図を見ると、ゲームプレイヤーがゲームをするとき、面白さと効率の重視の差ため、心理的な変化と行動の変化になるということをよく納得できました。
そして、叶さんは、研究の過程で考えた面白いアイデアなどをご紹介してくださいました。例えば、
①図の違う点いて、異なるプロセスを経る
②一般化しきれない部分がある
最後に、叶さんは、現時点での論文のアウトラインと進捗をご紹介してくださいました。
叶さんの今後の研究成果を期待しています。
・研究進捗 「進捗報告」 升井さん
升井さんは、研究のテーマと内容、そして、現時点での進捗と今後のスケジュールをご紹介してくださいました。筆者が新入生のため、升井さんは特に研究のテーマと内容をご紹介してくれまして、感激します。
①章立て
②執筆方内容の修正
③今後のスケジュール
升井さんは論文の構成、もらったアドバイスによる修正した執筆方内容などを紹介してくれまして、升井さんの進捗をわかりました。そして、升井さんの今後の論文スケジュールを見ると、升井さんが順調に論文の作成を進めていることをわかりました。升井さんの今後の研究成果を期待しています。
・研究員発表 「小学校高学年向けのゲームジャム型ワークショップの実践とその教育的効果に関する研究ー創造性に着目して」 財津さん
財津さんは、ずっと行われている研究の成果をご紹介してくださいました。
財津さんは、ゲームジャムに関する教育的効果の測定は少ないことがきっかけを紹介して、「ゲームジャム型ワークショップの参加者の創造性への影響」と「小学校高学年の子どもたちを対象にゲームジャム型ワークショップを開発・実施する」を注目し、「新しい家事」という子供向けの親子ゲームジャムを設計しました。
ゲームジャムの時間設定は二日間の12時間です。実施した場所は第一回の福岡県福岡と第二回の東京都文京です。具体的な内容を以下のリンクをご参照ください。
夏休み親子ボードゲームジャム2021in福岡(2日目)を実施しました!https://note.com/saikorojuku/n/n78feccfbf3ad
【制作ゲーム公開】夏休み親子ゲームジャム2022
そして、財津さんは、実施されたゲームジャムから様々な面白いデータを収集していたので、それをよく分析し、紹介してくださいました。
まず、財津さんは、ワークショップ実施前、実施直後、実施1ヶ月後の三つの時期に分けて、評価のプロトコルと測定指標を設定し、主要な従属変数「子どもの創造的自己効力感」、「行動変容ステージ尺度」を決めました。
次に、結果として、行動変容ステージの変化は「ステージ移行(-)」予想以外の結果が出てきました。そのほかには、「家事」より、「ゲームを作ること」に対するmini-cがたくさんあったので、最初に設定された目的とちょっと違い、今後の研究の方向性になりました。
最後に、結論は、統計的有意差が見られなかったため、教育的効果があったとは言えないということです。
そして、みんなさんはなぜ予想通りのデータが出ていないかと今後の研究の方向などディスカッションを行うことができました。財津さん今後の研究を期待しています。
今回の報告は以上になりました。
最後までお読みいただきありがとうございます。それでは、また来週!
投稿日時: 2022-11-24 投稿者: caijinwei
皆さんこんにちは。外国人研究生の蔡です。
最近、寒いですが、いよいよ秋の感じが強くなりますよね。
東京大学本郷キャンパスの正門に入って、銀杏並木の黄葉は綺麗です。
葉を散らしている
さて、今週のゼミ報告に移りたいと思います。今回は文献研究(升井さん)と事例研究(春口さん)とプレイセッション(木村さん)でした。
・文献研究 「研究テーマ関連論文の概要紹介」 升井さん
升井さんは、研究テーマ関連論文2つをご紹介してくださいました。
一つは、英語文献「Toward Truly Accessible MOOCs For Persons With Cognitive Impairments A Field Study」です。障碍者と非障碍者の離脱率の違いを測定することで、ビデオ学習においてユーザーにカスタマイズの権利があることが大切だということをわかりました。これも、升井さんの修論と同じ主張をしています。
そして、論文の実験結果から見ると、障碍者と非障碍者による履修の脱落率の違いはなかったという結果をわかりました。
もう一つは、「日本における自己調整学習とその関連領域における研究の動向と展望」です。この論文を通じて、自己調整学習という今後の研究の方向性を明らかにする概念をわかりました。
自己調整学習とは、
①メタ認知:獲得したカスタマイズアイテムを俯瞰して学習履歴を認知
②動機づけ:自己決定理論にもとづくモチベーションの維持
③学習方略:自分に適したシステムデザインで自らの学びに責任を持つ
それで、今後の自己調整学習研究の方向性は以下の2つが有力である。
①理論をもとに実践を創る研究
②理論をもとに実践を切り取る研究
最後に、升井さんは、「Readable」というpdf翻訳工具をご紹介してくださいました。とても便利なので、助かりました。
・事例研究 「ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング」 春口さん
春口さんは、任天堂より製作された『ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング』という言語を使わずにゲームプログラミングのゲームをご紹介してくださいました。
このゲームに対して、学習の観点から見ると、良いところは、
①言語感の無いシステム
②アイデアを思いつくから完成までのプロセスが早い
一方で、悪いところは、
①ゲーム作成に必要なテクニックは学べない
②ゲームの規模に制限がある
以上のようにまとめると、みなさんがよく注目のポイントは、ゲーム自体で自己完結しているのでその後への繋がりをどうするかが学習ゲームとしての課題である。
・プレイセッション 「手続き記憶としてのコマンド入力」 木村さん
木村さんは、記憶の種類の中で、非宣言的記憶の一種としての手続き記憶をテーマにして、今回のプレイセッション「格ゲーのコマンド入力の習得に挑戦!」をいただきました。
手続き記憶とは、自転車の乗り方、キーボードの入力、ビデオゲームの操作など繰り返し訓練することによって自動化や無自覚化が進んで、いったん十分な水準で獲得されると長期間にわたって忘却されにくいということです。
これによって、今回のプレイセッションで、『ソウルキャリバー V』という格闘ゲームの中で、みなさんは「波動拳!」(↓↘→+ボタン)というスキルの入力を一緒に挑戦してみるという感じになりました。
プレーするルールは、「波動拳!」の練習と挑戦を10回ずつで、可能な限り技を繰り出します。そして、皆さんは二つのチームに分けて、達成数が多いチームは勝利になります。
プレーする時間は早いですけど、非常に楽しかったです。
このように、結果を見ると、やったことがある人とやったことがない人も、コマンド入力は意外と難しいです。そして、操作の方法の説明も伝わりにくいということを感じました。最後に、「↓↘→+○ボタン」を手続き的記憶として定着させたプレイヤーは「↓↘→↓↘→+○ボタン」などのより複雑なコマンド入力をより早く習得すること、つまり、正の転移があるということをわかりました。
今回の報告は以上になりました。
最後までお読みいただきありがとうございます。それでは、また来週!
投稿日時: 2022-11-17 投稿者: yangxiao
皆さんこんにちは。研究生ヨウです。
11月10日ゼミ活動の報告をさせていただきたいと思います。
今回のゼミ発表では、イェさんの文献研究と大空さんの「遊びの教授手段としてのロールプレイ」に関連した論文の研究&紹介とヨウの進捗報告でした。
Ⅰ 文献研究 M-GTA「質の研究への誘い」(15章、17-19章)(イェさん)
イェさんの文献研究は、木下先生の著書の十五、十七、十八、十九章に基づいて、以下の①②③④の四つの部分を中心に詳しく、明らかに紹介していただきました。また、文献を読むため作ってくれたマインドマップのおかげで、読みにくい本がわかりやすくなりまして、大変勉強になりました。
① 分析ワークシートの完成と概念の精緻化
② カテゴリーの生成
③ 結果図とストーリーラインの作成(分析のまとめ方)
④ 論文執筆前と執筆中の要点
Ⅱ 文献研究 理科教育へのロールプレイに関して取り扱う論文(大空さん)
大空さんは、理科学習におけるロールプレイの導入の可能性と効果を中心に、三つの論文(「理科教育におけるロールプレイとその可能性」、「理科学習へのロールプレイの導入とその教育的効果」、「ルールプレイによる知識の定着と保持に関する一考察 ――小学校第6学年『人の体のつくりと働き』における実践から――」を通して、以下の三点によって、理論と実践面の両方面からご紹介くださいました。
① ロールプレイとは(理科教育における)
② ロールプレイの分類(ゲーム;プレゼンテーション;メタファー的ロールプレイ;アナロジーロールプレイ;シミュレーション;劇場ロールプレイ)と具体例
③ ロールプレイによる教育的効果(理科学習への理論上と実践上)
結論としてのまとめは、
ⅰ. ロールプレイは学習手段として有効、
ⅱ. アナロジーロールプレイは高い記憶定着率誇る、
ⅲ. その背景には当事者意識の醸成構造的理解の把握がある、となります。
理科学習へのロールプレイの導入、非常に興味深い研究論文と思います。興味をそそられただけでなく、自分の研究の方向性を考える上でもとても役に立ちました。
Ⅲ 研究方向についての進捗報告 (ヨウ)
前学期のゼミ発表で、教育用ARGの構造と応用は、デザインパターンから一般的なパターンを抽出できるかどうか、またすべでの教師が自分のARGゲームをデザインすることは可能なのか、という問題提起の部分を中心に、以下の三点の通して、今後の研究方向についてご報告いたしました。
① 教育用における代替現実ゲーム研究の目的・意義、
② サポーターとしての代替現実ゲームの実現の可能性、
③ 教育用の代替現実ゲームへのAI技術導入の可能性とそのデザイン・制作
ゼミで、先生と皆さんに貴重なご指導ご意見をたくさんくださいまして、自分の未来の勉強にも研究にもたいへん役立つになります。本当にありがとうごさいます。
今回の報告は以上の通りです。最後までお読みいただきありがとうございます。また来週!
投稿日時: 2022-11-15 投稿者: snii
起業に興味のある全国の学生を対象にした「超起業学校スタートアッププログラム(IESSP)」の成果発表となる最終ピッチイベントが10/1(土)に開催されました。当研究室M2の升井友貴さんが所属するチームが、自己研鑽×ギャンブルという新発想の目標達成アプリ「がんばろっと」をプレゼンし、最優秀賞である超教育賞を受賞しました🙌㊗️🎉✨
詳細は以下の情報学環のWebサイトに掲載いただきましたので、ぜひご覧ください。