Ludix Lab @ UTokyo
東京大学 大学院情報学環 藤本研究室
カテゴリー: Lab news
投稿日時: 2025-10-02 投稿者: osora
こんにちは、M2の大空です。
8月、9月に行った活動報告を行いたいと思います!
8月は藤本研究室主催の「夏休み親子ゲームジャム2025@東京大学 -ボードゲーム作りで創造性を育てよう-」にて、講師兼ファシリテーターとして参加しました。
本イベントは、防災ボードゲーム制作(災害時の協力や資源の活用といった課題をゲームの仕組みに取り入れること)を通じて、「日常生活における創造性」(mini-c)を育むことを目指しています。
その中で、大空は講師としてボードゲームのデザイン講義、デザインサポートを担当しました。とても良い雰囲気でゲームは完成し、参加者の皆さんが帰ってからもゲームをもっと改善したいと仰っていて、まさに創造性が発揮されるシーンを間近で見れたと思います。
特に自分が見ていた親子の方とは後日改善版を見せていただく約束もできて、私個人としても頑張れる理由ができました!

9月には、東京都が推進するCCBT(シビック・クリエイティブ・ベース東京)にて、オリジナルボードゲームを用いたワークショップを開催しました。
イベントは「アート×ゲーム×社会問題」をテーマに活動されている藤嶋咲子さんのプロジェクトの一環で、大空はご縁あって、今回のボードゲーム開発に協力させていただきました。
「都市生活での声」をテーマに、自分や他者の価値観に気づく・触れるゲームになっており、当日は講師として開発の裏側や背景、自身の研究について紹介させていただきつつ、グループごとのファシリテーションも行いました。
参加者の方からは高い満足度をいただき、今後のプロジェクトにとっても有意義な議論もできました!

投稿日時: 2025-10-01 投稿者: ziminmo
こんにちは、M2の莫です。
今年の夏休みは、研究・就職活動・趣味の三本立てで、あっという間に過ぎていきました!
8月から9月にかけて、修士研究として実施しているマーダーミステリーゲームワークショップのデータ収集を行いました。
チームで協力しながらストーリーを読み解き、ゲーム体験を通じてストレスへの理解や支援行動の学習を目指す内容になっており、夏休み期間中は被験者募集から当日の運営、アンケート整理までをすべて一人で担当しました。
おかげさまで、予想以上に多くの方に関心を持っていただき、最終的には6グループ(日本語プレイヤー2組+中国語プレイヤー4組)のセッションを実施することができました。
各セッション後にはプレイ体験アンケートと心理尺度を含む詳細なフィードバックを収集し、現在はそれらの回答をすべてデータ化した上で、分析の準備に取りかかっている段階です。参加者の皆さんから前向きな感想もいただき、研究としても教育的手法としても手応えを感じた夏となりました!
9月からは、突然研究活動のスイッチを切り替えて、中国での就職活動を本格的にスタートしました。
日本の就活が「長期戦」だとすれば、中国での就活はまさに「短期決戦」でした。この1ヶ月で5つの対面型ジョブフェアに参加し、さらにオンラインでも多数の企業に応募しました。結果として、オンライン+オフラインを合わせて74社にエントリーし、怒涛の面接ラッシュが続く日々でした。TT
バタバタ過ぎていく中でも、なんと9月最終日に内定通知をいただき、無事に一区切りを迎えることができました⭐現在は残りの数社の面接を進めつつ、就活全体のまとめ作業に入っています。
もちろん、夏休みといえば遊びも大事です!
この夏は、友人たちと集まってさまざまなボードゲームを楽しみました。
特に印象に残っているのは、上海版のモノポリー・アヴァロン・そしてRummikubなど、盛り上がるゲームばかりでした。いつの間に時間を忘れて夢中になってしまうのも、ボードゲームならではの魅力だと改めて感じました。

そして今日(10月1日)は、ちょっと足を伸ばして釣りにも挑戦してみました。なんと運よく、一投目で二匹の魚が同時に釣れるという奇跡が……!
以上、夏休みの活動報告でした。
研究に、就活に、そして遊びに…と慌ただしくも充実した夏を過ごすことができました。
これからは、収集したデータの分析に本格的に取り組みながら、残りの学生生活も大切にしていきたいと思います!
投稿日時: 2025-09-23 投稿者: leafyyan
こんにちは!藤本研究室M1の厳です。
8月の終わりから9月のはじめにかけて、北海道大学水産学部の練習船「おしょろ丸」に乗って、沿岸海洋学実習に参加してきました。東大からは私を含めて3人、ほかは北大の学部生が60人ほど+修士のTAさん。まさに“北の大所帯”で、少しドキドキしながらのスタートでした。
実習の内容はとにかく盛りだくさん。水中音響機器の実習、海洋観測、海水分析、データ解析…と、しっかり理系っぽいこともやりつつ、イカ釣りや解剖、プランクトンや底生生物の顕微鏡観察、鳥類や哺乳類の目視調査など、ちょっとした冒険感のあるプログラムもありました。

中でも印象に残ったのはやっぱり「タコ釣り」。釣り上げた瞬間の重みと力強さに「こんなに大変なんだ!」とびっくり。周りで「うわ、出た!」と歓声があがったりして、まるでお祭りみたいでした。イカ解剖も、最初はちょっと躊躇したけど、普段はなかなか触れない世界に直接触れられるのは貴重な体験でした。

「おしょろ丸」での生活も、普段の生活とはまるで別世界。毎朝6時起床、23時消灯。シャワーは節水を意識して、なるべく短く。ゲーム機の持ち込みは禁止で、Wi-Fiどころか携帯も圏外。船内にはクレジットカードで使える公衆電話がひとつだけ、という徹底ぶりでした。
つまり、AIもPCもスマホもない“オフライン生活”。最初は「どうやって発表準備するの!?」と不安でしたが、いざやってみると意外とアナログも悪くない。ノートとペンだけでアイデアを出し合って、みんなでまとめていく時間は逆に集中できて新鮮でした。

それから、細かいルールもいろいろあって面白かったです。「襟付きの服必須」「ドアの敷居は踏まない」「船縁に座らない」などなど。4日間過ごすうちにすっかり体に染みついてしまいました。
さらに特別な思い出になったのが、夜の星空観察。普段は夜間の甲板は禁止なのですが、航海士さんが案内してくださり、2晩にわたって星を眺める時間が設けられました。雲ひとつない夜空に広がる無数の星々、そして天の川までくっきり。東京ではなかなか見られない景色に、ただただ感動しました。久しぶりにこんなに明るい星空を見て、感動レベルMAX。心が洗われるような、すごく癒される時間でした。
・「ゲーム機持ち込み禁止」にショックを受けていたゲーマーがちらほら。夜はみんなでトランプやUNOが定番に。
・消灯23時なのに、翌朝は6時起床。寝不足の顔で朝食に並んでる人が続出してました。
・そして意外な発見――同室の女子たちはほぼ全員少なからず船酔いして全滅状態だったのに、なぜか私はピンピンしてました。酔い止め薬も用意してたのに一度も出番なし。4日間まったく揺れを感じず、「もしかして私は天選の海賊王…?」と思いました🌊

最後には「海洋中のマイクロプラスチック調査と発表」というテーマで成果をまとめ、グループごとに発表しました。短期間でデータを整理して議論し、形にするプロセスは大変でしたが、その分達成感も大きかったです。
4日間という短い時間でしたが、普段のキャンパスライフでは味わえない“船の上の生活”を存分に体験することができました。自然や海に向き合う中で、研究への視点も少し広がった気がします。次はもっと長い航海にも挑戦してみたい!
投稿日時: 2025-09-19 投稿者: shokotange
2025年9月13日〜14日に開催されたDiGRA JAPAN 夏季研究発表大会において、坂井特任研究員が研究発表を行いました。
発表テーマは「人生における喪失をテーマにしたダイスゲームがプレイヤーの自己成長感および人生満足度に及ぼす影響」。
本研究では、喪失体験を題材にしたシミュレーション型ボードゲーム『Dice of Destiny(運命の賽子)』を用い、プレイヤーが大切なものを失う体験を疑似的に経験することで、自己成長感や人生満足度にどのような影響を与えるのかを検証しました。
その結果、ゲームの中で人生における大切な物事を喪失する体験は、 プレイヤーの自己成長感と人生満足度を増加させることを示しました。
今後は、今回の成果を基盤に、効果の持続性や心理変化の要因を検討していく予定です。
ゲームが人生を見つめ直す「学びの場」としての可能性を広く共有し、次なる研究展開へとつなげていくことが期待されます。

投稿日時: 2025-09-11 投稿者: shokotange
2025年9月5日(金)~7日(日)、東北学院大学にて開催された日本心理学会第89回大会において、藤本徹教授、坂井裕紀研究員、木村知宏研究員が研究発表を行いました。
発表タイトルは、
「プレイフル状態とシングルマザーの経済的自立との関連 -自立支援プログラムを通して就職したシングルマザーの調査-」。
母子世帯の経済的自立をめぐる現状を踏まえつつ、支援プログラムの利用経験と「プレイフル状態(楽しさや面白さを感じられる心理的状態)」との関連を明らかにすることを目的とした研究です。
本発表では、2024年12月に実施した53名のシングルマザーを対象とする調査データをもとに、経済的自立感・自立意識の変化・プレイフル状態の関連について報告しました。分析の結果、経済的自立感とプレイフル状態の間に有意な関連があることを明らかにし、支援プログラムを「楽しい」「面白い」と感じながら利用することが自立の促進につながることを示しました。また、質疑応答では活発な議論が行われ、今後の福祉やキャリア支援のあり方を考える上でさらなる重要な知見が得られました。


投稿日時: 2025-09-11 投稿者: shokotange
2025年9月6日(土)、新潟市の開志専門職大学にて開催された日本キャリアデザイン学会 第21回研究大会において、広瀬由美子研究員が研究発表を行いました。
発表タイトルは、「多世代交流型ライフキャリア学習支援ワークショップの開発と評価 -映画を活用したプレイフルデザインに着目して-」 。大学生と50代社会人という異なる「移行期」にある世代を対象に、映画を媒介としたワークショップを通じてライフキャリアをめぐる対話と相互学習を促進することを目的とした研究です。
発表後の質疑応答では、対象世代の設定理由やオンライン実施の是非をはじめ、多世代展開の可能性、さらに女性のキャリア形成への応用といった幅広い視点から質問が寄せられました。会場からは、高校生やリタイア世代を含めた取り組みの可能性や、地域連携活動・教育現場での実践のあり方に関しても意見が出され、活発な議論が交わされました。
こうしたやりとりを通じて、本研究が持つ応用可能性の広さと、世代やテーマを拡張しながら多様な場面に展開できる余地が確認され、映画を活用したプレイフルデザインがキャリア形成に寄与し得る新たな可能性が示されました。
大会詳細はこちら
投稿日時: 2025-09-05 投稿者: shokotange
藤本研究室の卒業生・犬田さんが、研究協力者としてボードゲーム『シランティア』の開発プロジェクトに参加しました。
このプロジェクトは、東京大学の学生と吉本興業の芸人・スタッフが協働し、オリジナルボードゲームを企画・制作する取り組みです。
ゲームの監修にはプロのゲームデザイナーが携わり、イラストは吉本興業所属の芸人・ネゴシックスさんが担当しました。完成した『シランティア』は、簡単なルールで誰でも楽しめる内容となっており、東大生協などで販売されています。売上の一部は、東京大学の体験学習プログラムの支援に充てられます。
本プロジェクトに研究協力者として関わった犬田さんは、研究室で培った知識を活かし、社会連携を通じた教育的取り組みに貢献しました。
詳細は東京大学公式記事をご覧ください。
👉 東京大学ニュース「学生が吉本興業とオリジナルボードゲームを開発」
投稿日時: 2025-08-29 投稿者: shokotange
2025年8月23日(土)・24日(日)、東京大学本郷キャンパス福武ラーニングスタジオにて「夏休み親子ゲームジャム2025@東京大学」が開催されました。本イベントは藤本徹研究室が主催し、9歳から14歳までの子どもとその保護者、計10組が参加しました。
今回のテーマは「防災」。災害時の協力や資源の活用といった課題をゲームの仕組みに取り入れることを通じて、「日常生活における創造性」(mini-c)を育むことを目指しました。
1日目は、宝石の煌きやキングドミノ、ウボンゴなどの人気ボードゲームを体験し、ゲームデザインの多様な仕組みに触れると同時に、親子や参加者同士の交流を深めました。さらに保護者向けには「創造性を育てるための子どもへの関わり方」に関する講義も行われました。


2日目は、いよいよゲーム制作に挑戦。プロのボードゲームデザイナーや編集者も加わり、アイデアの具体化をサポートしました。試作と改良を繰り返し、最終的に5グループから6つの防災ゲームが完成し、子どもたちの自由な発想と保護者のサポートが融合した作品が発表されました。

参加者からは「プロのデザイナーと作業できて貴重だった」「発想や技術的なこと、メモの取り方など、子どものサポートの仕方も学ぶことが多かった」「自分の作ったゲームを大人が遊んでくれて嬉しかった。また挑戦したい」といった声が寄せられ、会場は熱気と充実感にあふれました。
本イベントは、子どもたちが創造性・協働力・表現力を育み、親子で新しい学びを共有するよい機会になりました。
投稿日時: 2025-08-22 投稿者: shokotange
2025年8月7日〜9日に韓国・仁川で開催された国際学会 「International Conference for Media in Education 2025(ICoME 2025)」 において、藤本教授が Invited Speaker として登壇しました。
今年の大会テーマは、
“Transforming Educational Media: Towards Accountable and Inclusive Future Learning”
であり、教育メディアを通じた未来の学びの在り方を国際的に議論する場となりました。
藤本教授は“Inclusive Futures through Play: Exploring Game-Based Learning for Diverse Learners”というテーマのもと講演を行いました。ゲームのもつ柔軟性や協働性に注目し、多様な学習者が参加しやすい学びの形を探る視点を提示し、研究者や実践者と活発な意見交換を行いました。

大会の詳細はこちら
投稿日時: 2025-08-22 投稿者: shokotange
修士2年の濱田璃奈さんが2025年8月7日〜9日に韓国・仁川で開催された国際学会「International Conference for Media in Education 2025 (ICoME 2025)」において「Young Scholar Award」を受賞しました。
ICoMEは、日本教育メディア学会(JAEMS)、韓国教育情報メディア学会(KAEIM)、中国教育工学会(CAET)、アメリカTCC(Teaching, Colleges and Community)との連携によって開催される国際学会です。同賞は、研究内容やプレゼンテーション力、学術的な貢献度が特に優れていると評価された若手研究者に贈られるもので、濱田さんが選出されました。
